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ビジネス用語

「ミスリーディング」の意味とは?「ミスディレクション」との違い

「ミスリーディング」の意味とは?「ミスディレクション」との違い

「ミスリーディング」の意味とは?「ミスディレクション」との違い

ビジネス用語として使われるカタカナ語の中には、よく分かっているようでいて、実は説明が難しいものがたくさんあります。「ミスリーディング」という言葉も、そうしたものの1つでしょう。推理小説などでもよく使われる言葉ですが、やはり何となくの意味合いは分かっていても、他人に説明しようとすると、意外に難しいことに気付きます。

今回は、「ミスリーディング」の基本的な意味や、具体的な使い方などについて詳しく解説していきますので、理解の参考にしてみてくだい。

「ミスリーディング」の意味

「ミスリーディング」とは

「ミスリーディング」とは、「人を惑わす(誤らせる)」「語弊がある」などを意味する英語「misleading」をカタカナ化した言葉です。「misleading」は、たとえば「misleading advertisement(誇大広告)」のように使われます。

日本語における「ミスリーディング」は、「解釈を誤った方向へ導くこと」といった意味で使われるのが通常です。文章や会話などのコミュニケーションにおいて、相手の誤解を誘発したり、判断を一方向に誘導するような表現を取ることを言います。
たとえばある商品についての説明で、大きな欠点があるにもかかわらず良い点ばかりを述べ、あたかも何の問題もないような印象を持たせるといった行為が、「ミスリーディング」になります。

幅広い方面で使われる言葉で、新聞、雑誌、テレビなどのメディアや、映画、小説などの娯楽作品、また広告などビジネスの分野においても、比較的よく登場します。

「ミスリード」という使い方も

「ミスリーディング(misleading)」は形容詞ですが、動詞形の「ミスリード(mislead)」という言葉もよく使われます。意味合いとしては、「ミスリーディング」とほとんど変わりません。「誤解させる」「解釈をある特定の方向に誘導する」といった意味になります。
たとえばミステリー映画で、真犯人とは別の人物を犯人であるように見せる描写などを指して、「ミスリードを誘う」「ミスリードする」などと使われます。

「ミスリーディング」の使い方・例文

上では「ミスリーディング」の意味について見ましたが、実際の使い方はどのようなものなのでしょうか。ここでは、ビジネス用語としての用例を含めたさまざまな使い方について、具体的な例文を挙げて見ていきましょう。

例文①:「このCMでは、ミスリーディングな文句が使われているとして問題になっている」

例文②:「いくら商品を差別化したいからと言って、ミスリーディングなやり方で宣伝すれば、炎上を招くだけだ」

例文③:「この資料の中で扱われているのは、どれも都合の良いデータばかりで、これは明らかなミスリーディングだ」

例文④:「ネット記事の中には、ミスリーディングな見出しで読者を引き付けようとする例が多い」

例文⑤:「怪しげな人物を出して観客をミスリーディングさせるのは、映画ではよく使われる手法だ」

「ミスディレクション」との違い

ところで、「ミスリーディング」とよく似た言葉に、「ミスディレクション」というものがあります。この2つはどのように違うのでしょうか。

「ミスディレクション」とは

「ミスディレクション」は、英語の「misdirection」をカタカナ化した言葉です。「misdirection」の本来の意味は、「宛先間違い」や「人に道順などを誤って教える」というものですが、「注意を別の方向に向かせる」という意味も持っています。特によく使われるのが、マジックなどのエンターテインメントの分野です。たとえば、観客の注意を一瞬左手へ逸らした隙に、右手でトリックを仕掛けるといったやり方が、「ミスディレクション」になります。
「プロでも見破るのが難しい、みごとなミスディレクションだった」のような使い方がされます。

「ミスリーディング」との違い

「ミスリーディング」と「ミスディレクション」は、どちらも「人の意識をある方向へ誘導する」といった意味を持っていますが、使われる場面に違いがあります。「ミスリーディング」が前述のように、ビジネスからエンターテインメントまで幅広い分野で使われるのに対し、「ミスディレクション」は、主にマジックや推理小説、映画などのエンターテインメント分野で使われる言葉となっています。

「ミスリーディングアプリ」とは

「ミスリーディング」に関連する言葉として、「ミスリーディングアプリ」というのもしばしば聞かれます。こちらはどのような意味なのでしょうか。

「ミスリーディングアプリ」とは、「ユーザーをだましてマルウェアをダウンロードさせようとするネット詐欺の手口、あるいはそのために使われるプログラム」を指します。具体的な手口としては、次のようなものが典型的です。

まず、パソコン等に「あなたのコンピューターの個人情報が脅威にさらされています」などと虚偽のメッセージを表示させ、その脅威を除去する名目で、偽のセキュリティ対策ソフトウェアのダウンロードを促します。そして、そのダウンロードさせたソフトウェアのアップグレードと称して代金を振り込ませようとしたり、または個人情報を盗もうとするという具合です。

「誤った危機情報を刷り込む」という意味で「ミスリーディング」の名が付けられており、「ミスリーディングアプリの対策としては、情報を簡単に信用しないことが第一だ」のような使い方がされます。

「ミスリーディング」の意味とは?「ミスディレクション」との違い

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