まとめ
知らないと危険!?食べ合わせの悪い食べ物一覧69選
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私たちは、普段の食事でさまざまな食材を同時に摂っています。ご飯などの主食に、肉や野菜などのおかずといった具合ですが、こうした組み合わせは体に良いものもある一方で、逆に体へ悪影響を及ぼすものもあります。そのような体に良くない食べ物の組み合わせは、「食べ合わせが悪い」として古くからいろいろな例が挙げられてきました。難しい言葉では「合食禁(がっしょくきん)」とも呼ばれ、有名なものでは「うなぎと梅干し」「天ぷらとスイカ」などがありますが、それ以外にも数多くの悪い食べ合わせが伝えられています。
ここではそうした食べ合わせの悪い組み合わせについて、タイプ別にさまざまな例を一覧にして紹介していきたいと思います。
体(胃腸など)に負担のかかる悪い食べ合わせ
食べ合わせが悪いと言われるものの多くは、胃腸など体への負担が大きくなっています。同じ性質のものや、相反する性質のものを同時に食べると、胃腸の働きを鈍くさせるなどの問題がよく起こります。そうしたもので特に要注意な組み合わせについて、以下で見ていきましょう。
スイカ+てんぷら
スイカは果汁が豊富なことからもわかるように、中身のほとんど(90%以上)は水分です。水分が多いということは、それだけ体を冷やす作用があり、結果として胃腸の働きを鈍らせることになります。一方てんぷらは、調理の過程で多量の油を使用していることから、脂質が多く、消化に時間がかかる食べ物となっています。ですので、もともと胃腸の弱い人などは、食べ合わせるのはおすすめできません。
赤貝+いくら
赤貝といくらの食べ合わせも、体に悪い影響があるとされます。赤貝には「アノイリナーゼ(チアミナーゼ)」という酵素が含まれているのですが、これはいくらに多く含まれるビタミンB1を分解する働きがあるためです。ビタミンB1は、糖質からのエネルギー産生や皮膚・粘膜の健康維持といった働きを担います。アノイリナーゼは加熱で働きを失いますが、生で食べるときは、食べ合わせには注意が必要です。
赤貝+強化米
赤貝と栄養強化米の食べ合わせについても、気をつけなくてはなりません。赤貝については上でも述べましたが、「アノイリナーゼ」という酵素は、ビタミンB1を分解してしまう働きを持っています。そのため、食べ合わせることで栄養強化米に含まれるビタミンB1が失われるおそれがあります。ただ、上記のように加熱すれば問題はありません。
浅漬け+タコ
浅漬けとタコの食べ合わせもやはり、昔から体に悪いとされています。これは、消化機能に悪影響を与えるとの理由によります。タコはたんぱく質豊富で健康にはメリットの多い食べ物ですが、意外に消化が良くないという特徴があります。浅漬けと食べ合わせることで、さらに消化に影響があるかは微妙なところですが、食べ過ぎるのは禁物でしょう。
甘いフルーツ+みかん
甘いフルーツとみかんも、体に悪い食べ合わせに含まれます。みかんと言えばさわやかな酸味が特徴の果物ですが、実はこの酸味は、甘いフルーツの持つ消化酵素の働きを阻害する働きがあります。そのため、食べ合わせることで消化器官の機能を弱らせてしまうおそれがあります。ですので、みかんとバナナなどの組み合わせは要注意です。
タコ+アワビ
続いての体によくない食べ合わせの例は、タコとアワビです。こちらも消化に悪いということで、昔から食べ合わせるのはNGとされてきました。タコは上の項目でも述べたように、消化に時間がかかる食材の1つです。アワビも同様に、消化しにくい食べ物となっています。つまり、どちらも消化に悪い食材ということで、食べ合わせは避けたほうが良いと言えます。
あんず+牛乳
あんずと牛乳のスイーツなどはたまに見かけるものですが、これは食べ合わせとしてあまり良くありません。その理由は、あんずに含まれるタンニンと、牛乳に含まれるたんぱく質の相性にあります。タンニンは活性酸素の除去など多くのメリットがあるものの、たんぱく質と相性が悪く、組み合わせると消化を阻害して胃を荒らすなどの弊害があります。
うなぎ+桃
うなぎは美味しい上に栄養たっぷりで、好物という人も多い食べ物です。しかし、桃との食べ合わせは要注意となっています。うなぎには脂肪がたっぷり含まれていますが、この脂肪と桃に含まれる有機酸との相性が良くありません。有機酸は脂肪の吸収を阻害し、脂の消化を悪くするという性質があります。そのため、うなぎの後にデザートで桃を食べるのは、胃腸に負担をかける結果となります。
エビ+レモン
エビは美味しいだけでなく、たんぱく質が豊富で低脂肪という、体にも良い食材です。ただ、レモンとの相性がよくありません。その理由は、エビに含まれる銅と、レモンのビタミンCにあります。ミネラルである銅は、ビタミンCを酸化させる働きがあり、薬効を消失させるためです。また、毒素を発生させるおそれもあります。ただちに体に悪い影響があるわけではありませんが、エビフライにレモンを絞るのは、避けた方が無難かもしれません。
カニ+柿
カニと柿も、体に悪い食べ合わせの例として知られています。カニは美味しい上に低カロリー・高たんぱくなことから、人気のある食材です。しかし、鮮度が落ちるスピードが速く、さらに体を冷やす作用があるとも言われています。一方柿も体を冷やす効果があり、その上消化しにくい食べ物でもあります。こうした特徴から、カニと柿は、特に冷え性の人によっては要注意の組み合わせとなっています。
蕎麦+柿
続いての体によくない食べ合わせは、蕎麦と柿です。柿については上の項目で述べましたが、体を冷やす食材として知られています。一方の蕎麦もまた、体を冷やす作用があります。この2つを一緒に食べることで体が余計に冷え、その結果内臓の機能が低下して、腹痛などの問題が発生する危険があります。そのため、こちらの組み合わせも冷え性の人などは要注意となっています。
カキ氷+蟹
カキ氷と言えば、夏の風物詩として人気の食べ物ですが、体を冷やす効果があるのは周知の通りです。暑い日にはついつい食べ過ぎになりがちなので、ただでさえ要注意ですが、蟹との食べ合わせにも気をつける必要があります。上記のように、蟹にも体を冷やす作用があるためです。めったに食べ合わせることはないかもしれませんが、一応注意しておいた方が良いでしょう。
カキ氷+てんぷら
「カキ氷+蟹」の相性の悪さについては上で触れましたが、「カキ氷+てんぷら」の食べ合わせにも注意が必要です。カキ氷は削った氷を食べるという性質から、体を冷やす作用があります。一方油で揚げたてんぷらは、反対に体を温める作用があります。相反する作用を持つ2つを食べ合わせると、胃腸に負担をかけて体調を崩すおそれがあります。
カニ+フルーツ
カニについてはすでに触れましたが、おいしくて栄養がある反面、体を冷やす作用があることが知られています。そのため、胃腸にとってはあまりやさしい食材とは言えません。一方、水分を多く含むフルーツも、同じく体を冷やす作用があります。特にスイカやメロンといた夏物のフルーツはこうした傾向が強いため、カニとの食べ合わせは要注意です。
からし+酒
カニとフルーツなどのように、体を冷やすもの同士の食べ合わせは要注意ですが、逆のパターンも気をつけなくてはいけません。お酒は身体を温める効果がありますが、これにやはり体を温める刺激成分を組み合わせると、人によってはアレルギーを発生させるおそれもあります。そのため、お酒とカラシとにんにくなどを合せるのは、避けた方が無難です。
きゅうり+豚肉
あまり知られていないことですが、肉には体を温めるものと、冷やすものの2種類があります。ほとんどの肉は体を温めるのですが、豚肉や馬肉は例外で、これらは体を冷やす効果を持つことが知られています。一方きゅうりもまた、体を冷やす作用があるため、豚肉との食べ合わせは消化器系にとって悪いものとなっています。
くるみ+酒
お酒にくるみという組み合わせは、おつまみとして珍しくありません。しかし、食べ合わせとしては体に悪い傾向があります。その理由は、血圧に対する影響力にあります。アルコールの血圧上昇作用は知られていますが、実はくるみも同じ作用を持っています。そのため、お酒とくるみを一緒に食べると、のぼせやすくなってしまうおそれがあります。
さつまいも+バナナ
さつまいもとバナナは、どちらもおやつとして食べる機会が多いものですが、2つを食べ合わせるのはおすすめできません。さつまいもには不溶性食物繊維が多く含まれますが、これには胃腸の内部でふくらむという性質があります。そうした状態の時に体を冷やすバナナを食べると、消化器系の働きが弱まってお腹が張り、腹痛を起こすおそれがあります。
スイカ+うなぎ
スイカとうなぎは、どちらも暑い時期の食べ物として人気があります。両方を同時に食べることもあるかもしれませんが、こちらも食べ合わせとしては悪い部類に入ります。これは、うなぎの脂分とスイカの水分が胃腸に負担をかけ、消化不良を起こしやすいという理由によります。健康な人なら問題ないかもしれませんが、胃腸の弱い人や高齢の方などは、避けた方が無難でしょう。
スイカ+ビール
スイカとビールもまた、夏には接する機会が多くなりますが、食べ合わせるのは危険な組み合わせとなっています。この理由は、どちらも利尿作用があることから、脱水症状や急性アルコール中毒を引き起こしやすいという点にあります。それだけでなく、ビールのプリン体とスイカの果糖を摂取することで、尿酸値が上がりやすくなるという危険もあります。
蕎麦+茄子
蕎麦と茄子もまた、食べ合わせに気をつけるべき組み合わせとなっています。蕎麦については上で触れましたが、体を冷やす作用があります。一方、夏野菜である茄子もまた、体を冷やす作用を持っています。この2つを同時に食べることは、体の冷やしすぎを招き、腹痛や下痢を起こす原因ともなります。特に、ざるそばと茄子の漬物などの組み合わせは要注意です。
蕎麦+豚肉
続いての体に悪い食べ合わせは、蕎麦と豚肉です。蕎麦は何度も述べたように、体を冷やすという特徴があります。豚肉についても前に触れたように、肉類の中では体を冷やすものに分けられます。つまり、体を冷やすもの同士の相互作用で、胃腸の不調などを招きやすくなるわけです。そのため、食べ合わせる際は温かい汁蕎麦にするなどの対策が必要になります。
ところてん+生卵
ところてんと生卵の食べ合わせについても、古くから良くないとされてきました。かつては内臓を破裂させるなどと言われていたようですが、これについては明らかに迷信です。しかし、成分のほとんどが水分で体を冷やしやすいところてんと、鮮度が落ちやすく食中毒の危険の高い生卵の組み合わせは、内臓に対する負担の面からも避けた方が良いのは確実です。
馬刺し+夏野菜
体に悪い食べ合わせ、最後にご紹介するのは、馬刺しと夏野菜です。馬肉については上でも軽く触れましたが、豚肉と同様に体を冷やす肉類です。一方の夏野菜にも、同じく体を冷やす作用があります。つまり馬刺しと夏野菜の組み合わせは、胃腸への負担という面でおすすめできないと言うことができます。夏野菜の例としては、茄子やきゅうり、トマトなどがあります。
発がん性物質を合成する悪い食べ合わせ
食べ合わせ要注意なものの中には、体に深刻な影響を与えかねないものもあります。特に、発がん性物質を合成する可能性がある組み合わせには要注意です。続いては、そうした食べ合わせの例について紹介していきましょう。
コーヒー+レモン
コーヒーとレモンという組み合わせは、それほどポピュラーなものではありませんが、食べ合わせとしては相性の悪いものとなっています。それは、コーヒーに含まれるカフェインとレモンに残留する防カビ剤が反応することにより、発がん性物質を発生させる危険があるためです。国内産のレモンは安全ですが、外国産の輸入レモンは皮に防カビ剤が残っていることが多いため、要注意です。
紅茶+レモン
コーヒーとレモンの場合と同様に、紅茶とレモンの食べ合わせも要注意となっています。理由は上記同様、紅茶に含まれるカフェインと、レモンに残留する防カビ剤の相性の悪さにあります。紅茶とレモンの組み合わせはかなりポピュラーなため、特に注意しなくてはなりません。レモンティーを飲む際は、レモンの産地をよく確認し、外国産のものは避けるようにしましょう。
さんま+漬物
さんまと漬物の食べ合わせは、日本人ならば比較的なじみ深いものでしょう。しかし、実はこちらも避けた方が良いものとなっています。焼いたさんまには、たんぱく質が変化した「ジメチルアミン」という物質が多く含まれますが、これと漬物に含まれる「亜硝酸塩」が結びつくことにより、発がん性物質である「ニトロソアミン」が発生するおそれがあるためです。
タラコ+ソーセージ
続いての危険の高い食べ合わせは、タラコとソーセージです。タラコには、先にも述べた「ジメチルアミン」という物質が含まれています。一方ソーセージには、発色剤として「亜硝酸ナトリウム」が含まれており、この2つが結びつくことで、前述のように発がん性物質が合成されるおそれが高まります。タラコのパスタにソーセージを加えるなどのアレンジもありますが、こうした組み合わせは避けた方が無難でしょう。
ソーセージ+バター
ソーセージとバターの食べ合わせもまた、体に悪いものの1つとなっています。ソーセージには、上でも触れた「亜硝酸ナトリウム」が発色剤として用いられており、バターには酸化防止剤として「ジブチルヒドロキシトルエン」が含まれていますが、これらが体内で結びつくと、発がん性物質が合成される危険が高まります。ソーセージのバター炒めは特に珍しくない料理ですが、健康のためには避けた方がよいでしょう。
漬物+焼き魚
さきほど「さんま+漬物」の危険性について触れましたが、さんまに限らず焼き魚と漬物の食べ合わせは、要注意となっています。その理由はさんまの場合と同じく、焼き魚に含まれるたんぱく質「ジメチルアミン」と漬物の「亜硝酸ナトリウム」の結合にあります。これらが結びつくことで、発がん性物質「ニトロソアミン」が発生するおそれがあります。これを抑えるにはビタミンCを加えるのが効果的で、レモンやすだちを絞るのはこの点で重要です。
ハム+バター
ハムとバターの組み合わせもまた、普段の食事では比較的よく見られるものです。しかし、この食べ合わせもまた、発がん性物質を生じさせるおそれがあります。ハムにはソーセージと同じく、発色剤として「亜硝酸ナトリウム」が使われていますが、これとバターの「ジブチルヒドロキシトルエン」が結合することにより、発がん性物質の発生率が高まります。これを避けるには、無添加のハムとバターを選ぶことが有効です。
中毒性のある悪い食べ合わせ
体に悪い食べ合わせには、中毒性を持つものもあります。その中には、わたしたちが普段の暮らしの中で何気なく口にしているようなものも含まれます。続いては、そうした中毒性を持つ組み合わせについて見ていきましょう。
グレープフルーツ+焼酎
グレープフルーツと焼酎は、「グレープフルーツ・ハイ」として居酒屋などで人気の飲み物です。しかし、意外にも中毒の危険を持つ食べ合わせとなっています。実は、グレープフルーツは肝臓の解毒作用を低下させる働きを持っており、焼酎などと一緒に摂取すると、アルコールの血中濃度を急激に上昇させて急性アルコール中毒を引き起こすおそれがあります。これに炭酸が加わるとさらに危険性が増すため、お酒の弱い人などは要注意です。
たこ+わらび
たことわらびの食べ合わせもまた、中毒を引き起こすおそれがあります。その理由には、まずわらびの過剰摂取による「わらび中毒」の危険性が挙げられます。わらびには「チアミナーゼ」という酵素が含まれますが、あく抜きせずに大量に食べると、これにより「わらび中毒」を引き起こす危険があります。またたこの吸盤にも寄生虫が多いことから、加熱していないたことわらびの組み合わせは要注意となっています。
アルコール+銀杏
銀杏には鎮静作用などの薬効があり、漢方薬としても古くから利用されてきました。また癖のある味ながら食用としても用いられ、お酒のおつまみでよく食べるという人も多くなっています。しかし、銀杏の食べ過ぎは中毒(銀杏中毒)を引き起こす危険があり、ひどい場合には呼吸困難などの症状に至ります。特にアルコールを大量に摂取するような人にはそうしたおそれが強いことから、アルコールと銀杏の食べ合わせは要注意となっています。
栄養の摂取がしにくくなる悪い食べ合わせ
続いての悪い食べ合わせの例は、栄養の摂取に関するものです。中毒のように体に直ちに危険があるわけではありませんが、長い目で見れば明らかなデメリットとなります。ここでは、そうした栄養の摂取に悪影響がある食べ合わせについて見ていきましょう。
枝豆+チーズ
枝豆とチーズは、どちらも居酒屋などのメニューではおなじみのものです。待たされずに出てくるという点もあり、組み合わせて注文する人も多いでしょうが、栄養摂取の観点からは食べ合わせるのはおすすめできません。なぜならば、チーズに含まれるカルシウムの吸収を、枝豆に含まれるフィチン酸という成分が阻害してしまうからです。そのため、せっかくのカルシウムをうまく吸収できなくなるという難点があります。
お茶+黒糖
続いての栄養摂取に関するNGな食べ合わせは、お茶と黒糖です。緑茶にかりんとうという組み合わせは、一見相性がぴったりに見えますが、栄養摂取の観点からはそうとは言えません。その理由は、お茶に含まれるタンニンと、黒糖に含まれる鉄分にあります。鉄分とタンニンが結びつくと、「タンニン鉄」へ変化して水に溶けにくくなり、小腸での吸収がされにくくなるという特徴があります。
お茶+プルーン
お茶と黒糖だけでなく、お茶とプルーンの食べ合わせも栄養摂取に悪いものとなっています。プルーンには鉄分が豊富に含まれており、特に鉄分が不足しがちな女性にとってメリットの多い食べ物です。しかし、上で述べたように、タンニンと結びつくと体への吸収が阻害されるという難点があります。そのため、緑茶や紅茶、コーヒーといったタンニンを含む飲み物とは、一緒に食べない方が良いでしょう。
海藻+牡蠣
海藻類と牡蠣は、どちらも海の食材として人気のものです。それぞれ多くの栄養を含んでいますが、両方を食べ合わせることは、栄養摂取の点でおすすめできません。生牡蠣にはミネラルである亜鉛が豊富に含まれますが、食物繊維と一緒に摂ると、亜鉛が体外に排出されてしまうという難点があります。海藻類には食物繊維が多く含まれますから、この組み合わせは避けた方が無難です。
牛乳+枝豆
牛乳といえば、カルシウムが豊富な飲み物として有名です。カルシウムは骨や歯の原料であり、不足すると骨粗鬆症などの危険性が高まります。このカルシウムを吸収する上で、避けた方が良いのが枝豆やゴマなどの食材です。これらには「フィチン酸」という成分が含まれるのですが、この成分はカルシウムと結びつきやすく、体への吸収率を下げるという特徴があります。
牛乳+チョコレート
牛乳とチョコレートの食べ合わせは、おやつなどでもわりあい定番ですが、栄養摂取という点では悪いものに分類されます。その理由は、チョコレートに含まれるカカオマスポリフェノールと、牛乳に含まれるカゼインとの相性にあります。どちらも体には良い成分ですが、一緒に摂ると両者が結合してしまい、体内で吸収されにくくなるというデメリットがあります。
トウモロコシ+牛乳
トウモロコシと牛乳の組み合わせも、食卓ではそれほど珍しくないものでしょう。しかし、栄養摂取の観点では、やはり良くない食べ合わせとなっています。それは、トウモロコシに含まれる食物繊維が、牛乳のカルシウムの吸収を阻害してしまうためです。さらに、お腹をこわしやすいという危険もあります。ただし、両方を使ってコーンポタージュにした場合は、消化に良く栄養もたっぷりという最高の組み合わせになります。
牛乳+緑茶
牛乳と抹茶を組み合わせた「抹茶ミルク」は、女性を中心として人気のある飲み物です。しかし、実は牛乳と緑茶の食べ合わせ(飲み合わせ)は、栄養摂取の点であまり良くありません。その理由は、緑茶に含まれるタンニンと、牛乳のたんぱく質(カゼイン)の相性にあります。タンニンはカゼインを凝固させ、体への吸収を阻害する働きを持っています。ですので、牛乳の栄養をしっかり摂りたい時には、抹茶ミルクは避けた方が良いでしょう。
きゅうり+トマト
きゅうりとトマトの組み合わせは、サラダなどで比較的よく見られるものです。しかし、こちらも栄養摂取の点では悪い食べ合わせとなっています。きゅうりには酵素の一種である「アスコルビナーゼ」が含まれるのですが、これにはトマトのビタミンCを壊す働きがあるためです。ただ、アスコルビナーゼは酢と熱に弱いため、マヨネーズや酢入りのドレッシングをかけて食べれば、栄養面での問題はありません。
きゅうり+レモン
きゅうりに含まれる「アスコルビナーゼ」という酵素が、トマトのビタミンCを破壊する性質を持つということは、上の項目で説明しました。同じことが、きゅうりとレモンの食べ合わせにも当てはまります。レモンに含まれるビタミンCがアスコルビナーゼによって壊され、体に吸収されなくなってしまいます。これを防ぐには、上記のように酢を加えるか、または加熱して食べるのが有効です。
玄米+牛乳
玄米は体に良い食べものとして有名ですが、その理由の1つは「フィチン酸」という成分にあります。フィチン酸は抗酸化作用が強く、血中のコレステロールを低下させる効果があります。しかし、その一方で有効な成分も排出させてしまうという難点があり、カルシウムなどの必須ミネラル成分と一緒に摂ると、両者が結びついて吸収を阻害します。そのため、牛乳との食べ合わせは要注意となっています。
しらす+大根
大根は、日本人にとってもっともなじみ深い野菜の1つです。普段の食事でもよく見かけますが、しらすとの食べ合わせは、栄養摂取の点で悪いものとなっています。これは、しらすに含まれるアミノ酸のリジンが、大根に含まれる「リジンインヒビター」によって体内への吸収を阻害されてしまうためです。しらすおろしはおつまみとして人気ですが、栄養面を考えると2つを別々に食べるか、または大根を加熱するなどして食べ合わせるのがおすすめです。
お菓子+ヨーグルト
スナック菓子とヨーグルトという組み合わせもまた、子供のおやつとしては定番のものでしょう。しかし、この食べ合わせも栄養面では良くありません。これは、市販のスナック菓子の多くに「リン酸塩」が含まれていることによります。ヨーグルトに含まれるカルシウムは、体内でリン酸塩と結びついて「リン酸カルシウム」となり、吸収されづらくなる性質があります。ですので、ヨーグルトと食べ合わせる際は、お菓子の表示をよくチェックしておくのがおすすめです。
納豆+卵
納豆にはさまざまな栄養が含まれますが、その1つであるビオチンには、優れた美肌効果があることが知られています。しかし、たんぱく質の一種である「アビジン」と結びつきやすく、一緒に摂るとビオチンの吸収が阻害されるという性質もあります。そのため、アビジンを含む生卵と食べ合わせることは、美容などの面ではあまりおすすめできません。ただ、アビジンは卵白にのみ含まれるため、卵黄と納豆の食べ合わせはOKとなっています。
大根+にんじん
大根とにんじんは、どちらも食卓に上る機会の多い野菜です。普段から一緒によく食べるという人も多いでしょうが、実は栄養摂取では相性の悪い面を持っています。大根には「アスコルビナーゼ」という酵素が多く含まれるのですが、この酵素は前述のように、ビタミンCを破壊する性質があります。にんじんにはビタミンCが豊富なため、食べ合わせでせっかくの栄養を無駄にしたくない場合は、大根を加熱したり酢を加えるなどの工夫が必要です。
大豆+レンコン
レンコンは煮物や炒め物などでおなじみの食材で、ビタミンCや食物繊維といった栄養が豊富なことで知られています。ただ、大豆との食べ合わせには注意が必要です。その理由は、2つを同時に摂りすぎると腸内でガスが溜まり、胃腸の膨満感や腸内環境の悪化を招きやすいことにあります。それだけでなく、大豆の鉄分吸収を低下させるおそれもあるので、レンコンと枝豆などの食べ合わせは避けた方が無難です。
ネギ+ワカメ
ネギとワカメの組み合わせは、味噌汁などでは定番です。しかし実は、栄養面では相性の悪い食べ合わせとなっています。これは、ワカメに含まれるカルシウムの吸収が、ねぎに含まれる「硫化アリル」という成分によって阻害されてしまうためです。ワカメの栄養をしっかり取り入れたい場合は、ネギよりも豆腐の方が良いでしょう。豆腐のたんぱく質が、腸内でカルシウムの吸収を助けてくれます。
ベーコン+ほうれん草
ベーコンとほうれん草の組み合わせもまた、料理においてはよく見られるものです。しかし、こちらもやはり、栄養面では相性の悪い食べ合わせとなっています。ベーコンには、添加物として「リン酸塩」という成分が含まれることが多くなっています。リン酸塩自体に危険性はありませんが、カルシウムや鉄分と一緒に摂ると、その吸収を阻害するという働きがあります。そのため、これらの栄養を含むほうれん草と食べ合わせるのは、避けた方が賢明です。
ほうれん草+ゆで卵
ほうれん草はビタミンCや鉄分などを豊富に含み、美容や健康に良い野菜として知られています。朝食でゆで卵と一緒に食べる人も多いでしょうが、こちらも栄養面ではあまり良くない食べ合わせにあたります。これは、卵白中の「シスチン」というアミノ酸が加熱によって硫黄成分を生成させ、それがほうれん草の鉄分の吸収を阻害させてしまうことによります。これを避けるには、固ゆでではなく卵を半熟にすることが効果的です。
みょうが+レバー
みょうがは、香味野菜として日本ではよく使われるもので、独特の香りだけでなく食欲増進などの薬効も持っています。一方のレバーは、ビタミン類や鉄分などの栄養に恵まれ、特に貧血の症状に効果的な食材として知られています。ただ、この2つの食べ合わせはおすすめできません。なぜなら、みょうがの苦味成分によって胃腸の働きが抑えられ、レバーの持つ栄養が十分吸収されなくなるためです。
科学的な根拠がない迷信的な悪い食べ合わせ
食べ合わせが悪い組み合わせについては、古くからいろいろなものが言われていますが、その全てが科学的に正しいというわけではありません。中には、根拠のないものもいくつか含まれます。ここではそうしたものの例について見ていきましょう。
青菜+ふぐ
「青菜とふぐ」の食べ合わせもまた、古くから伝えられる食べ合わせNGの組み合わせです。かつては中毒の危険があると信じられてきましたが、現在では根拠のない迷信として否定されています。ふぐ毒は食べ合わせで発生するわけではないので、きちんと処理すれば、青菜と一緒に食べても問題はありません。「ふぐ+飴」や「ふぐ+梅干し」などもかつては危険とされていましたが、実際はOKとなっています。
あさり+松茸
あさりと松茸は、一般には悪い食べ合わせの1つとして知られています。その理由は、旬の時期が両方とも大幅にずれているためだと言われています。しかし、科学的に検証してみると、特に食べ合わせが悪いという根拠は見当たらないようです。あさりにはタウリンや亜鉛などのミネラルが多く、松茸は食物繊維やビタミンDなどの栄養を含みます。どちらも低カロリーで健康に良く、相性も悪くはありません。
あゆ+ごぼう
あゆとごぼうもまた、食べ合わせの悪い例として認識されています。これも「あさり+松茸」と同様、旬の時期が大きくずれていることが原因とされます。しかし、やはり科学的な根拠は見当たりません。あゆにはたんぱく質やカルシウムなどが含まれ、ごぼうは食物繊維がたっぷり含まれます。どちらもヘルシーな食材で、一緒に食べても特に問題はありません。
うなぎ+梅干
うなぎと梅干しは、食べ合わせが悪い例として代表的なものです。その理由は、うなぎの脂と梅干しの強力な酸が互いに刺激し合い、消化不良を起こすためと言われています。しかし、梅干しの酸は消化の助けになる働きもあるため、実際にはこの説明の根拠ははっきりしません。「養生訓」という江戸時代の漢方医学書には、「銀杏にうなぎ」と書かれており、これが変化したものではないかとの説もあります。
梅干し+タコ
梅干しとタコの組み合わせも、食べ合わせが悪いと言われています。しかし、実際には科学的な根拠はありません。梅干しは前述のように消化を助ける働きがあり、タコにはタウリンや亜鉛が多く含まれます。ただし、タコと青梅の食べ合わせは要注意です。場合によっては青梅の過剰摂取により、青酸配糖体による中毒を引き起こす危険があります。
おこわ+ふぐ
おこわとふぐの組み合わせも、昔から食べ合わせが悪いと言われてきました。しかし、これについても科学的な根拠は見当たりません。ただ、こうしたことが言われるようになったのには、別の理由があります。おこわとふぐはどちらも高級な食べ物であったため、質素を美徳とした昔は、両方一緒に食べるのはぜいたくとして戒めたというのが実際のところです。
きゅうり+こんにゃく
きゅうりと食べ合わせが悪いと言われる食べ物はいくつかありますが、こんにゃくもその1つです。ただ、きゅうりとこんにゃくの組み合わせは、科学的には特に相性が悪いとは言えません。一説には「どちらも体を冷やす食材のため」と言われていますが、食べ過ぎにさえ注意すれば、特別問題はありません。どちらも低カロリーでヘルシーな食材で、体にはメリットがあります。
黒砂糖+筍
黒砂糖と筍も、昔から食べ合わせが悪いと言われてきた組み合わせの1つです。しかし、これもやはり、はっきりした科学的な根拠はありません。この組み合わせが良くないとされる実際の理由は、「おこわ+ふぐ」と同様だと考えられます。どちらも高級品だったことから、ぜいたくを戒める意味で、一緒に食べるのはNGとしたと思われます。
大根おろし+焼き魚
大根おろしと焼き魚の組み合わせは、定番と言っても良いものです。その一方で、この食べ合わせが発がん性物質を発生させるという説もあります。しかし、これについては正しくありません。確かに焼き魚と大根おろしには、発がん性物質を発生させる成分が含まれるのですが、同時にその発生を抑える成分(大根おろしのビタミンC)も含まれます。そのため、この2つを同時に食べても、特に健康への悪影響はありません。
ドリアン+ビール
ドリアンと言えば、「果物の王様」とも呼ばれるほど美味で栄養豊富なフルーツです。しかし、アルコールと一緒に摂ると、生命にとって危険だという説があります。特に東南アジアではこの説が信じられていますが、実際には科学的な根拠はなく、迷信であるとされます。ただ、人によっては消化不良を起こしたり違和感を感じるなどの症状もあるようなので、まったく問題ないというわけでもありません。
海外では悪いと言われている食べ合わせ
ここまでは、主に日本国内で言われている悪い食べ合わせについて見てきました。しかし、食べ合わせに対する危険は、日本だけでなくさまざまな国で言われています。ここでは、海外で悪いとされる食べ合わせの例について見ていきましょう。
いくら+鮭
いくらと鮭は、言わずもがなですが、同じ種の卵と成体に当たる食材です。どちらもごちそうとして人気で、日本では海鮮丼として同時に食べることもありますが、海外では食べ合わせはNGとされることもあります。その理由は宗教的なタブーで、ユダヤ教においては、食材であっても親子関係にあたるものを一緒にしてはならない(近親相姦を想起させるため)としています。
いぬにく+ニンニク
現代の日本では犬肉を食用とすることはありませんが、海外では、現在でもそうした習慣が残っているところがたくさんあります。しかし、その一部においては、犬肉とにんにくを食べ合わせることはNGとされています。これは韓国で言われていることで、どちらも滋養がありすぎることから、同時に食べるとのぼせるという理由によります。
その他体に悪い食べ合わせ
これまでさまざまな体に悪い食べ合わせの一覧を見てきましたが、そうしたものに当てはまらないタイプのものもあります。最後に、そうした食べ合わせの例についても紹介しておきましょう。どれも無意識にやりがちなものなので、気をつけてください。
ごはん+ラーメン
ラーメンに白飯という組み合わせは、男性を中心として多くの人に人気です。美味しい上にお腹にも溜まりますが、健康にとっては悪い食べ合わせとなっています。その理由は、どちらも炭水化物のため、脂肪が蓄積してしまうことにあります。炭水化物をエネルギーに変換するにはビタミンB1が必要ですが、このメニューには不足しています。この危険を避けるには、サラダなど野菜と一緒に食べるのが有効です。
炭酸飲料+ラムネ菓子
コーラなどの炭酸飲料とラムネ菓子という組み合わせも、無意識にやりがちなものですが、やはり体には良くない食べ合わせとなっています。以前動画でも話題となりましたが、炭酸飲料とラムネ菓子を組み合わせると、炭酸の泡が気化して一気に噴きだします。同時に食べれば同じことが体内でも起こり、胃の粘膜が損傷したり、胃が破裂する危険もあります。場合によっては命にもかかわるので、絶対に避けてください。
ビール+フライドポテト
ビールと一緒にフライドポテトを食べるという行為も、特に意識せずにやりがちなものです。しかし、こちらも体には良くありません。ビールなどのアルコールは主に肝臓で分解されますが、その過程で脂肪の合成を進める酵素を発生させます。つまり、アルコールと同時にフライドポテトなど高脂肪の食べ物を摂ると、体内の中性脂肪を増やす結果となるわけです。ですので、ビールと食べ合わせるのはできるだけ低脂肪のものにするのが大事です。
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