春夏秋冬は何月から何月まで？

私たちが生活する上で、基本のサイクルとなるのが「1年」ですが、その1年は「春」「夏」「秋」「冬」の4つに分けることができます。これらの季節の移り変わりは、日々の暮らしに大きな影響を与えるため、それぞれの区切りの在処が重要な意味を持つことになります。しかし、その具体的な区切り方は1つではなく、場面や目的に応じて何種類かに分けられるのが実情です。

本記事では、春夏秋冬のさまざまな分け方について紹介していきますので、「季節」を理解するための参考にしてみてください。

気象庁

気象庁は、予報で使用する各用語について、具体的な定義を公開しています。たとえば「未明＝午前0時から午前3時頃まで」といった具合ですが、季節を表す用語も同様です。それによると、「春＝3月から5月までの期間」「夏＝6月から8月までの期間」「秋＝9月から11月までの期間」「冬＝12月から2月までの期間」となっています。

ちなみに「盛夏」という用語を使う場合は、「おおよそ梅雨明けから8月いっぱいの期間（北海道ではおおよそ7月から8月いっぱい）」の意味になります。

テレビ番組・ラジオ番組

テレビやラジオなどの放送業界においても、四季の区分は大方決められています。この場合、基準となるのは気象庁の定義です。つまり、上記と同様に、「春」は3月～5月、「夏」は6月～8月、「秋」は9月～11月、「冬」は12月～2月を指すことになります。

一方、番組改編（特にドラマ）で考えた場合の四季の区切り方は、多少異なります。この場合は「春期」が4月～6月、「夏期」が7月～9月、「秋期」が10月～12月、「冬期」が1月～3月という具合に分けられることが多くなっています。

旧暦の節月（二十四節気）

日本では、かつて「太陰太陽暦」が暦として用いられていましたが、そこでは「二十四節気」という考えが重要な意味を持っていました。この「二十四節気」では、一年の中に「立春」「立夏」「立秋」「立冬」という4つの区分が設けられており、それぞれの日をもって各季節が始まるとされます。

これらを現在の日付で表すと、「立春」は2月4日ごろ、「立夏」は5月7日ごろ、「立秋」は8月7日ごろ、「立冬」は11月7日ごろということになります。なお、具体的な日付は年によって変動します。

旧暦の暦月

上で述べたように、日本では明治初め頃まで、「太陰太陽暦（旧暦）」が暦として使われていました。旧暦でも1年は12ヵ月ですが、この旧暦の暦月によって四季を区分した場合、「春」は正月（1月）～3月、「夏」は4月～6月、「秋」は7月～9月、「冬」は10月～12月という分け方になります。

このように、旧暦の月による分け方では、新暦より四季がふた月ほど前にズレています。年賀状で1月に「新春」や「迎春」の語を用いるのは、こうした旧暦の風習を基としていることによります。

天文学

天文学的に見た場合の四季の分け方も存在します。この場合基準となるのは、地球と太陽の関係です。地球が太陽の周りをまわるにつれ、太陽との距離や角度は変わっていき、それによって季節（地表温度）の変化も生まれます。二十四節気では、こうした関係に基づく季節の区分として、「冬至」「夏至」「春分」「秋分」の4つ（二至二分）を設けています。

これを具体的な日付に当てはめると、「春分」は3月21日ごろ、「夏至」は6月21日ごろ、「秋分」は9月23日ごろ、「冬至」は12月22日ごろという具合になります。

年度

1年の区切り方として、「年度」というものをよく聞きます。これは1月～12月を単位とする暦年とは別に、特定の目的で1年を区切ったもので、主に会計などの用途で使われています。日本では、一般的に4月1日～3月31日を「年度」の括りとするようになっています。

この「年度」における四季の区分は、「春」が4月～6月、「夏」が7月～9月、「秋」が10月～12月、「冬」が1月～3月というものになります。前述の番組改編での季節区分は、この「年度」による区分に重ねられています。