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面白い・センスのあるキャッチコピー100選
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印象に残るキャッチコピーは、消費者に商品や企業に興味を抱かせる入り口になります。
数多くの商品やサービス、メーカーから自分が必要とするものを選ぶとき、何を判断基準にしているのでしょうか。
もちろん家族や友人の口コミやパッケージ、価格も判断要素のひとつですが、CMやチラシ、商品パッケージで見かけるキャッチコピーも購入の際の判断に影響を与えます。
「聞いたことがある」「いい商品だというイメージがある」という商品を、消費者は無意識のうちに選んでしまうのです。
そのため、印象に残るキャッチコピーやイメージの良いキャッチコピーは、商品を宣伝販売する上で欠かせない重要な要素となります。
キャッチコピーにも様々なアプローチがあり、商品の特徴を簡潔に伝えるものやインパクト重視のもの、イメージを伝えることを目的としたものなど様々です。
商品の特徴を分かりやすく一言で表したキャッチコピーは購入の後押しになりますし、言葉遊びやインパクトがある言葉を使ったキャッチコピーは消費者の頭の片隅に残ります。
一方、企業のコーポレートキャッチコピー(スローガン)は、理想とするイメージを想起させるものが多いようです。
今回は、色々な商品や企業のキャッチコピーを紹介していきます。
自社の商品のキャッチコピーを考えるのに役に立つ発想が、きっと見つかるでしょう。
理想や理念を掲げたキャッチコピー
特に企業の「コーポレートキャッチコピー」「スローガン」に多いのが、理想や理念を掲げるキャッチコピーです。
企業が何を求め、どんなものを消費者に提供しようとしているのかを表現しています。
多くの場合は、その会社のテレビCMの最後に会社名と共に表示されたり、聞き取りやすく印象の良いナレーションで読み上げられたりすることが多いようです。
「おいしいを、ずっと。あたらしいを、もっと」-ケンタッキー・フライドチキン
カーネル・サンダースの創業以来、一貫しておいしさと安全にこだわってきたというケンタッキー・フライドチキン。日本では1970年代の外食元年以来、日本人の身近でおいしい外食・持ち帰りのごちそうとして愛されてきました。日本KFCホールディングス株式会社では「おいしさ、しあわせ創業企業」として、このキャッチコピーをスローガンに掲げています
「自然と健康を科学する」-ツムラ
株式会社ツムラは東京都赤坂に本社がある漢方薬品メーカー。ご存じのように、東洋医学である漢方は、西洋医学とは考え方が大きく違っています。そのため、自然由来の生薬などによって、西洋医学では対応できない「未病」と呼ばれる領域にも強みを持つと言われています。このキャッチコピーでは、漢方に欠かせない自然という言葉を入れつつ、「科学」という言葉で静かに効能の確かさを主張しているのが秀逸です。社名が津村順天堂のころは「漢方を科学する」というキャッチコピーでした。
「やがて、いのちに変わるもの。」-ミツカン
「やがて、いのちに変わるもの。」、実はこのキャッチコピーには、続きがあります。それをミツカンでは「グループビジョン・スローガン」と呼んでおり、「人は泣いています。人は笑っています。」で始まる13行の文章が続くのです。食べ物が人間の一日一日をつくり、そしていのちをつくっている、それを提供しているのがミツカンなのです、という自負がじんわり伝わるキャッチコピーです。
「あったらいいなをカタチにする」-小林製薬
「ナイシトール」「のどぬーる」「チクナイン」など、ユニークな名称の薬が特徴的なのが小林製薬です。創業以来「あったらいいな」を次々に誕生させてきた製薬会社ならではの、個性的なキャッチコピーといえます。現社長の小林豊社長も「熱さまシート」「サワデー」などのヒット商品の開発で会社を引っ張ってきました。開発を成功させる秘訣はとにかくメモをとることで、地震が来ても持って逃げれるように必ず手元に置いて寝るほどだといいます。「あったらいいなをカタチにする」ために、社員にもメモ帳の携帯を強く奨励しているそうです。
「一瞬も一生も美しく」-資生堂
花の命は短い、などというたとえがありますが、人間なら誰しも抱く美への憧れと不安を、わずか9文字ですべて肯定してしまっているのが、このキャッチコピーです。国井美果さんにより生み出されたこのキャッチコピーは、2005年に採用され、今後も使われていくことでしょう。人の美しさを創造するという、資生堂の基本姿勢を示した名作です。
「価値ある、おいしさ。」-チョーヤ
「さらりとした梅酒」や「ウメッシュ」など、ネーミングセンスの良さで知られているチョーヤ。「梅酒というよりチョーヤです」など、何となくわかったような気になるフレーズが特徴といえるでしょう。「価値ある、おいしさ。」の前には、「とどけ、梅のちから。」「すこやかな、おいしさ。」などのキャッチコピーがあります。梅酒が持つ健康的な面をアピールしつつおしゃれな感じも出す、そんなチョーヤの姿勢が感じられるのではないでしょうか。
「美しい時代へ」-東急グループ
東急グループによると、「美しさ」は東急グループが中心にしている価値観であり、それは「人、社会、自然が調和した中で、国を超え、世代を超え、一人ひとりの心に深い感動を呼び起こすありよう」なのだそうです。かつては鉄道とは国力のシンボルのひとつでもあったので、時代をつくる企業になるという東急グループのキャッチコピーを、好ましく感じる人も多いのでしょう。
「味ひとすじ 永谷園」-永谷園
「お茶漬け海苔」を何世代にもわたって食べている家庭は多いのではないでしょうか。1952年発売以来、不動の人気商品といえます。ここまでロングセラーになると、日本人のソウルフードと呼んでもよいのではないでしょうか。そんな永谷園だからこそ説得力のあるキャッチコピーが「味ひとすじ 永谷園」です。「味ひとすじ」は企業理念ともなっています。
「自然と調和する こころ豊かな毎日をめざして」-花王
企業のスローガンは時代とともに変わるものです。このキャッチコピーの前は「清潔で 美しく すこやかな毎日をめざして」でした。なぜ、キャッチコピーを変更したかというと、企業経営において環境保護を重視する方針になったから。「自然と調和する」のは、現在の花王にとって大切な理念なのです。「すこやか」という体を連想させる言葉を「こころ」に変えた点にも、時代によって変わる価値観を感じられるかもしれません。
「カラダにピース。」-カルピス
2019年現在のコーポレート・スローガンともなっているのが「カラダにピース。」というキャッチコピーです。日本初の乳酸菌飲料を販売したカルピスは、健康をサポートするのを企業理念としているのでしょう。ピースとはもちろんカルピスを連想させる言葉であるとともに、ピースサインのピースや、平和(Peace)も連想させます。ちなみに、ブランド・スローガンは「ピースはここにある。」です。
「今日を愛するLION」-ライオン
「幸せは、名もない一日につまっています。」で始まる「コーポレートメッセージ」の最後を締めくくるのが、このキャッチコピーです。コーポレートメッセージでは、人生の大半を占める普通の毎日のすばらしさが称えられた後、「そこにライオンがいる」とつながります。そして最後に「今日を愛するLION」で締めくくられるのです。歯磨きやシャンプー、洗剤など、ライオンのお世話になっている人は多いのではないでしょうか。そんな人がこのキャッチコピーを読むと、ライオン製品に対して何となく愛着が湧いてくるかもしれません。
「人を、想う力。街を、想う力。」-三菱地所
三菱地所は丸ビルや横浜ランドマークタワーを手がけた不動産ディベロッパーです。この三菱地所はさまざまなバリエーションで広告を掲載していますが。読売新聞に掲載された広告では、このキャッチコピーの上に「この先も日本は成長しなくちゃいけませんか?」などのメッセージも添えられました。ときに建物は街の景観を損ねてしまうものですし、古き良きものも変えてしまいます。このキャッチコピーでは「三菱地所は街全体の幸せを考えて開発プロジェクトを行います」というメッセージも伝わってくるのではないでしょうか。
「向き合って、その先へ」-三越伊勢丹
時代の変化のなかで多くの百貨店・デパートが姿を消しました。そうした状況で発表されたこのキャッチコピーを読むと、「もう一度、お客様一人一人と向き合います。そして、その先にお客様とともに歩んでいきたいです」という謙虚なメッセージが響くのではないでしょうか。反省・覚悟とともに顧客第一のスローガンも伝え、なおかつ力強さを感じさせるキャッチコピーです。
「Quality for You」-株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
「いかなる時代にあっても決して揺らぐことなく、常に世界から信頼される存在であること。」、これは株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの経営ビジョンにおいて、「私たちの使命」として掲げているものです。「Quality for You」は、顧客との信頼関係を第一にすることを短くスタイリッシュに示した、キャッチコピーといえるでしょう。
「おいしさを笑顔に」-キリン
キリンがキャッチコピーを「おいしさを笑顔に」に更新したのは2007年のこと。キリンは常に食のおいしさを追求していましたが、されにそれを一歩進めて「新しい喜び」を創造したいという理念のもと、このキャッチコピーを採用したのです。おいしさや健康から笑顔へと、目指すステージを高めたことをシンプルなキャッチコピーで宣言しています。
「For your Just」-ヤマダ電機
最近では、海外事業を展開する企業のほかにも、横文字のキャッチコピーを採用する会社が増えてきました。「For your Just」のヤマダ電機も、そのひとつです。このキャッチコピーは、英語としては不完全なところもありますが、日本人になじみのある「Just」という言葉で、「あなたの街の身近な電気屋」といった印象を持たせることに成功しています。
「Maps the Future」-ゼンリン
ゼンリンは、日本最大手の地図情報を提供する会社です。ゼンリンの地図は、他社のカーナビなどにも数多く搭載されているので、知らないうちにお世話になっている人も多いのではないでしょうか。ゼンリンのキャッチコピーは「Maps the Future」。キャッチコピーで人気の高い「Future」を使って、地図も未来に向かって進化していくのだというイメージを付加しています。ちなみに、Futureを使ったキャッチコピーとしては、日立の「Here,The Future」、日産の「SHIFT_the future」なども有名です。
「ひとの ときを、想う。」-日本たばこ産業株式会社
日本たばこ産業株式会社(JT)は「大切な人と過ごす時間」や「かけがえのないひととき」を生み出すことを、企業思想として掲げています。直接的な表現は控えていますが、仕事終わりの一服なども、そのなかのひとつに入るのでしょう。読む人によっていろいろなシーンが浮かんだり意味が変わったりする、受け手参加型のキャッチコピーです。
自動車メーカー、電気機器メーカーのキャッチコピー
大手自動車メーカーや電気機器メーカーは海外での展開もあるためか、英語のキャッチコピーが多いようです。
分かりやすい英単語3単語前後で構成され、英語が得意でなくても簡単にイメージが湧くようになっているのがポイントでしょう。
海外でも通用し、日本国内でも理解され易くクールな印象を与えるキャッチコピーです。
「Drive Your Dreams」-トヨタ自動車
トヨタ自動車のキャッチコピーは「Drive Your Dreams」です。たとえば、ハートフルな映画などで、旅立つ子へ父がこの言葉を放ったら、とても絵になるのではないでしょうか。直訳すると「夢を運転する」ですが、意訳すると「夢に生きよう」「夢を追いかけよう」といった意味になります。「D」で韻を踏むことでリズムも出ており、さすがトヨタのキャッチコピーといえます。
「Changes for the Better」-三菱電機
三菱電機のキャッチコピー「Changes for the Better」は、「常により良いものをめざし、変革していきます」という三菱電機の目標や姿勢を凝縮したものです。いきなりベストを目指すのではなく、ベターを積み重ねていった先にベストがある、という思いが伝わってくるため、好感を持てるのではないでしょうか。たとえば、三菱電機が提供している生活家電などに、この「Changes for the Better」を感じられるかもしれません。
「make it possible with canon」-canon
英文法の文法で、makeは使役動詞などと習ったことを覚えていませんか。「make+O+C」で「OをCする」となるので、「make it possible with canon」というキャッチコピーは「(あなたは)それを可能にする/キャノンとともに」といった意味になります。アルファベットに小文字を使い、あまり押しつけがましい印象にならないように仕上げているところも特徴です。
「Leading Innovation」-東芝
企業のシンボルのようなキャッチコピーは数多くありますが、東芝の「Leading Innovation」ほど社員に深く浸透し、企業努力を鼓舞する役割を担っていたものは少ないのではないでしょうか。確かに、素晴らしい製品・サービスを数多く提供し、誰もが認める日本の大企業となっています。しかし、不正会計をリードした歴代3社長が、社員を叱咤する際にイノベーションを多用したことなどから、このキャッチコピーはなくなってしまいました。東芝を代表する素晴らしいキャッチコピーだっただけに、寂しいところではあります。
「Inspire the Next」-日立製作所
日経BPコンサルティングが最も心に残っている企業のキャッチコピーについてアンケートを実施したところ、見事1位に輝いたのが「Inspire the Next」でした。英語のキャッチフレーズは定着しないというのが半ば定説でしたが、2000年に発信して以来、着実に地位を確立してきたといえるでしょう。「この木なんの木」のCMとともに、今後も日立のシンボルであり続けるはずです。
「The Power of Dreams」-本田技研工業株式会社
本田技研工業株式会社の創業者、本田宗一郎の著書には「夢を力に」という言葉を使ったものがあります。戦後の焼け野原から文字通り夢を糧に立ち上がり、世界的な企業になったホンダにふさわしいキャッチコピーといえるのではないでしょうか。「The Power of Dreams」の直訳は「夢の力」となるので、具体的なメッセージ性はありません。しかし、却ってそれが雄弁に訴えてくる名キャッチコピーです。
コンビニのキャッチコピー
コンビニのキャッチコピーは、24時間営業していて利用しやすいという特徴を活かして「いつもあなたのそばにいる」という親しみを前面に押し出したキャッチフレーズが多いようです。
CMだけでなくコンビニの店内放送でもよく耳にすることがあり、自宅の近くのコンビニでよく聞いていると耳に残ってしまいますね。
「あなたとコンビに」-ファミリーマート
「あなたとコンビに」は、ダジャレ的要素も盛り込んだ、楽しいキャッチコピーです。認知度は非常に高く、思わず「ファミリーマート」と続けて口ずさんでしまう人もいるでしょう。なお、このキャッチコピーは、2017年に音商標(メロディ)としても特許庁に登録されました。これは、1989年以来長きに渡ってCMなどで使用してきた実績が評価されてのもので、コンビニエンスストア業界では初、とのことです。
「すぐ、そこ」-サンクス
「すぐ、そこ」と、すべてサ行ではじまるこのキャッチコピーは、もちろん「サンクス」の「サ」へとスムーズに連結されます。「ちょっとそこまで出かけよう」と思わせてくれる何気ない言葉のなかに、センスが光るキャッチコピーといえるでしょう。ただ、サークルKサンクスは、2018年にファミリーマートに統合されました。「すぐ、そこ」のサンクスが懐かしい、と感じる人も多いのではないでしょうか。
「マチの”ほっ”とステーション」-ローソン
令和元年から、ローソンは3つの「ほっと」を掲げています。1つ目は新感覚スイーツなどを販売して「ほっと発見」してもらうこと、2つ目は国産チキンや減塩などの工夫で「ほっとうれしい」を感じてもらうこと、3つ目はプラスチック削減など環境に「ほっとやさしい」を目指すことです。力強さをアピールするキャッチコピーが多いなか、「ほっと」という優しい言葉で企業理念を伝えているのは、さすがローソンといったところでしょうか。
「セブンイレブン、いい気分」-セブンイレブン
往年の名キャッチコピーといわれているのが、「セブンイレブン、いい気分」です。世代によっては、セブンイレブンのキャッチコピーといえばやはりコレ、と思うかもしれません。現在は「近くて便利」という、シニア世代を意識しているのかと思われるような、ストレートでわかりやすいキャッチフレーズになっています。ちなみに、アメリカでも「Thank you HEAVEN, Seven-Eleven!」と、やはり韻を踏んでいました。
商品や企業の特徴を一言で言い表したキャッチコピー
商品の優良性を端的に伝える、というのはキャッチコピーの大きな役割のひとつでもあります。
その商品やサービスを利用する最大のメリット、興味を引く部分や面白みは何なのか、それを一言で伝えることができれば、消費者が購入する大きな動機に結びつきます。
それを使うとどうなるのか、ということを、具体的にイメージさせることがポイントです。
「昨日の自分に差をつける」-河合塾
いうまでもなく受験とは、他人との競争であるわけですが、同時に自分との戦いでもあります。落ちるかもしれない不安や遊びたい心を抑えて机に向かう辛さなどと、日々受験生は戦っています。そんな受験生たちを励まし、鼓舞してくれるようなキャッチコピーがこの「昨日の自分に差をつける」というキャッチコピーです。「昨日」や「差」という言葉で、具体的な効果を訴求しているところが見事です。
「24時間戦えますか。」-リゲイン
三共(第一三共)の栄養ドリンク剤「リゲイン」のCMの、あまりに有名なキャッチコピーが「24時間戦えますか。」です。当時、日本はバブル真っただ中でした。三菱地所がロックフェラーセンターを買収し、安田火災海上保険(損保ジャパン日本興亜)はゴッホのひまわりを53億円で落札したほどです。働くほど給料が増えていくため「モーレツ」になるだけの理由も価値もあったといえるでしょう。このキャッチコピーは、時代を映し出す鏡として、今後も取り上げられることになりそうです。
「やめられない、とまらない」-かっぱえびせん(カルビー)
「やめられない、とまらない」を生み出したといわれているのは、当時広告代理店勤務だった日高さんです。当時、広告企画を考えながらかっぱえびせんをつまんでいると、無意識に次の袋に手が伸びている自分がいました。そこで閃いたのが「やめられない、とまらない」。まさに、消費者の声を代弁するようなキャッチコピーといえるでしょう。
「うまいんだな、これが」-モルツ(サントリー)
「うまいんだな、これが」のキャッチコピーが大流行したのは、1992~1994年ごろのこと。その立役者となっているのが、モルツのCMに出演していた萩原健一と和久井映見です。特に、和久井映見がお間抜けな行動をした後に言う「うまいんだな、これが」のフレーズがかわいらしいと評判になりました。世のサラリーマンは、ビールを飲んだ後に口々にこのモルツのキャッチコピーを口ずさんだといいます。
「やっぱりイナバ、100人乗っても、大丈夫」-イナバ物置
「やっぱりイナバ、100人乗っても、大丈夫」というキャッチコピーは、もともとは雪深い地方に人に向けて、耐久性をアピールするためのものだったといいます。本当に100人が物置に乗っているインパクトのあるCMも手伝って、物置は大ヒットしました。ちなみに、このCMに出演できるのは、イナバの営業部員の精鋭のみ。成績によって、着られるハッピの色が変わるのだそうです。
「英語が話せると。10億人と話せる。」-ジオス
「英語が話せると。10億人と話せる。」のキャッチコピーは、コピーライター岩崎俊一の作品のひとつです。子どもから大人までが学ぶ英会話教室を運営しているジオスにふさわしい、訴求力のあるキャッチコピーといえるでしょう。ちなみに、岩崎俊一氏は「父は、君が好きです。ただ、それだけです。」「人は、貧しいという理由で死んではいけない。」など、物語性と詩情溢れる名キャッチコピーを数多く生み出しています。
「地図に残る仕事。」-大成建設
大成建設は、いわゆるスーパーゼネコン5社に入る、大手総合建設会社です。まさにこのキャッチコピーにあるように「地図に残る仕事。」をしています。こうした企業の力をアピールできていることに加え、特筆すべきはこのキャッチコピーが優れたリクルートにもなっていることです。CMのアニメを担当しているのは、「君の名は。」などで今をときめく新海誠です。CMレベルを超えたストーリー性、魅力的な人物と建築物などは、ネットで話題になりました。CMでちりばめられる、青春・夢・渡航などのキーワードとともに「地図に残る仕事。」とくれば、多くの若者は大成建設で働いてみたいと思うのではないでしょうか。
「何も足さない。何も引かない。」-シングルモルトウイスキー山崎(サントリー)
日本人の食文化は、素材を生かすのが特徴といわれます。そのような文化のなかで、「何も足さない。何も引かない。」という言葉は、消費者に対して直感的に最上級のウイスキーであることを訴える力があります。このキャッチコピーを書いた西村佳也は、サントリー響の「ウイスキーは、聴くものである。」、サントリーブランデーX.Oの「時間は液体である。」も作っています。ちなみに、同じくサントリーのウイスキー(トリス)には、開高健による「人間らしくやりたいナ」という歴史的名作のキャッチコピーもあります。
「来て、見て、触って、富士通のお店」-富士通
かつて、パソコンに対して世のビジネスパーソンがどれほど恐怖を感じていたか、想像できるしょうか。たとえば今のガラケー派をみれば、少しはその気持ちがわかるかもしれません。そんなときに登場したのが、永遠の初心者「タッチおじさん」。「さわってみたいけど ちょっとこわい」とパソコンの周りをうろうろするこのアニメキャラは、カワイイと女子高生にも人気となりました。しかし、そもそもはパソコンに無縁な層を掘り起こすための布石であり、このタッチおじさんがいるからことで「来て、見て、触って、富士通のお店」のキャッチコピーが説得力を増すのです。パソコンが普及しはじめた時期の消費者の心を見事につかんだキャッチコピーといえるでしょう。
「まだ、ここにない、出会い。」-リクルート
リクルートのロゴデザインモチーフになっているのは「架け橋」です。人と機会、いまと未来、ここと世界をつなげたい、というリクルートの想いを表現しているのです。「まだ、ここにない、出会い。」というキャッチコピーは、そのような想いを表現したものです。キャッチコピーでは具体性を極力抑えていますが、リクルートの認知度が高いぶん、読み手が情報を補完してくれます。計算された素晴らしいキャッチコピーといえるでしょう。
「信頼される安心を、社会へ。」-セコム
警備サービス業のトップ企業のセコムは、サービス業全体においても時価総額がトップクラスの企業です。同社の社名は広く普及しており、セコムに警備システムなどを依頼することを「セコムする」というほどです。そのようなセコムが掲げているのは「信頼される安心を、社会へ。」というキャッチコピー。安心という無形のものを守り、個人・企業・社会に貢献していくという理念を表現しています。
「はじめてなのになつかしい、そんな旅に出会えるの」-ポケットモンスター金銀(任天堂)
ポケットモンスター金銀は、「赤・緑・青・ピカチュウ」の続編で、ウツギ博士から託された1匹のポケモンと一緒に旅に出るという物語です。ポケモンは映画やアニメでも大ヒットしましたから、ゲームをしない人でも知っているのではないでしょうか。さて、このキャッチコピーで目を引くのは最後の「の」です。ポケモンは男女ともに人気があるので、女の子にも強く訴えかけたかったのでしょうか。優しい印象になるので、小さな子どもも親しみを持てそうです。あるいは友達から「面白かったよ」と伝えられている感じも出ます。
「俺より強い奴に会いに行く」 -ストリートファイターⅡ(カプコン)
男の子は、主人公が強くなっていくストーリーが大好きです。全国を道場破りして回った宮本武蔵をはじめドラゴンボールやワンピースなど、「強い奴」と倒しつつ成長していく物語に強く共感します。その意味では、「俺より強い奴に会いに行く」は、男の子のハートのど真ん中にストレートを投げ込んだようなキャッチコピーです。のみならず、主人公リュウの生き様やゲームの世界観ともマッチして、ストリートファイターファンからも絶大な支持を受けるキャッチコピーとなりました。
「前略、僕は日本のどこかにいます。」-青春18きっぷ・2000年冬(JR)
どこまでも広がる海と空、名もなき駅のベンチにぽつんと座る若者、といった写真の効果もあって、「前略、僕は日本のどこかにいます。」は思わず足を止めてジーンとなってしまうようなキャッチコピーです。JR北海道が2000年に青春18きっぷのPRのために使いました。青春真っただ中の若者に響くキャッチコピーであることはもちろんですが、「若いころはそんなこともあったなぁ」と感じる大人も多いのではないでしょうか。
「今日は、明日の思い出です。 」-ハンディカム(ソニー)
少し考えて、じわりと腑に落ちるようなキャッチコピーなのが「今日は、明日の思い出です。 」。「なるほど、うまいことをいう」と読者が納得することで、深い印象を残すことができます。このキャッチコピーが付けられたのは、ソニーのハンディカムというビデオカメラ。赤ちゃんや小さな子どもの成長を記録に残したい親にとっては、「まさにそうだ」と共感するのではないでしょうか。
商品の質の良さイメージさせるキャッチコピー
商品の良さを表すために、様々な表現を使って「品質がいい」ことを表現したタイプのキャッチコピーです。
ハッキリと「◯◯がいい」と言うのではなく、消費者にいいイメージを抱かせることが目的のキャッチコピーと言えるでしょう。
明確に特徴を述べるよりもソフトで優しい伝え方となる場合が多く、素直に受け入れやすいキャッチコピーが多い傾向があります。
「インテル、入ってる」-インテル
「インテル、入ってる」は、はっきりいってダジャレですが、それゆえ日本人消費者にとっては親しみやすく、記憶に残るキャッチコピーです。この成功によって、諸外国へも「intel,inside」として逆輸入されました。また、マーケティングにおいては、BtoBからBtoCへの成功事例としても有名です。たしかに、インテルはパソコンの部品に過ぎませんが、今ではCPUがインテルかどうかチェックする消費者は多いといえます。その一助になったのが「インテル、入っている」であるのは間違いありません。
「水と生きる」-サントリー
サントリーグループの理念の頂点には「人と自然が響きあう」というテーマが置かれています。したがって「良い商品を作る」「新しいものを作る」「利益を上げる」などはその下の目標にすぎません。そうしたサントリーが、「人と自然が響きあう」のバリエーションとして、「水と生きる」のキャッチコピーを掲げているのは、ごく自然なことです。もちろん、天然水やビール、ウィスキーなどは、良質の水なくしてはできないことも、大きく関係しているのでしょう。
「真っ向サービス」-日本郵政公社
日本郵政公社によれば、組織、そしてそこで働く職員たちの今後のあるべき姿を「合言葉」にしたのが、2003年の「真っ向サービス」というキャッチコピーなのだそうです。特に、郵政事業というメイン事業に関して「真っ向」から取り組んでいくという姿勢を表しています。2003年といえば、郵政事業庁の業務を引き継ぎ、日本郵政公社が発足した年です。「サービスが変わってしまうのでは」と心配になった人も多かったといいます。そんな人々にとって、このキャッチコピーは安心感を与える力強いメッセージだったかもしれません。
「ココロも満タンに、コスモ石油」-コスモ石油
日本のガソリンスタンドは、世界に類を見ないサービスの良さで知られています。気持ちの良い挨拶、スピーディな灰皿交換や窓ふきなど、なぜここまでというほどの充実したサービスが提供されているのです。コスモ石油では、セルフ化の進展や市場の縮小などに対応するためには顧客満足度の向上が第一であると位置づけ、この「ココロも満タンに、コスモ石油」というキャッチコピーを掲げています。「ココロ」と「コスモ」が共鳴するような書き方も印象的です。
「日本の女性は、美しい」-TSUBAKI(資生堂)
「日本の女性は、美しい」といわれると、多くの人は黒髪の凛とした女性や、あでやかな着物といったものを連想するのではないでしょうか。日本人本来の美しさを目指そうという訴求力があります。当時、「きれいなお姉さんは,好きですか」(National)、「おとな.but カワイイ」(コーセー)といった柔らかなキャッチコピーが並んでいました。資生堂は逆に、言い切り型・断言型のこのキャッチコピーで、硬派路線をとったとも理解できます。
「男は黙ってサッポロビール」-サッポロビール
コピーライターの巨匠、秋元晶による1970年のキャッチコピーが「男は黙ってサッポロビール」です。当時、サッポロビールは軽く女性的なイメージで広告を行っていました。それを180度方向転換し、とにかく男性的なイメージを打ち出してほしい、という要望を受けてこのキャッチコピーが作られたのだそうです。男・沈黙(孤独)・酒という王道キーワードを見事に組み合わせた歴史的名作です。
余談ですが、サッポロビールの就職面接で一言もしゃべらず、最後に一言このキャッチコピーを言い放って合格した、という有名な話があります。真偽のほどはさておき、このキャッチコピーがどれほど愛されていたかを示すエピソードといえるでしょう。
「エネルギーを、ステキに。ENEOS」-ENEOS
「エネルギーを、ステキに。」のキャッチコピーは、2008年度の新聞広告から選ばれる日本新聞協会の新聞広告賞(広告主企画部門)に輝いています。これは、このキャッチコピーとともに、「エネゴリくん」という親しみやすいキャラクターを使いながら、地球環境や防災などをわかりやすく紹介したことが評価されたものです。新日本石油では「ステキ」の定義について、「人と自然が調和した豊かな社会を実現できるもの」としています。
「味の作曲家」-日本食研
今治市に本社をおく日本食研は、日本の「たれ」出荷量のうち、なんとシェア40%を獲得しています。晩餐館シリーズの焼肉のたれをはじめとして、うなぎ、あんかけ、ハンバーグソースなど、数多くの商品を販売しているのです。そのような日本食研は「食と文化のハーモニーを奏でる」という意味で、「味の作曲家」というキャッチコピーを掲げています。なお、日本食研は「焼肉焼いても、家焼くな」など、ユニークなキャッチコピーのCMでも有名です。
「クリープを入れないコーヒーなんて」-クリープ(森永乳業)
「クリープを入れないコーヒーなんて」というキャッチコピーには、実は続きがあります。著名人などが自由に文を続けるのです。たとえば、手塚治虫は「クリープを入れないコーヒーなんて、風刺のない漫画と同じだ」と書いています。「星のない夜空のようなもの」「つばさのない鳥のようなもの」など、ロマンチックなキャッチコピーも有名です。
「ドトールが変わる。街も変わる。」-ドトールコーヒー
「ドトールが変わる。街も変わる。」というキャッチコピーは、「変わる」を2度使うことによってリズムをつけています。このような手法を使ったキャッチコピーは「人を、想う力。街を、想う力。」「キンチョーの夏、日本の夏。」「少し愛して、長~く愛して」など、たくさん存在します。ドトールのキャッチコピーの場合、「あなたも変わる」といった内容を付け加えたくなるような、余白を残しているところも素晴らしいところです。
「すべては、お客様の「うまい!」のために。」-アサヒビール
「顧客第一」などと、オフィスに標語を貼る企業は多いものですが、どうも通り一遍になってしまいがちです。その点、「すべては、お客様の「うまい!」のために。」は、ビアガーデンや居酒屋などの活気のある様子が伝わってくるような、生き生きとしたキャッチコピーといえるでしょう。元気で勢いのあるおなじみのCMとも相まって、アサヒビールの良さをアピールできています。
CMなどで繰り返されて印象づけられたキャッチコピー
テレビやラジオのCMで何度も聞いて覚えているキャッチコピーも多いでしょう。
何度も聞いたことがあるキャッチフレーズは、いつの間にか商品の名前ともリンクして覚えてしまうものです。
特にインパクトのあるメロディとキャッチコピーのタッグは非常に強力で、キャッチコピーを最大限に活かすテレビ、ラジオCMならではの方法と言えます。
「ファイト一発!」-リポビタンD(大正製薬)
断崖絶壁や激流のいかだ下りなど、ワイルドな自然のなかで、マッチョな男二人が絶体絶命のピンチに遭遇、そのときに叫ばれるのが「ファイト一発!」というキャッチコピーです。現在は、サッカー選手の三浦知良さんの「ファイト」に対し、人気YouTuberたちが「一発」と応えるなど、ソフト路線のCMに変わりました。しかし、2019年のラグビー日本代表の活躍もあり、再び男臭さが注目を集める今、かつてのマッチョ路線を待望する人もいるのではないでしょうか。
「お口の恋人」-ロッテ
ロッテといえば「お口の恋人」というキャッチコピーが定着しています。ガムやチョコレートなどのヒット商品を数多く手掛けるロッテにぴったりのキャッチコピーといえるでしょう。実はこのキャッチコピー、一般公募で決まったそうです。しかも、その考案者は、なんとドリフターズの仲本工事のお母さん。当選のプレゼントは、エプロン5枚だったそうです。
「キレてなーい」-シックプロテクター
シェービング中にカミソリが横滑り、少しドキリとするCMですが、間髪おかず放たれるのが「キレてなーい」の一言。格闘技のマイク・ベルナルド選手が出演したこのCMは、男性を中心に流行語のようになりました。ひょっとすると、このキャッチコピーの考案者の頭の中には、プロレスラー長州力、または長州小力の「切れてないですよ」のフレーズも念頭にあったかもしれません。
「キンチョーの夏、日本の夏。」-キンチョー
夏、縁側、浴衣など、古き良き日本の風景と非常によくなじむ蚊取り線香。そうした、ある種、日本人に潜むノスタルジーを見事に描いているのが、「キンチョーの夏、日本の夏。」というキャッチコピーです。実は、このキャッチコピーを使ったCMには、製作者たちの並々ならぬこだわりがあったといいます。詳しくは「金鳥の夏はいかにして日本の夏になったのか?―――カッパと金の鶏の不思議な関係」という本を読んでみてはどうでしょうか。
「見てるだけ~」-ニッセン
一見すると購買意欲旺盛な女性グループ。しかし「見てるだけ~」のキャッチコピーを言い残して、店をあとにしてしまいます。当時、カタログ通販がメイン事業のニッセンのコンセプトは「店で調べて家で買う」でした。2012年には、セガとのコラボによって、さらにこのコンセプトを進化させ、一着100~200円、着放題500円で通販でしか買えない服を試着し、最新のプリントシール機で撮影するというサービスの提供を開始しています。「試してるだけ~」といったところでしょうか。
「ピッカピッカの一年生」-小学一年生(小学館)
広く普及するキャッチフレーズには、優れたメロディが付くことも多いものです。「ピッカピッカの一年生」はその代表といえるでしょう。誰もが思わず口ずさんでしまう魅力を持っています。このキャッチコピーを考えたのは「セブンイレブン、いい気分」でも知られる杉山恒太郎氏です。その著書では「語尾に”なんちゃって”を付けてみる」など、創作の極意を語っています。
「カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂」-文明堂
このキャッチコピーが誕生したのは、1937年(昭和12年)のこと。当時、文明堂は各地域の電話番号の2番を登録しており、電話交換手に「2番」というと、文明堂につながったそうです。そのため、現代の人には意味がよくわからなくなってしまいました。しかし、今なお特定の世代にとっては、カステラと聞くと、このキャッチコピーとCMのメロディが無意識に再生されてしまうのです。
「I’m lovin’ it」-マクドナルド
「パラッパッパッパー」のメロディとセットで日本の人に記憶されているのが、「I’m lovin’ it」というキャッチコピーです。日本語訳にすると「最近マックが好き・お気に入り」という意味になります。このキャッチコピーのポイントは、loveを現在進行形にしているところです。これによって「(マックの商品が)好きです」といった静的な印象から、「今のお気に入り・ハマっている」といった動的なニュアンスを生み出しています。
ありがとう。いい?くすりです。-太田胃酸
「ありがとう。いい~くすりです。」というキャッチコピーはユーザーの感想のようなもの、と思っている人は多いのではないでしょうか。体の不調が緩和したユーザーがその良さをテレビの前の視聴者にアピールしている、などに思えます。ところがこのキャッチコピーは、太田胃散によると「ご愛顧ありがとうございます。いい薬ですのでこれからもお使いください」という気持ちを表したものだといいます。確かにそのように読むことも可能です。
洒落が利いているキャッチコピー
いわゆる「ダジャレ」など、言葉遊びや気の利いた言い回しをしているキャッチコピーです。
一瞬で気付くものもありますし、ちょっと考えて「ああ、そういう意味か!」とハッと気付くものもあります。
知的好奇心をくすぐりながら、商品やメーカー名、またはその特徴とリンクして覚えてもらいやすいという特徴があります。
「あしたのもと AJINOMOTO」-味の素
社名と似た言葉を重ねることで効果を発揮しているのが「あしたのもと AJINOMOTO」というキャッチコピーです。味の素といえば、なんといってもうま味調味料「味の素」や「ほんだし」が人気商品です。日々の食生活になくてはならないという人も、多いのではないでしょうか。「あしたのもと」というキャッチコピーは、そのような人にとても説得力を持っています。ちなみに、このキャッチコピーは2010年に「おいしさ、そして、いのちへ。」に変更されました。
「一目で義理とわかるチョコ」-ブラックサンダー 義理チョコパッケージ(有楽製菓)
カラオケにおける手拍子のように、完全無視をするわけにいかない習慣が、世の中にはいくつもあります。その一つがバレンタインデー、なかでも義理チョコという文化です。老舗チョコレート菓子専門店ゴディバなどは、新聞広告で義理チョコ廃止を訴え、愛を告白する真の意味を取り戻そうと呼びかけたものです。これとは違い、現実的な妥協点を消費者にユニークに提示したのが、ブラックサンダーの「一目で義理とわかるチョコ」というキャッチコピー。もちろん、お菓子会社にとっても、義理チョコ文化を絶やすわけにはいきません。
「髪は長い友達」-カロヤン・ハイ
「髪は長い友達」は、育毛剤のCMに使われたキャッチコピーです。「髪」という漢字をよくみてください。「長」と「友」という漢字が含まれていることに気づくでしょう。CMでは、筆で書かれた「髪」の右上が抜け毛のように飛んでいき、そして「抜け始めてからわかる」の言葉の後に「髪は長い友達です」と続くのです。残った髪の毛が愛おしく大切になってくる、技ありキャッチコピーといえるでしょう。
「目のつけどころがシャープでしょ。」-シャープ
シャープの社名の由来がシャープペンシルだということを知っていましたか。1915年に「金属式繰り出し鉛筆」である「エバーレディシャープペンシル」が欧米や日本で大ヒットしたのが社名の由来なのです。このころからすでに「目のつけどころが違う」といえるでしょう。現在はプラズマクラスターなども人気です。ただ、1990年から使っていたこのキャッチコピーは、2010年から「目指してる、未来がちがう。」に変更されました。
「駅前留学」-NOVA
わずか漢字四文字でNOVAのコンセプトを伝え、アクセスの良さをアピールし、英会話へのハードルを下げる効果を発揮しているのが「駅前留学」です。コンパクトに目に飛び込んできて、記憶にも残りやすいため、電車内の広告などにも向いているのではないでしょうか。残念ながら、NOVAは多額の負債を抱えて倒産してしまいましたが、キャッチコピーは今も多くの人の記憶に残っています。
「お、ねだん以上。ニトリ」-ニトリ
安かろう悪かろうという言葉がありますが、ニトリは安いけれども高品質というのをモットーにしています。それをダジャレも交えてユニークに伝えてくれるのが「お、ねだん以上。ニトリ」というキャッチコピーです。「お値段以上」としてしまっては、面白みが欠けてしまいますが、ひらがなを使うことで客のつぶやきのようになり、臨場感やユーモアが生まれています。
「甘くないオレ」-BOSS砂糖不使用(サントリー)
「カフェオレは甘すぎる」「カフェオレは子どもっぽい」と感じている人をターゲットにしたキャッチコピーが「甘くないオレ」です。砂糖不使用で、大人のカフェオレ味に仕上げています。このキャッチコピーでは「オレ」と「俺」をかけているのも面白いところです。缶には「昔の俺は甘すぎた。こんな時代だからこそ、あえて砂糖を使わない、大人のカフェオレ。今のオレは、そんなに甘くない・・・・。」のメッセージも添えられています。
表現や言い回しに感心させられるキャッチコピー
ちょっと考えさせられるキャッチコピーですが、意味が理解できると記憶に残ります。
伝え方がストレートでない分、消費者にCMやチラシのデザインなどで追加の情報を情報を与える必要がある場合もありますが、一度記憶に残るとなかなか離れないキャッチコピーになります。
例えばマスターカードの「プライスレス」というキャッチコピーは「楽しい思い出など買うことができないもの」を意味していますが、この「プライスレス」なモノはマスターカードで購入した品物が与えてくれる、というちょっとしたヒネリが効いたものになっています。
「プライスレス」-マスターカード
マスターカードはVISAと並ぶクレジットカード業界のトップブランドです。「プライスレス」というキャッチコピーは「お金で買えない価値がある。帰るものはマスターカードで。」という言葉とともに使われています。このキャッチコピーを使った当時は、ITバブル、六本木ヒルズ族の時代であり、いわばお金の力がものを言っていました。そうした風潮に巧みに反論しつつ、クレジットカードの便利さも宣伝している点が、すばらしいといえます。
「NO MUSIC NO LIFE」-タワーレコード
「NO MUSIC NO LIFE」は「音楽がなければ人生じゃない」といった意味のキャッチコピー。Appleの「Think different」のように、読み手の人生に何かひっかかるキャッチコピーを目指したといいます。「No」が2回続くため「ちょっとネガティブ」という意見もありましたが最終的に採用され、今ではタワーレコードの信条をよく表すキャッチコピーになりました。
「5時まで男、5時から男」-グロンサン(大正製薬)
「5時まで男、5時から男」は栄養ドリンク、グロンサンのCMのキャッチコピーです。バブル全盛期という時代背景、高田純次のお気楽さ、などの効果が相まって大ヒットしました。同じころ「24時間戦えますか」というキャッチコピーもありましたが、こちらは仕事よりもプライベート・遊びを重視する人の心に響いたのでしょう。
「メガネは顔の一部です」-東京メガネ
東京メガネは、1883年に日本橋で「白山眼鏡店」として創業以来続いている老舗メガネ店です。長年メガネを愛用している人にとっては、「メガネは顔の一部です」という言葉に納得できるのではないでしょうか。逆にメガネがシンボルの人に対しては、メガネをしていないと何となくしっくりこない気持ちを抱くものです。そのようなメガネだからこそ、良いものを選ぼうという気にさせてくれるキャッチコピーです。
「キスシーンになるたびに、何かと話かけてくるお父さんがかわいらしい。 」-東宝
いつになっても親にとって子どもは可愛いものです。それも思春期の女の子は、父親にとって特別な存在なのかもしれません。そんなパパたちの微妙な心境を、見事にキャッチコピーで表現したのが、「キスシーンになるたびに、何かと話かけてくるお父さんがかわいらしい。 」です。親子で映画を見るのも、なかなか大変なようです。
印象に残る呼びかけ系キャッチコピー
誰かに呼びかけられると、人間は「ハッ」として耳を意識を向けます。
消費者に呼びかけるタイプのキャッチコピーには、そのように一瞬「何だろう?」と注意を引く効果があります。
しかし、当然のことながら呼びかけられても内容にインパクトがなかったり興味がなければ、すぐに通り過ぎてしまいます。
いかに興味を引く、独自性がある呼びかけ文句になっているかが大きなポイントです。
「生きろ。」-もののけ姫(映画)
「生きろ。」の作者は、あの糸井重里氏。ジブリの名物プロデューサー鈴木敏夫氏との紆余曲折のやりとりのなかで生み出したということです。「おそろしいか、愛しいか。」「惚れたぞ。」など、アシタカとサンのラブストーリーとしての軸を強調したものや、「死ぬのと、生きるの、どっちが好きだ。」「死ぬなっ。」など採用されたキャッチコピーに近いアイデアも挙がったといいます。最終的には、現代人の不安感に刺さるなどが理由で「生きろ。」が採用されました。複雑なものを一言で表した、歴史に残るであろうキャッチコピーです。
「きれいなお姉さんは、好きですか?」-パナソニック
「きれいなお姉さんは、好きですか?」のキャッチコピーは、1990年代、女性向け商品に力を入れていたパナソニックが打ち出したものです。女性の美容意識を高める大きなモチベーションである男性からの視線を、上手に使っています。初代は水野真紀、2代目は松嶋菜々子を起用して、清楚だけれど男性の視線を集めてしまうという設定にしたのも秀逸です。ワンレン・ボディコン時代に、知的でデキる女性という違った価値観を提示しました。
「そうだ 京都、行こう」-JR東海
「そうだ、京都、行こう」というキャッチコピーを読むと、京都の美しい紅葉がすぐに想い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。キャッチコピーが使われた当時(1993年~)はバブルの時代にあたり、国内旅行よりも海外旅行の人気が高かったといいます。しかし、贅沢疲れの日本人や、和を求める日本人もまた増えており、それらの人の心の琴線に触れたこのキャッチコピーが大ヒットしました。
「お正月を写そう」-富士フィルム
「お正月を写そう」は、年末年始に毎年富士フィルムのCMで使われています。当初はフジカラープリントで写真を印刷してもらうことを目的としていたので「お正月を写そう、フジカラーで写そう」でしたが、デジカメの普及もあって2007年から「写そう」が「残そう」に変更になりました。このキャッチコピーを使ったCMでは、特に樹木希林・岸本加世子のコンビが人気で、「美しい人はより美しく写ります(岸本加世子)」「そうでない場合は?(樹木希林)」「…それなりに写ります(岸本加世子)」といったやり取りなどで、お正月のお茶の間を笑わせたものでした。
「少し愛して、長~く愛して」-サントリーレッド(サントリー)
お酒のCM・広告には名作キャッチコピーが数多くありますが、「少し愛して、長~く愛して」もそのなかの1つです。大原麗子のドキリとするような美しさと、映画界の巨匠、市川崑の映像が話題になりました。いろいろな解釈ができるこのキャッチコピーですが、CMでは、旦那の帰りを待っていた恋女房が、少し拗ねた感じで言われる台詞になっています。
「マズい!もう一杯!」-キューサイの青汁
広告する商品の欠点を叫ぶという、前代未聞のキャッチコピーがこの「マズい!もう一杯!」です。実は、このキャッチコピーは、CMに出演した悪役協会所属のこわもてタレント、八名信夫のアドリブでした。キューサイの青汁のあまりのまずさに正直な感想を口走ってしまった八名信夫ですが、逆にそれが面白いということになり、「もう一杯!」のフォローを加えて採用されたといいます。
「わんぱくでもいい、たくましく育て」-丸大ハム
何も知らない人にとっては、「わんぱくでもいい、たくましく育て」というキャッチコピーだけで、食品会社(丸大ハム)のものだと分かる人は少ないでしょう。あえて直接的には商品を宣伝しないで価値観・企業イメージを植え付けることに成功したのが、このキャッチコピーです。CMは、登山に来た親子がたき火の前でワイルドにハムを切って焼くなど、親子の絆を連想させる内容です。父性に訴えかけるめずらしいタイプのCMといえるでしょう。ただ、このコンセプト自体は、男同士の親子が車旅をするトヨタのVoxyのCMなどでも使われています。
激しい勢いが印象に残るキャッチコピー
商品やサービスの特徴を少し大げさに表現して勢いで興味を引くキャッチコピーです。
「若い女性に大ヒット中!」-ブラックサンダー(有楽製菓)
もし、炎上型キャッチコピーというものがあるとすれば、ブラックサンダーの「若い女性に大ヒット中!」がそれにあたります。「そんなわけない」など突っ込みどころが満載で、SNSを中心に話題となりました。ほかにも「本場の味!」「おいしさイナズマ級!」など「何を根拠にそんなことを」と言いたくなるようなキャッチコピーを数多く使っています。どこまで狙って作っているかは不明ですが、ネット全盛の時代だからこそヒットした、話のネタになるキャッチコピーです。
「怒濤の合格みすず学苑」-みすず学苑
みすず学苑のCMは、終始一貫ダジャレを連発し最後に「怒濤の合格みすず学苑」のキャッチコピーを連呼して終わるなど、独特の意味不明さで人気があります。実はこれには、強いプレッシャーやストレスを感じている受験生に対する「開き直れ」というメッセージも込められているのだそうです。みすず学苑がこうした遊び心のある強気のCMを作れるのも、18年間連続で合格率93.63%という実績があるからこそでしょう。
「それにつけてもおやつはカール」-カール(明治)
明治の主力スナック菓子といえば、かつてはカールでした。「おやつはやっぱりカールしかないよね」という自信が「それにつけてもおやつはカール」のキャッチコピーに垣間見えます。しかし、ポテトチップスにシェアを奪われ、また、コーン系の人気が低迷する傾向もあり、中部以東で販売終了になりました。スナック菓子というジャンルでも流行り廃りはあるのかと、改めて感じさせてくれます。
とにかくストレートなキャッチコピー
端的にストレートに、直球で消費者に伝えるキャッチコピーです。
「手帳は高橋」-高橋書店
「手帳は高橋」というキャッチコピーを採用したきっかけは、高橋書店が手帳の販売に力を入れていることを、もっと社会に認知させたかったからでした。社名は出版社・本屋なので、確かにわかりにくい面はあったのでしょう。「手帳は高橋」というキャッチコピーでブランディングを成功させたのです。その甲斐もあり、今や250を超える手帳を販売する高橋は、すっかり手帳の会社として知られるようになっています。
「Hungry?」-カップヌードル(日清食品)
誰もがすでに知っている商品を、改めて新鮮に広告するのは、なかなか難しいものです。カップヌードルはまさにその代表といえるでしょう。ともすればマンネリ感・停滞感が出てしまい、ブランドが陳腐化することになりかねません。であるからこそ、カップヌードルは「驚き」をコンセプトにこのキャッチコピーを作りました。「HUNGRY」や「NO BORDER」など、広告業界ではマナー違反とされるトーンやわかりにくさを、あえて選んだといいます。
「具が大きい」-カリー工房(ハウス食品)
日本のカレーの特徴は、大きめの野菜がゴロゴロ入っていることだと言われます。家のおいしいカレーとして、まず思い浮かぶイメージの一つといえるでしょう。そうした消費者の傾向にストレートにアプローチしたのが「具が大きい」というキャッチコピーです。違うバージョンが次々と放送されるコミカルなCMも人気になり、安達祐実が子役としてブレイクしました。
「大きいことはいいことだ」-エールチョコレート(森永製菓)
キャッチコピーには時代の空気が反映されるものです。このキャッチコピーが作られたのは、「重厚長大」への経済発展への道を真っすぐに駆け上がっていたいさなぎ景気(昭和40~45年)のころです。チョコレートが大きくなったことをシンプルに称えたCMがヒットしたのは、偶然ではないのかもしれません。やがて「人類の進歩と調和」の大阪万博(昭和45年)でその頂点を迎えることになる時代の空気を、よく反映したキャッチコピーといえるでしょう。
「象が踏んでも壊れない」-アーム筆入れ(サンスター文具)
日本人は頑丈なものに対して、無条件で納得してしまうのかもしれません。カシオのGショックは20tトラックに引かれても壊れないことが大ヒットのきっかけでしたし、イナバは「やっぱりイナバ、100人乗っても、大丈夫」で大幅に売り上げを伸ばしました。「象が踏んでも壊れない」も、丈夫さをアピールした筆箱のキャッチコピーです。ただ、常識に考えれば、このような強度は必要ないといえるでしょう。にもかかわらず、なぜか一度は、その筆箱を購入したくなってしまうのです。
インパクト重視!記憶に残るキャッチコピー
インパクトの強さを重視したキャッチコピーです。
CMと連携して独自のキャラクターを用いたり、話題の芸能人を使用したり、セクシー路線で攻めたりというパターンが多いと思われます。
また、果てはちょっと意味が分からないけど強く印象に残るものもあります。
「とにかく印象に残れば勝ち」というタイプのキャッチコピーですね。
「せがた三四郎」-セガサターン(セガ)
「せがた三四郎」はセガの家庭用ゲーム機「セガサターン」の宣伝に使われたキャッチコピーです。同名のキャラクターであるせがた三四郎を演じるのは藤岡弘、まさにぴったりなキャスティングでした。もともとは富田常雄の長編小説の「姿三四郎」をモチーフにしているため、親世代もクスリと笑えたキャッチコピーといえるでしょう。
「すったもんだがありました」-すりおろしりんご(宝酒造)
1990年代に芸能ニュースを大いに賑わせたのが、宮沢りえと貴花田の婚約、そして破局でした。そのしばらく後、カンチューハイのひとつ「すりおろしりんご」のCMに使われたキャッチコピーが「すったもんだがありました」です。宮沢りえの傷心と回復を連想させる演出が話題となり、1994年の流行語大賞にもなりました。すりおろしりんごのテイストに合わせるかのように、サラリとキャッチコピーが口にされている点も、好感を呼んだといえるでしょう。
「私、脱いでもスゴいんです」-TBC
「私、脱いでもスゴいんです」というキャッチコピーは1995年に流行語になりました。それから数十年たった今も、逆の意味で自虐的に使われているなど、多大な影響を残しました。このキャッチコピーが優れているのは、脱いでもすごい体をプロデュースできるTBCというエステサロンの自負を、美しい女優に代弁させていることです。それによって、企業自慢に陥ることなく、スカっとした説得力を持たせることに成功しています。
「胴上げして、全員骨折。」-牛乳に相談だ。
脱力系キャッチコピーとでもいえるのが「胴上げして、全員骨折。」です。実際のところ、たとえば骨粗しょう症などであれば、こんなこともあります。カルシウムの手軽な補給源としての牛乳の長所をユニークに訴求しているキャッチコピーといえるでしょう。その後に続く「牛乳に相談だ」のフレーズで、牛乳を擬人化することで、さらに親しみやユーモラスな感じを増しています。
「インド人もビックリ」-印度カレー(ヱスビー)
「インド人もビックリ」というキャッチコピーは、1964年のヱスビー食品の「特製ヱスビーカレー」のCMにおいて使われたものです。今では、元ネタを知る人が少なくなり、ギャグのひとつのように扱われることもありますが、当時は本格派のカレーの宣伝に使われました。したがって、「カレーの本場のインド人すら驚くほどの旨さ」という意味なのです。「ちびまる子ちゃん」のセリフに登場しているほど有名なこのキャッチコピーは、今後も残っていくのではないでしょうか。
「う~ん、マンダム」-マンダム(丹頂)
「う~ん、マンダム」は70年代に大流行したキャッチコピーです。チャールズ・ブロンソンが白馬に乗って荒野を疾走する映像などの後に、本人の声でこのキャッチコピーが述べられます。当時、ハリウッドスターをCMに使うことは不可能といわれていましたが、チャールズ・ブロンソンは日本円で1千万円という破格の条件を提示したため、実現したそうです。
ユニークで印象に残るキャッチコピー
独特な言い回しなどがユニークで印象に残るキャッチコピーです。
特に、リゲインエナジードリンクのキャッチコピーは、栄養ドリンクのリゲインのキャッチコピーとして過去に大ブレイクした「24時間戦えますか。」を後に自ら覆した自己オマージュのような「ネタ」感もあり、話題になりました。
「亭主元気で留守がいい」-タンスにゴン(キンチョー)
「亭主元気で留守がいい」は川柳的キャッチコピーといえ、その認知度の高さから、実用日本語辞典などにも掲載されているほどです。意味は「給料さえしっかり入れてくれれば、あとは邪魔なのでどこかに出かけていてほしい」といったところで、主婦の気持ちを表しています。タンスにゴンのCMがはじまった1986年には、流行語大賞のひとつにも選ばれています。
「私はコレで会社を辞めました」-禁煙パイポ(マルマン)
「私はコレで会社を辞めました」のキャッチコピーが使われた禁煙パイポのCMでは、3人の男性が登場します。1人目は禁煙パイポを手に持ち「私はコレで会社を辞めました」と一言、2人目も同じ流れで同じフレーズをつぶやきます。落ちになるのが3人目の男性で、今度は立てた小指(※女性を暗喩)を見つめながら「私はコレで会社を辞めました」と言うのです。今の放送基準では品が悪いと怒られてしまいそうですが、当時はこのCMが人気になり、年商が6倍になったそうです。
「 二兎を追うものだけが二兎を得る 」-NTTドコモ
DoCoMo 2.0のCMのなかで、登場人物のセリフに使われているのが「二兎を追うものだけが二兎を得る」というキャッチコピーです。もちろん「二兎を追う者は一兎をも得ず」のパロディで、「欲張ったっていいじゃないか」という気持ちをユーモラスに表現しています。ちなみにマルボロの広告に「二兎追う者だけが、二兎を得る。」と使われたことがあります。こちらからは、ハングリーな男のギラギラ感が伝わってくるのではないでしょうか。
「24時間戦うのはしんどい。」「3、4時間戦えますか?」 -リゲインエナジードリンク
リゲインのキャッチコピーコピーといえば、やはり「24時間戦えますか」が最も有名です。しかし、時代とともに働く人の気持ちも変わっていくものです。この有名なキャッチコピーをオマージュ的に変えてしまったのが、「24時間戦うのはしんどい。」「3、4時間戦えますか?」というキャッチコピーなのです。「24時間戦えますか」からはや30年余り、キャッチコピーを読み解くことで、時代の変遷を感じるのも面白いのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしょうか。
キャッチコピーには、商品やサービスの独自性を端的に表したり、イメージを重視したり、インパクトを求めたりと様々なアプローチがありますね。
忘れてはならないことは、時代や商品のカテゴリ、業種などにより好まれるキャッチコピーのタイプに違いがあるということです。
誠実で真摯なキャッチコピーが好まれる業種もあれば、いわゆる「ネタ」的なキャッチコピーが好まれる時期や商品ジャンルもあります。
商品を使用する相手の層をしっかりイメージすることで、より訴求効果の高いキャッチコピーを考案することができるでしょう。
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