HOME>一般常識>「通常逮捕」「緊急逮捕」「現行犯逮捕」の意味と違い

一般常識

「通常逮捕」「緊急逮捕」「現行犯逮捕」の意味と違い

「通常逮捕」「緊急逮捕」「現行犯逮捕」の意味と違い

「通常逮捕」「緊急逮捕」「現行犯逮捕」の意味と違いとは

刑事事件の被疑者を拘束することを「逮捕」と言いますが、この「逮捕」には、「通常逮捕」「緊急逮捕」「現行犯逮捕」の3種類があります。これらの言葉はニュースやドラマでもたまに聞かれますが、具体的にどの点が異なるのでしょうか。今ひとつよくわからないという人も多いでしょう。

そこで今回は、「通常逮捕」「緊急逮捕」「現行犯逮捕」の意味や違いなどについて解説していきたいと思います。

「通常逮捕」とは

通常逮捕

「通常逮捕」とは、「逮捕状を示して行う逮捕」という意味の言葉です。逮捕状の発行を待ってから、被疑者を逮捕する手続きを指します。

具体的な流れとしては、事件発覚後、捜査で犯罪を行った者について確からしい証拠があげられると、裁判所に逮捕状の発行が請求されます。その後、要件が満たされると認定されれば、裁判官が逮捕状を発行することになります。「通常逮捕」が多い犯罪のケースとしては、詐欺罪や横領罪などがあります。

「緊急逮捕」との主な違いは、「逮捕状の発行を待って行う」という点にあります。詳しい違いについては、この後説明しましょう。

「緊急逮捕」とは

緊急逮捕

「緊急逮捕」とは、「緊急の必要性がある場合に、逮捕状の発行なしに行う逮捕」という意味の言葉です。文字通り、「即座に行う必要がある逮捕」を指します。

「緊急逮捕」の場合、犯罪を犯した者についての十分な疑いがあるのはもちろん、その犯罪が「死刑」か「無期」、もしくは「長期3年以上の懲役もしくは禁錮にあたる罪」であることが要件となります。さらに、逃亡や証拠隠滅の恐れがあるなど、逮捕状の発行が待てないほど急を要することが必須です。具体的には、殺人や傷害罪、強盗罪などで適用されることが多くなっています。

「緊急逮捕」と「通常逮捕」の最大の違いは、このように「逮捕状の発行を待つかどうか」という点にあります。「通常逮捕」が事前に手続きを踏み、逮捕状の発行を待って行うのに対し、「緊急逮捕」では、逮捕してから一連の手続きを行うのが特徴となっています。

「現行犯逮捕」とは

現行犯逮捕

「現行犯逮捕」とは、「犯行の瞬間かその直後に、逮捕状なしに行う逮捕」を意味する言葉です。例えば、目の前で窃盗が行われ、その犯人を取り押さえた場合などがこれにあたります。

原則として犯人の逮捕は、さまざまな手続きを踏んだうえで、令状に基づいて行うことが求められます(令状主義)。これは不当な逮捕を避けるためですが、犯罪を行っている最中やその直後については、犯人(現行犯)が明らかな上に逃亡の恐れもあるため、例外として逮捕状の必要がありません。つまり「現行犯逮捕」も、「逮捕状を待たずに逮捕できる」点が、「通常逮捕」との違いということになります。

一方、「緊急逮捕」も令状主義の例外ですが、現行犯以外のものについて行う点で、「現行犯逮捕」と使い分けられます。