ビジネス用語
「雇い止め」「派遣切り」「解雇」の意味と違い

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「雇い止め」「派遣切り」「解雇」の意味と違いとは
ほとんどの人にとって、雇用の問題は重大な関心事でしょう。そんな中、昨今は「雇い止め」や「派遣切り」といった言葉が盛んに使われるようになっていますが、これらは一体どのような意味を持つのでしょうか。「解雇」との違いも知りたいところです。
そこで今回は、「雇い止め」「派遣切り」「解雇」の意味や違い、使い分けのポイントなどについて解説したいと思います。
「雇い止め」とは
「雇い止め」とは、「期間を満了した労働契約を更新しないこと」という意味の言葉です。
契約社員のような有期雇用の従業員に対し、会社が契約期間が満了したことを理由に、これ以上の契約を結ばないことを言います。読み方は、「やといどめ」になります。
「これ以上雇わない」という意味から、「雇い止め」の呼称が付けられました。ただし、「冬季限定の山小屋アルバイト」のような一時的な仕事については、契約が更新されなくても「雇い止め」と呼ばれることはありません。
「雇い止め」は、原則的に法律で認められた行為です。しかし、従業員の生活に重大な影響を与える場合もあることから、実施には一定の制限が設けられています。
「解雇」とは、「契約期間の満了に伴うものである」という点が違います。一方、「派遣切り」との違いについては、以下で見ていきましょう。
「派遣切り」とは
「派遣切り」とは、「派遣社員が派遣契約を打ち切られてしまうこと」という意味の言葉です。
法的には、派遣先の会社が派遣元の会社に対し契約を打ち切る場合と、派遣社員が派遣元の会社から解雇される場合の2種類があります。読み方は、「はけんぎり」になります。
「派遣切り」の理由はさまざまですが、多くは会社側の一方的な都合によるものです。手段としては、派遣契約の途中で契約を打ち切るものと、派遣契約の満了時に契約を打ち切るものの2種類があります。このことからわかるように、「雇い止め」は「派遣切り」の一種にあたります。つまり、「派遣切り」は派遣労働者をやめさせる行為の総称であり、「雇い止め」はその方法の1つを指す点が、両者の違いとなっています。
「解雇」とは
「解雇」とは、「従業員の同意を得ることなく、会社側が一方的に雇用契約を終わらせること」という意味の言葉です。読み方は、「かいこ」になります。「解雇」には「普通解雇」と「懲戒解雇」の2種類があり、前者は従業員の能力不足や会社の経営難等を理由として行われるものを指し、後者は従業員の規律違反を理由として行われるものを指します。
「雇い止め」との違いは、前述のように「会社の一方的な意思による」という点にあります。「雇い止め」が「期間の満了による契約終了」を指すのに対し、「解雇」は「期間の途中で一方的に労働契約を終わらせること」を指す点で使い分けできます。
こうしたことからわかるように、「派遣切り」は「解雇」と「雇い止め」両方の要素を含んだ言葉となっています。
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