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経済

デフォルト(債務不履行)した国10選

デフォルト(債務不履行)した国10選

デフォルト(債務不履行)した国10選

国際ニュースでたびたび話題になる用語に、「デフォルト」というものがあります。経済分野におけるデフォルトとは、いわゆる「債務不履行」のことで、企業だけでなく国家もこの状態に陥るケースが少なくありません。実際に、歴史上数多くの国が経験しているだけでなく、現在でもそうした危険を迎える例が頻出しています。

本記事では、国家のデフォルトについて知りたいという方のために、これまでデフォルトを起こした国、実質的にデフォルトしている国などを一覧にして紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

ベリーズ

ベリーズ

ベリーズは、中央アメリカの北東部に位置する国です。ザンビア共和国と同じく英連邦王国に属しており、「カリブ海の宝石」と呼ばれるリゾート地として知られます。

ベリーズは2012年の8月に、「スーパーボンド」と呼ばれる債券の利払い期限を守れなかったことで、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズによって選択的デフォルトに格下げされました。その後もハリケーンの被害を受けるなど、経済は比較的低迷した状態にあります。

ギリシャ

ギリシャ

ギリシャ(ギリシャ共和国)は南ヨーロッパの共和制国家で、バルカン半島南端に位置します。農業、鉱業、観光業などを主要な産業とする先進国であり、2013年のGDPは2,418億ドル、一人当たりの名目GDPは2万1,857ドルとなっています。

ギリシャは2000年代半ばに高い経済成長を遂げますが、後半には不況の影響もあって経済状況が急激に悪化、2009年には財政赤字がGDP比13.6%にまで達します。EUなどの支援により、とりあえずの危機は逃れていますが、実質的には「恒常的なデフォルト状態」に置かれているという評価もあります。

スリランカ

スリランカ

スリランカ民主社会主義共和国は、南アジアのインド南東に位置する国です。主要産業は農業や繊維業、観光業で、紅茶の栽培で世界的に知られています。

スリランカは、対外債務において1980年と1982年にデフォルトを経験していましたが、2022年の6月以降、再びデフォルト状態に陥っています。その最大の要因となったのが、中国からの巨額の債務で、無計画なインフラ整備などを続けた結果、財政が激しく圧迫されることとなりました。

現在同国内ではデモが頻発するなど、混迷が深まっています。

ドミニカ共和国

ドミニカ共和国

ドミニカ共和国は、西インド諸島のイスパニョーラ島東部に位置する国です。「ドミニカ国」と混同されやすいところですが、両者は別の国になります。

経済は、農業と観光業に依存しています。2013年のGDPは、613億ドルです。1人あたりGDPは5,882ドルとなっていますが、これは世界平均の60%弱ほどの水準にあたります。

ドミニカ共和国は、1975年~2001年まで国内債務においてデフォルトの状態にありました。対外債務においても、1982年と2005年にデフォルトを経験しています。

アルゼンチン

アルゼンチン

南米のアルゼンチン共和国は、過去何度もデフォルトを経験している国です。1982年に初めて陥って以来、2022年6月現在までに経験したデフォルト回数は、9度に及びます。2021年にもデフォルトの危機がありましたが、こちらについては回避されています。

もともとアルゼンチンは、先進国に分類されるほど富裕な国でしたが、失政が相次いだことなどが原因で、1980年代に経済が壊滅状態となりました。その後も、浮上しかけては再び破綻するという流れを繰り返しています。

エクアドル

エクアドル

エクアドル共和国は、南米北西部に位置する国で、コロンビア、ペルーと国境を接しています。主要な産業は農業、鉱業などで、産油国としても知られます。

エクアドルもまた、過去数度のデフォルトを経験しています。1982年、1999年、2008年と、最近では2020年にも、格付けでデフォルト状態にあると認定されています。新型コロナの拡大と原油安によって財政が圧迫され、国債の利払いができなくなったことが原因です。

コートジボワール

コートジボワール

続いての国は、西アフリカの共和制国家、コートジボワール共和国です。カカオやコーヒーなどの農業を主な産業としており、2013年の一人当たりGDPは、1,175ドルとなっています。

「西アフリカの優等生」とも呼ばれてさまざまな産業が発達しているコートジボワールですが、1983年、2000年、2011年の過去3回デフォルトを経験しています。一方、2021年には実質GDP成長率が6%を超えるなど、近年は比較的安定した成長が続いています。

ザンビア

ザンビア

ザンビア共和国は、アフリカ大陸南部にある共和制国家です。イギリス連邦(イギリス帝国の旧領土から成る経済同盟)加盟国で、公用語も英語が使われています。主要産業は農業で、食料自給率は150%を上回っています。

開発途上国に分類される国であり、毎年3~7%ほどの成長率を記録していますが、対外債務の増加という問題を抱えています。1983年にもデフォルトを経験していますが、2020年の11月にも、再度デフォルト状態に陥りました。対外債務のうち約4割は、中国からのものが占めています。

ロシア

ロシア

デフォルトを起こした国一覧、続いてはロシア連邦です。

ロシアは、1922年からソビエト連邦として社会主義体制を敷きますが、1991年12月に崩壊、現在のロシア連邦となります。その影響で1991年デフォルトに陥ったほか、1998年にも「ロシア危機」と呼ばれたデフォルトを起こしています。

そして、2022年2月に起こしたウクライナ侵攻を受け、各国が経済制裁に踏み切った結果、現在同国は、事実上のデフォルト状態にあるという見方が広がっています。

ウクライナ

ウクライナ

ウクライナは、東ヨーロッパの共和制国家です。ロシア、ベラルーシなどと国境を接しています。一時期ソビエト連邦の一部となりますが、ソ連崩壊に伴い1991年に独立しました。2022年2月にロシアの侵攻を受け、以来国内は戦争状態となっています。

91年の独立後、市場経済への移行が滞ったことで、経済が大きな打撃を受けました。その結果、1998年~2000年まで、国内債務においてデフォルトを経験しています。その後順調な成長を見せた時期もありましたが、2014年のクリミア危機や、2022年のロシアによる侵攻により、経済は危機的な状況となっています。

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