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ジェンダーギャップの意味とは?日本は世界120位
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「性別」に関する話題は、近年世界中で頻繁に取り上げられるようになりましたが、その中には「ジェンダーギャップ」と呼ばれるものも含まれます。「日本のジェンダーギャップ順位は○位」などと、ニュース等で目にする機会も多いでしょうが、実のところ今ひとつピンと来ないという人も多いでしょう。そもそも「ジェンダーギャップ」とは何で、そのランキングにはどういう意味があるのでしょうか。
本記事では、「ジェンダーギャップ」の意味や日本の順位などについて解説していきますので、理解の参考にしてみてください。
ジェンダーギャップ、ジェンダーギャップ指数の意味とは?
ジェンダーギャップの意味とは?
「ジェンダーギャップ」の「ジェンダー(gender)」とは、「社会的・文化的に形成された性別」のことです。「セックス(sex=個々人に先天的・生物学的に備わった性別)」に対する言葉で、男性あるいは女性にふさわしいと思われている役割や振る舞い、考え方といったもの全般を指します。一方「ギャップ(gap)」は、「隔たり」や「格差」を意味します。
つまり、「ジェンダーギャップ」という言葉は、「男女の違いによって生じるさまざまな社会的・文化的格差」を指していると言えます。
ジェンダーギャップ指数の意味とは?
「ジェンダーギャップ指数」とは、世界各国のジェンダーギャップの状況を数値化したものです。それぞれの国の男女格差の把握・解消を目的とした指標で、「世界経済フォーラム」(WEF)によって2006年から毎年公表されています。
「政治」「経済」「教育」「健康」の4分野で男女の平等具合を測り、その平均値が総合スコアとして表される形になります。スコアが低いほど、ジェンダーギャップが大きく、女性の社会的な地位が低いことを示します。具体的には、賃金水準が著しく低かったり、性暴力や人身売買に遭遇しやすいなどの問題が生じる可能性が高くなります。
日本のジェンダーギャップ順位
上記のように、ジェンダーギャップ指数は2006年から毎年公表されています。世界各国の数値がランキング形式で表されていますが、2021年のランキングでトップとなったのは、アイスランドでした。以下フィンランド、ノルウェーと、北欧の国が上位を占めています。
一方日本はと言うと、156ヵ国中120位という順位でした。これは主要7ヵ国(G7)中で最下位というだけでなく、アジアの中でも韓国や中国、ASEAN諸国より低い位置となっています。
日本の低順位は、今回に限ったことではありません。調査開始時の2006年から、115ヵ国中80位という位置でした。その後もどんどん順位を下げていき、2012年以降は100位以下が定位置となります。2019年は153ヵ国中121位、2020年は156ヵ国中120位と、近年も低い順位で推移しています。
日本の順位はなぜ低い?
上で見たように、ジェンダーギャップ指数ランキングにおける日本の順位は、例年低いままとなっています。ではなぜ、日本の順位はここまで下なのでしょうか。
2021年の分野ごとのスコアについて見てみると、「教育」が0.983、「健康」が0.973だったのに対し、「経済」は0.604、「政治」は0.061となっています。ちなみに、数値が1に近いほど格差は少なく、0に近いほど格差は大きくなります。
このように、「政治」と「経済」、特に「政治」分野の格差が全体の足を引っ張り、順位を落とす原因となっているのは明らかです。たとえば国際労働機関の発表によると、2018年の女性の管理職の割合は、世界平均が27.1%なのに対し、日本は14.7%しかありません。国会議員と閣僚に占める女性の割合も同様で、日本の場合はどちらも10%に満たない水準となっています。
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