社会人のためのビジネス情報マガジン

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • RSS

経済

「指数」「指標」の意味と違い

「指数」「指標」の意味と違い

「指数」「指標」の意味と違い

字面や使われる場面が似ているために、区別が難しい言葉というのがいくつかありますが、「指数」と「指標」の2語も、そうしたものに含まれるでしょう。どちらも経済統計の話題においてよく聞かれる言葉で、文字も一部共通するためうっかりすると混同してしまいそうですが、実際には両者は、はっきり区別することができます。では、具体的にどういった点に違いがあるのでしょうか。

今回は、「指数」と「指標」の意味や違い、使い分けのポイントについて詳しく解説していきたいと思います。

「指数」とは

指数

「指数(しすう)」とは、数学においては「累乗を表わすために、数字または文字の右肩につける小さな数字または文字」を指しますが、それ以外で用いられる場合は、「何らかの基準数値に基づいた比率値」を意味することが一般的です。この場合、「消費者物価指数」「知能指数」「生産指数」「株価指数」のように使われます。

経済統計における「指数」は、同種のものの時間的変動を示すために用いられることが多くなっています。基準となる時点を100として、その百分比によって表す形です。たとえば「消費者物価指数」であれば、基準となるある時点の物価100に対し、別のある時点の物価が105と算定されれば、「消費者物価指数」は5%の上昇ということになります。

「指標」との違いは、ある事柄の、時間的な変化に伴う増減具合の把握のために使われる点にあります。詳しい使い分け方については、以下で説明しましょう。

「指標」とは

指標

「指標(しひょう)」とは、「物事をさし示す目じるしとなるもの」という意味の言葉です。ある物事を判断したり、評価したりする上で基準の役割を果たす数値やデータを指します。「経済指標」や「指標カレンダー」、「指標化」などのように使われます。「指標」の「指」は「さし示す」を、「標」は「しるし」を意味しています。

「指数」と「指標」は、使われる場面など共通する部分もあるものの、詳しい意味は明確に違います。「指数」が上記のように、「ある事柄が時間の変化に伴って、どのように増減したかを測る数値」を示すのに対し、「指標」は「ある物事についての判断や評価をしやすくするための数値・データ」を示す点が特徴です。たとえば「経済指標」という場合は、各国の経済状況を把握するための各種統計データ(GDPや物価、失業率など)を指し、「消費者物価指数」もその1つに含まれます。

「指数」「指標」の意味と違い

この記事が気に入ったら いいね!しよう

最新の情報をお届けします