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一般常識

「全額」「満額」の意味と違い

「全額」「満額」の意味と違い

「全額」「満額」の意味と違い

「全額」という言葉は、「借りた金を全額返す」などのように、日常でも比較的よく使われます。一方、これと混同しやすいのが、「満額」という言葉です。双方ともに「額」の字が入っており、意味合いのイメージも似ていることから、詳しい違いを説明するのは決して簡単ではありません。果たして両者の区別のポイントは、どこにあるのでしょうか。

今回は「全額」と「満額」の意味や違いについて解説しますので、2つを使い分ける際の参考にしてみてください。

「全額」とは

全額

「全額(ぜんがく)」とは、「全部の金額」という意味の言葉です。「総額」と同義であり、「彼はひと月の仕事で稼いだ全額を、数時間のうちにギャンブルで失った」「一同は持ち寄った金を全額テーブルの上に置いた」「集めた金は全額慈善団体に寄付される」などのように使われます。

「全額」の「全」は、もともと「工具などをすべて保管する」を表していましたが、その後「すべて」の意味で使われるようになりました。

「全額」は、「積み重ねたり足し合わせた金額」を指す点が、「満額」との違いになります。ある期間や集団のうちで、稼いだり募るなどして集めたお金、または使ったお金の合計が「全額」になります。これに対し「満額」には、「合計」の意味合いはありません。

「満額」とは

満額

「満額(まんがく)」とは、「要求や計画通りの金額」という意味の言葉です。「手術費用を集めるための募金は、無事満額に達した」「今年の春闘では、大手企業で満額回答が相次いだ」「クラウドファンディングによる資金調達は、募集開始からわずか1日で満額まで到達した」などのように使われます。

「満額」の「満」の字は、「水が容器いっぱいに覆う」さまを表し、「みちる」「いっぱいになる」を意味します。

「全額」との違いにあたる「満額」の特徴は、「一定の基準」が存在する点にあります。目標額という最初に設定された基準があり、そこまで達することが「満額」の本義です。そのため、「支払いの満額」といった使い方は、間違いということになります。両者を使い分ける際は、これらの点に留意しましょう。

「全額」「満額」の意味と違い

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