社会人のためのビジネス情報マガジン

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • RSS

一般常識

「予測」「予想」「予知」「予報」の意味と違い

「予測」「予想」「予知」「予報」の意味と違い

「予測」「予想」「予知」「予報」の意味と違い

「予」は「あらかじめ」「前もって」などの意味を持つ漢字で、多くの熟語に用いられます。「予測」「予想」「予知」「予報」の4語もその一種ですが、これらは互いに印象が似ており、区別に困る部分が少なくありません。しかし、よく見れば異なる言葉で、いくつかのポイントで使い分けることができます。では、具体的にどういった点で異なるのでしょうか。

今回は、「予測」「予想」「予知」」「予報」の4つの言葉の意味や違いについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

「予測」とは

予測

「予測(よそく)」とは、「事の成り行きや結果を前もっておしはかること」という意味の言葉です。また、そうしておしはかった内容についても言います。「実験で得られたデータは、予測したものより高い数値を示した」「我が国の人口予測では、今後ますます少子高齢化が進むとの結果が出ている」などのように使われます。

「予測」の「測」の字は、「物の長さ・深さなどをはかる」「物事の状態や他人の心中などについて考えをめぐらす」といった意味を持ちます。

「予測」と「予想」の違いはかなり微妙であり、一般的にはほぼ同様の使い方をされています。強いて違いを挙げれば、データなどに基づくことが多い「予測」の方が、客観性や具体性の点で「予想」より上であると言えます。

「予想」とは

予想

「予想(よそう)」とは、「物事の成り行きや結果について、前もって見当をつけること」という意味の言葉です。また、そうして見当をつけた内容についても言います。「予想では台風は九州に上陸すると見られていたが、進路がずれて直撃は免れるもようだ」「彼の競馬の予想は当たったためしがない」「予想もつかない出来事の到来は、現実では割とよくあることだ」などのように使われます。

「予想」の「想」の字は、「おもいをめぐらす」「おしはかる」などの意味を持ちます。

「予想」と「予測」の違いは、上記のように具体性や客観性にあります。「予想」は「予測」に比べ、それらの点があいまいであることも少なくありません。一方「予報」との違いは、後述するように、「しらせ」の意味合いを持つかどうかに求められます。

「予知」とは

予知

「予知(よち)」とは、「何が起こるかと前もって知ること」という意味の言葉です。「地震の予知は、現在のところ困難との見方が大勢を占める」「予知能力について科学的に実証できた例はこれまでない」「災難を予知できたらどんなにいいだろう」などのように使われます。

「予知」の「知」の字は「神意をしる」を表し、「しる」「さとる」「理解する」などの意味を持ちます。

「予知」と「予測」は、互いに地震に関連して使われることが多い言葉です。しかし、この場合「予知」は「予測」よりも、時間・場所・大きさの点で精度が高い見当をつけることを指しています。また「予知能力」などと使う場合に顕著ですが、「科学的根拠が薄い」というニュアンスを含む点も、「予測」や「予想」「予報」との明らかな違いになります。

「予報」とは

予報

「予報(よほう)」とは、「前もって知らせること、またその知らせ」という意味の言葉で、「将来の計画を予報する」などのように使われていました。ただ、現在は「天気予報」の略語としての用法が一般的で、「予報では、この雨は午後には上がり、その後は晴れ間がのぞくそうだ」「予報を信じなかったばかりに、出先で雨に降られてしまった」などのような使い方をされます。

「予報」の「報」の字は、もともと「さばく」を意味していましたが、その後「むくいる」や「しらせる」の意味を持つようになりました。

「予測」や「予想」、「予知」との違いにあたる「予報」の特徴は、「主に天候に関して使われる」点にあります。また、「報」の字が入っているように、「しらせる」や「しらせ」の意味合いに重点が置かれているところも、他の3つとの使い分けのポイントになります。

「予測」「予想」「予知」「予報」の意味と違い

この記事が気に入ったら いいね!しよう

最新の情報をお届けします