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「通年採用」の意味とは?使い方や例文、「通年採用」が増えている背景

「通年採用」の意味とは?使い方や例文、「通年採用」が増えている背景

「通年採用」の意味とは?使い方や例文、「通年採用」が増えている背景

就職を控えた人や転職を考える人にとって、「通年採用」という言葉は大変興味深いものでしょう。しかし、その詳しい内容となると、実はあまりよくわかっていないという人も多いかもしれません。

そこで今回は、ビジネスシーンで使われる「通年採用」という言葉の意味や使い方などについて、詳しく解説していきたいと思います。

「通年採用」の意味

「通年採用」とは

「通年採用(つうねんさいよう)」とは、「企業が年間を通して採用活動を行うこと」という意味の言葉です。「通年」は、「一年を通じてのこと」を意味します。日本の企業における一般的な社員の採用形態は、毎年春に新卒を中心に行うというものですが、「通年採用」の場合は春だけでなく、それ以外の期間も必要に応じて行われます。また、対象も新卒者だけに限らず、既卒者や帰国子女なども含まれます。

「通年採用」は海外で主流

「通年採用」という形式は、欧米や外資系の企業では一般的なものです。例えばアメリカでは、企業は即戦力となる人材しか求めておらず、採用も通常欠員が出た場合のみ行われます。ですので、人員が足りていれば、長期間社員募集をしないというケースも珍しくありません。

一方、学生の多くは最初にインターンシップを経験し、経験を積んでから内定をもらったり、希望の職種へ応募するという形になります。新卒かどうかも問われないので、日本のように就職のために留年することもありません。ただ、前述のように定期的に募集があるわけではないので、ひとたび募集があった場合には、1つのポストをめぐって激しい競争が行われることもよくあります。

「通年採用」の種類

日本における「通年採用」の種類は、主に3種類に分けられます。1つは「春(4月)と秋(9または10月)」の年2回で、もう1つは「春と夏(7または8月)と秋、あるいは春と秋と新年(1月)」の年3回、そして最後は、「春の一括採用時期と、それ以外の一年のすべての時期」というものです。

「通年採用」の使い方・例文

「通年採用」の意味について見たところで、実際の使い方についても見てみましょう。ビジネス用語としての「通年採用」は、以下の例文のように使われます。

例文:「通年採用の制度がもっと早く浸透していれば、就職氷河期世代もあれほど苦労せずに済んだはずだ」

例文:「今後は通年採用が、企業の採用活動のデフォルトになるかもしれない」

例文:「現在留学中なので、就活では通年採用の会社に的を絞っている」

日本で「通年採用」が増えている背景

「通年採用」の形式は、現在日本で導入されるケースが増えています。それにはどういった背景があるのか、この項目ではその点について見ていきましょう。

日本の人材採用方式

日本における一般的な人材採用のスタイルは、「新卒一括採用」と呼ばれています。これは、上記のように、毎年春に新卒を対象として行われるというものです。こうした方式が採られている理由は、「人材の育成」という点に主眼が置かれていることによります。応募者はまず、人柄や協調性などを基準に選定され、採用後に各ポジションに割り振られてから、そこで数年をかけて経験や技術を積んでいくことになります。

このように、日本の採用は「企業に合う人材を育てる」という観点で行われるため、新卒が中心となるわけです。

「新卒一括採用」には限界も

しかし、このような新卒一括採用方式には、いくつかの点で問題があります。
まず1つは、「学生の個別の事情の応じた採用スケジュールが組めない」という点です。例えば海外留学生の場合、卒業時期が日本の大学と異なるため、4月入社に間に合わないというケースが珍しくありません。また、病気などの事情を抱える人にとっても、就職活動の時期が限定されるのは大きなハンデです。

2点目は、「就活ルールの形骸化」です。企業の採用活動には、政府や経団連が定めた選考活動開始時期などに関するルールが存在しますが、実際にはこうしたルールに縛られない企業(外資系企業など)があるだけでなく、従わない場合の罰則なども存在しません。事実、決まりよりも早期から実質的な採用活動を開始している企業は、数多くあります。こうした就活に関するルールの形骸化という実態に伴い、「そもそも新卒一括採用の方式自体を見直すべきでは」という意見も多くなっています。

このほかに、かつての常識だった「終身雇用」や「年功序列」といったシステムが揺らいでいることも、長期雇用を前提とした新卒一括採用の意味が疑問視される一因となっています。

人材採用の方式は多様化の方向へ

上記のような理由から、現在では徐々に、「通年採用」のような新卒一括採用以外の形式による採用も増えつつあります。また、帰国子女の増加や世界的な基準、優秀な人材を幅広く獲得したいという企業の思惑も、そうした流れに関連しています。2019年には、経団連が新卒学生の通年採用を拡大する合意を大学側と交わしたことを発表しました。このように、「通年採用」のケースは今後より増えていくものと予想されます。

最後に

以上、「通年採用」の意味や使い方などについて、例文を交えつつ紹介してきました。

このように「通年採用」の制度は、日本でも今後導入されるケースがより増加すると予想されます。就職を控えた人はもちろん、すでに働いているという人も、知っておくべきワードなのは間違いありません。例文で示したような用法をよく踏まえて、適切に使えるようになっておきましょう。