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「仕切り価格」の意味とは?使い方や例文・計算法と相場

「仕切り価格」の意味とは?使い方や例文・計算法と相場

「仕切り価格」の意味とは?使い方や例文・計算法と相場

「仕切り価格」という言葉は、ビジネスの世界では頻繁に聞かれるものです。しかし、社会人になって日が浅い人の中には、まだよく意味が分かっていないという人も多いのではないでしょうか。

今回はそうした人のために、ビジネス用語としての「仕切り価格」の意味や使い方を詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

「仕切り価格」の意味

「仕切り価格」という言葉は、主に流通業界と不動産業界の2つの分野で使われています。この項目では、それぞれの分野での意味合いについて紹介しましょう。

流通業界における意味

「仕切り価格」とは、流通業界で用いられる価格に関する用語です。主にBtoB取引(企業間取引)において使われる用語で、生産者が商品を卸売業者へ売る際の価格を言います。読み方は「しきりかかく」で、「仕切り」「仕切り値」などとも言われます。

商品の一般的な流通過程は、「生産者(メーカー・工場など)→卸売業者(問屋)→小売業者(スーパーなど)→消費者」のような流れになっています。この流れの個々の局面において、段階的に商品が販売されていきますが、それぞれで価格を示す言葉は異なります。「仕切り価格」は、このうち「生産者」から「卸売業者」に販売する際の価格を指して言うようになっています。場合によっては、「NET(ネット)価格」「下代(げだい)」などと呼ばれることもあります。

不動産業界における意味

「仕切り価格」は不動産業界でも使われますが、この場合は「価格を指定せずに不動産の売却を依頼する際、依頼者が示した最低売却価格」という意味になります。

例えば最初2,000万円と設定して売り出したマンションが売れず、通常なら価格を下げざるを得ないという場合があります。しかしこの際、売却の依頼者は価格を下げずに最低価格だけ示し、実際の売値は仲介する不動産業者に任せるという方法を取ることができます。不動産業者は、その最低価格より高値でマンションを売ることができた場合、差額分を報酬として得ることになります。

つまり、依頼者が最低価格を1,800万円に設定して、実際には1,900万円で売れた場合には、1,800万円が依頼者に渡り、不動産業者は差額の100万円を受け取れるわけです。不動産業界ではこの最低価格を指して、「仕切り価格」と呼んでいます。

「仕切り価格」の設定は、業者側のモチベーションを上げて売却の成功率を高めることにつながるので、依頼者と業者の双方にとってメリットがあります。

「仕切り価格」の使い方・例文

「仕切り価格」の意味については上記の通りですが、実際の使い方はどのようなものなのでしょうか。ここでは、ビジネス用語としての「仕切り価格」の用法について、例文を挙げて見ていきましょう。

流通業界での使い方

  • 例文:「為替レートの変化に伴って、輸入品の仕切り価格を見直す話が出ている」
  • 例文:「仕入れ価格が高騰し続けているせいで、定価を改定せざるを得なくなった」
  • 例文:「中間事業者が多くなると、仕切り価格は低くなる傾向がある」

不動産業界での使い方

  • 例文:「仕切り価格が2,000万円で、今回2,300万円で客付けできたので、300万円が報酬となった」
  • 例文:「思ったよりマンションの販売戸数が伸びないので、赤字回避のために仕切り価格を設定して販売することにした」
  • 例文:「仕切り価格として1,000万円を設定していたが、不動産業者はもう少し下げるように言ってきた」

「仕切り価格」の計算法と相場

流通業界における仕切り価格の意味は、「商品を生産者が卸売業者に販売する際の価格」ということですが、どのような計算に基づいて値段が決められているのでしょうか。ここでは「仕切り価格」の計算法と、その相場について見ていきましょう。

「仕切り価格」の計算法

商品の「仕切り価格」は、「定価」と「掛け率」の2つの要素によって求めることができます。定価とは商品を消費者に販売する際の値段で、掛け率はそれに対する卸値の割合を指します。つまり、「定価」に「掛け率」をかけたものが、「仕入れ価格」ということになるわけです。例えば定価が1,500円の商品で、掛け率が80%だったとすると、「仕切り価格」は

1500×0.8=1200

で1,200円ということになります。ちなみに、こうした場合は「1,500円の8掛け」という具合に表現されます。

「仕切り価格」の相場

「仕切り価格」の相場については、一律でいくらくらいと決まっているわけではありません。商品のジャンルや、小売店によってもそれぞれ異なるのが実情です。ただ、おおよその相場というものは、各業界に存在します。例えば自動車業界の場合、掛け率は1掛け(10%)が大体の相場となっています。一方、アパレル業界は5~6掛け(50~60%)ほどが一般的で、インポート商品の場合は4~5掛け(40~50%)ほどとなります。

これに対し、家電業界の「仕切り価格」の掛け率は、以前は7掛けが相場とされていました。しかし、現在はオープン価格(メーカー側が希望小売価格を示さない制度)の導入が増えているため、これといった相場は存在しません。

最後に

以上、「仕切り価格」の意味や使い方について、例文を交えて紹介してきました。

「仕切り価格」は、流通用語としてさまざまな業界で使われています。「卸価格」や「定価」などという言葉と共に、ビジネスの世界では常識とも言える用語にあたりますので、紹介した意味や使い方をしっかり踏まえておくようにしましょう。また、不動産業界との使い方の違いについても、覚えておくと便利です。