一般常識
「天才」「秀才」「鬼才」「奇才」の意味と違い

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天才・秀才・鬼才・奇才の意味と違いとは
誰かのすぐれた才能について形容する際、さまざまな言葉が使われます。「天才」や「秀才」といった言葉が代表的ですが、「奇才」や「鬼才」といったものもあります。では、これらの語はそれぞれどんな場面で使われるべきなのでしょうか。詳しい意味を知ることで、具体的な使い分けがしやすくなります。
そこで今回は、「天才」「秀才」「鬼才」「奇才」の意味と違いについて解説したいと思います。
「天才」とは
「天才」とは、「生まれつき備わったすぐれた才能」という意味の言葉です。また、そうした才能を持った人も指します。
「ピアノの天才」「化学の天才」「野球の天才」といった使い方の他、「彼はまれにみる天才だ」「彼女の天才ぶりには驚かされる」のような使い方もされます。
「天才」の「天」は「空」の意味ですが、「万物を支配する神」「最高神」などの意味合いもあります。「才」はもちろん、「才能」の意味です。つまり「天才」という言葉は、「全能の神から与えられた優れた才能」を指すことになります。
英語では、「genius」がこれに当たります。
「天才」の語が使われる範囲は幅広く、芸術や運動、学問などから、統率力や行動力についても言われます。また「言い間違いの天才」のように、本来の意味合いとは逆の意味で使われることもあります。
「秀才」などとの違いについては、以下で見てみましょう。
「秀才」とは
「秀才」の意味は、「優れた学問的才能」というものです。また、そうした才能を持つ人も指します。
「あの人はわが校が誇る秀才です」「彼の息子の秀才ぶりは有名だ」「自分は秀才からは程遠い」のように使われます。
「秀才」の言葉の由来は、古代中国の官吏登用試験である「科挙(かきょ)」にあります。科挙の科目の1つに「秀才科」があり、これは非常な難関ということで知られていました。のちには、科挙に応じる者やその合格者に対して「秀才」の語が使われるようになります。現在の「秀才」という言葉は、ここから来ています。
「天才」との違いについて言えば、「秀才」は学問的才能に限られるという点が挙げられます。能力の優劣という点でも、「秀才」より「天才」の方が上とされることが多くなっています。
「鬼才」とは
「鬼才」とは、「人間とは思えないほど突出した才能」という意味の言葉です。また、そうした才能を持つ人も指します。
具体的な使い方は、「演劇界の鬼才」「映画界の鬼才」のようになります。また、「鬼才・○○」など、その後に個人名を付けて使う場合もあります。
「鬼才」の「鬼」は、日本では恐ろしい空想上の怪物を指しますが、「人間離れした」という意味で使われることもあります。「鬼謀」などという場合も、こちらの意味合いになります。
「鬼才」と「天才」の違いは難しいところですが、「天才」は他から正当に評価されることが多いのに対し、「鬼才」は他から理解されないこともあるという点で使い分けることができます。
「奇才」とは
「奇才」の意味合いは、「世に稀なすぐれた才能」というものです。また、そうした才能を持つ人も指します。
「彼は文壇の奇才と呼ばれている」「奇才と呼ぶにふさわしい人だ」のように使われます。
「奇才」の「奇」は、「普通とは違いがある」「めずらしい」を意味する漢字ですが、ここでは「程度が普通よりはるかにすぐれている」を表しています。
「鬼才」と「奇才」は使われ方が似ていますが、「鬼才」の方が、ややポジティブな意味合いで使われることが多いという違いがあります。「奇才」は場合によっては、「突飛」のようなネガティブな意味合いを含めて使われることも多くなっています。

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