一般常識
「玉」「珠」「球」「弾」の意味と違い
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玉・珠・球・弾の意味と違い
「玉」「珠」「球」「弾」は、すべて「たま」と読む漢字です。これらは皆同じものを表しているようでいて、具体的な意味合いには違いがあります。では、それぞれどんな意味合いを持っているのでしょうか。個々の細かい使われ方などを知っておくと、使い分ける際に便利です。
今回は、「玉」「珠」「球」「弾」の意味と違いについて詳しく解説していきましょう。
玉とは
「玉」とは、大まかに言うと「球形のもの」という意味の言葉です。もともと丸いものや、人の手でそうした形状にしたものなどを指します。具体的には、「目の玉」や「こんにゃく玉」「火薬玉」「ビー玉」などがこれに当たります。また、水滴など球状の液体についても言い、この場合は「玉の汗」のように使われます。
このほか、「睾丸」や「眼鏡等のレンズ」なども「玉」と表現されますし、人物の器量についてあれこれ言う場合にも、「玉」の表現が使われます。さらに、「掌中の玉」のように「価値あるもの」という意味で「玉」を使う場合もあります。
「玉」という字は、「3つの美しい玉を、縦にひもで通した」象形から成っています。そこから「たま」を表す漢字として成り立ちました。
「珠」などとの違いについては、以下で見ていきましょう。
珠とは
「珠」の意味は、基本的に「玉」と違いはありません。やはり「球状のもの」を表しますが、一般的な使われ方には違いがあります。「珠」の表記が表すのは、主に「球状の宝石」です。特に真珠など、貝類の中で生み出される宝石に対して使われます。「いくつもの珠がちりばめられた王冠」のような使い方になります。また、「珠のような男の子」のように、「すぐれたもの」などの意味合いもあります。
「珠」の字は、「3つの玉を縦にひもで貫いた」象形と、「美しい赤」の象形から成っています。そこから「美しい玉」「真珠」を意味する漢字として成り立ちました。
このように、「珠」と「玉」は同じような意味合いを持つものの、使われ方の範囲はかなり異なります。「珠」は真珠などの宝石類を指すのが主で、「玉」に比べると使われ方は限定されます。
球とは
「球」もまた、「玉」と意味合いの違いはありません。同じく「球状のもの」を指す言葉です。しかし、やはり一般的な使われ方には違いがあります。
「球」の字が指すのは、主に「球技に用いるボール」の意味合いです。野球やソフトボール、テニスといったスポーツで使うボールを示しています。「あのピッチャーの球は速い」「このピンポン球は割れている」のように使われます。また、「電球」や「真空管」なども、単に「球」と呼ばれます。
「球」の字は、「3つの玉をひもで縦に貫いた」象形と、「1点に集まる」の象形から成っています。これは「1点を中心として丸くなった玉」の意味で、そこから「たま」を表す漢字として成り立ちました。
弾とは
「弾」は、辞書の上では「玉」と同じ項に載せられていますが、実際の使われ方は違います。
「弾」の表記が表すのは、「弾丸」の意味です。拳銃やライフル、大砲といった武器に用いる弾丸を指して言う言葉となっています。「弾丸」と書いて、「たま」と読む場合もあります。「拳銃の弾は残り少ない」「このライフルには弾が入っていない」のように使われます。
「弾」という字は、「弓」と「はじき弓(玉を飛ばす弓)」の象形から成っています。そこから「はじき弓の石だま」「たま」を意味する漢字として成り立ちました。
このように、「弾」はほとんど「弾丸」の意味でしか使われないという点に、「玉」や「珠」などとの違いがあります。
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