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一般常識

「所有」「保有」の意味と違い

「所有」「保有」の意味と違い

「所有」「保有」の意味と違い

文章を書いたり人前で説明などする時に、言葉の選択に迷うことは多いでしょう。特に意味合いが似た熟語の候補が複数ある場合は厄介ですが、「所有」と「保有」の2つもまた、そうしたものの一種と言えます。これらは一見どちらも同じことを指すように見えますが、何か使い分けのポイントなどはあるのでしょうか。あるとすればどの辺かが気になるところです。

今回は、「所有」「保有」の意味や違いについて解説していきますので、両者を使い分ける際の参考にしてみてください。

「所有」とは

所有

「所有(しょゆう)」とは、「自分のものとして持っていること」という意味の言葉です。また、そうして持っているものについても言います。「彼女は多大な資産を所有している」「ここは私の親族が所有する土地だ」「この建物の所有者はA氏だ」のように使われます。

「所有」の「所」は「場所」を意味しますが、この場合は「こと」「もの」の意味になります。「有」の字は、「ある」や「持っている」などを意味します。

「所有」と「保有」は同じ場面で使えることも多くなっていますが、ニュアンスには微妙な違いがあります。「所有」の場合は、「財産的な価値のあるものを持っている」というニュアンスが強いのが特徴です。対する「保有」の特徴については、この後詳しく説明しましょう。

「保有」とは

保有

「保有(ほゆう)」とは、「もちつづけること」「たもつこと」といった意味の言葉です。「彼はB社の株式の20%を保有する大株主だ」「C国は膨大な数の兵器を保有する軍事大国だ」などのように使われます。

「保有」の「保」の字は、「もちつづける」「そのままの状態をつづける」という意味を持ちます。

「保有」と「所有」は、上記のように同じ意味で使われることも少なくありませんが、細かい点では違いも見られます。「所有」が前述したように、「財産的な価値のあるものを持つ」という意味合いが強いのに対し、「保有」はそうしたニュアンスを特に含まないようになっています。

そのため、「保有」は「所有」より幅広く使うことが可能です。たとえば「株式」と「核兵器」は、どちらも「保有する」と表現することができます。一方「所有」は、「株式を所有する」と言うことはあっても、「核兵器を所有する」と言うことはめったにありません。こうした点に留意しておくと、両者を使い分けやすいでしょう。

「所有」「保有」の意味と違い

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