一般常識
「使用」「利用」「活用」の意味と違い

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「使用」「利用」「活用」の意味と違いとは
日本語には、字面や意味合いが似た言葉が多数あります。「使用」「利用」「活用」の3語も、そうしたものの一種でしょう。果たしてこれらは、それぞれどういった点が異なるのでしょうか。
今回は、「使用」「利用」「活用」の意味や違い、使い分けのポイントなどについて解説していきたいと思います。
「使用」とは
「使用」とは、「人や物を使うこと」という意味の言葉です。自分以外の人間を使役したり、道具などの物を使うことを言います。「この屋敷では、召使を大勢使用している」「施設内での携帯電話の使用はご遠慮ください」のように使われます。
「使用」の「使」という字は、「人」「役人」の象形から成り、「つかう」「つかえる人」の意味を持ちます。一方「用」の字は、「柄を持って使う鐘」の象形から成り、「とりあげる」「もちいる」の意味を持ちます。
「利用」などとの違いにあたる「使用」の特徴は、「使う」という点に意味が絞られるところにあります。
「利用」とは
「利用」の意味は、2つあります。1つは、「あるものを役立つようにうまく使うこと、また使って役に立たせること」というもので、「タオルを包帯として利用する」「休みを利用して友人に会いに行く」「この店はWi-Fiの利用ができない」のように使われます。
もう1つの意味合いは、「ある目的を達成するために、便宜的な手段として用いること」といったもので、この場合は「他人を利用して出世した」「特権な立場を利用している」のように使われます。
「利用」の「利」の字は、本来は「鋤で土をたがやす」ことを意味していますが、そこから転じて「するどい」や「役立つ」の意味を持つようになりました。
「使用」との違いは、何かを単に使うだけでなく、「そのものの機能をうまく用いる」といった意味合いを持つ点にあります。また、そのもの本来の用途や目的で使う場合は「使用」を、それ以外の用途や目的で使う場合は、「利用」を使うという違いもあります。
「活用」とは
「活用」とは、「人や物の機能・能力を十分に生かして用いること」という意味の言葉です。「土地を有効に活用する」「株の知識を活用して財テクに励む」のように使われます。またこのほかに、「文法で、ある語が用法ごとに語形変化すること」という意味もあります。
「活用」の「活」は、「水が勢いよく流れること」を表す字ですが、そこから転じて「いきる」「うまく使うことでそのものの価値が発揮される」という意味が生じました。
「活用」と「利用」は、「あるものをうまく使う」という意味合いにおいては違いはありません。ただ、「利用」は「本来の目的以外のことに使う」「方便として使う」という意味合いを含むのに対し、「活用」は「そのもの本来の機能などをうまく生かす」という意味合いしかない点で、使い分けできるようになっています。
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