HOME>一般常識>「視察」「見学」「査察」「巡視」「観察」の意味と違い

一般常識

「視察」「見学」「査察」「巡視」「観察」の意味と違い

「視察」「見学」「査察」「巡視」「観察」の意味と違い

視察・見学・査察・巡視・観察の意味と違い

「何かを見てまわる」という意味の熟語は、いくつかあります。「視察」や「査察」といったものがそれですが、これらは意味が似ている分、使い分けが難しいところもあります。個々の違いなどを知ることで、正しい使い分けもしやすくなるでしょう。
そこで今回は、「視察」「見学」「査察」「巡視」「観察」の意味と違いについて、くわしく紹介していきます。

視察とは

「視察」とは、「現地や現場で実際のようすを確かめること」という意味の言葉です。何らかの事態が起こっている場所へ実際に赴き、そのようすを確認することを言います。「災害現場を視察する」「社長が視察に訪れた」「視察団の一行が到着した」のように使われます。

「視察」の「視」は「目で見る」ことを表し、「察」は「くわしく知る」「よく見てしらべる」などを表します。こうした文字の意味からも分かるように、「視察」は「くわしくチェックする」ことに主眼が置かれています。チェックする主体は、ある程度役職などの地位が高い人物です。
つまり、「視察」に訪れるのは現場にいる者より上の立場の者で、そうした上からの目線で現状をチェックするのがポイントとなります。

「見学」などとの違いについては、以下で見ていきましょう。

見学とは

「見学」には2つの意味があります。1つは「体育などの授業を、体調不良のために実際には参加せず、見て学ぶこと」というもので、もう1つは、「実際のありさまを見て、知識を広めること」というものです。
ここで主に問題とするのは、後者の意味合いです。こちらは工場や施設などの場所へ行き、そこで行われていることや現場のようすを見て、見識を深めることを指しています。「缶詰工場を見学する」「見学者たちは、実演を熱心に見ていた」のように使われます。

「見学」は、「見てまなぶ」という文字の通り、行う者が学習することに主眼があります。つまり、下からの目線で行われているわけです。この点は、「視察」との大きな違いとなっています。

査察とは

「査察」とは、「状況を調査確認すること」という意味の言葉です。ものごとが決められた通りに行われているか、あるいは実際の状況がどうなっているのかを、調べて確かめることを言います。読み方は、「ささつ」です。
「査察」の「査」は、「しらべる」を意味しています。「監督官庁の査察を受けた」「現地へ査察官が派遣された」のように使われます。

「査察」と「視察」は意味合いが似ていて、違いが分かりづらいところです。実際に、辞書では「状況を視察すること」と説明されており、「査察」に「視察」の意味が含まれていることが分かります。ただ、「視察」が状況の確認にとどまるのに対し、「査察」は不正の有無や、よしあしについての判断まで含むという違いがあります。

巡視とは

「巡視」とは、「警戒や監督のために見まわること」という意味の言葉です。どこかの場所で不審な動きがないか警戒したり、やるべきことがきちんと行われているかを監督するために、確認してまわることを指しています。読み方は、「じゅんし」です。
「構内を巡視する」「巡視艇が湾内を航行している」のように使われます。「巡視」の「巡」は、「まわって見る」を意味しています。

「巡視」は、現場で状況をチェックするという意味では、「視察」などと違いはありません。しかし、「視察」が災害などの特別な場合を含むのに対し、「巡視」はルーティーンとして定期的に行われるものを指すという違いがあります。

観察とは

「観察」とは、「ものごとの状態や変化を注意深く見ること」という意味の言葉です。何らかの事物や現象を、ありのままにくわしく見極め、その中にあるさまざまな事情を知ることを指します。「あさがおの観察」「するどい観察眼を持つ」「観察者に徹する」のように使われます。
「観察」の「観」は、「よく見る」や「脇からながめる」を意味しています。

「観察」は、このように第三者として、冷静な目で対象を見極めることを指します。それに対し、「視察」や「査察」は、同じ組織や立場の者として対象をチェックすることを指しています。また、「観察」は見ること自体が目的ですが、「視察」などは対象への介入も行うという点にも違いがあります。