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一般常識

親日国とは?親日国ランキングトップ10

親日国とは?親日国ランキングトップ10

「対外的なイメージ」というのは、個人や組織にとってだけでなく、国にも重要な意味を持ちます。特に「どれくらいほかの国から好かれているか」は、国民にとっても興味を引かれるところでしょう。日本は比較的好感度が高めということをよく聞きますが、実際にどんな国からどれくらい好意を集めているのかが気になります。

本記事では、世界で親日度の高い国・地域をランキングにして紹介してみました。「親日国」について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

なお、今回のランキング作成にあたっては、以下のURLの記事に拠っています。
https://dentsu-ho.com/articles/6770

親日国とは?

「親日国(新日国家)」とは、日本や日本人、また日本の文化などについて、好意的な印象を持つ国民が多い日本以外の国を指します。「親日」は、「日本に親しみを持つ」の意味になります。

一口に「親日国」といっても、その理由や背景などはさまざまで、歴史的に日本に好意的な場合もあれば、近年の大衆文化や流行が影響している場合もあります。そのため、きちんとした定義はしづらいものの、「大まかな傾向において日本に好意的である国」という風に言い表せます。

「親日国」の存在は、外交にとっても有益であることから、近年は日本政府も「親日国」を増やす取り組みに力を入れています。

ランキング

10位:イタリア

イタリア

親日国ランキングの10位は、イタリアです。

第二次大戦中の同盟国でもあるイタリアは、現代日本への好感度も高くなっています。電通が2018年に行った「ジャパンブランド調査2019」によると、イタリアの日本に対する好意度は、89.3%に及んでいます。

この好感度には日本のポップカルチャーの影響が強く、特にアニメの「キャプテン翼」や「セーラームーン」などは、同国でも大きな人気を誇ります。また2015年には、ロボットアニメ「鋼鉄ジーグ」をモチーフにした実写ヒーロー映画「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」が大ヒットしています。

9位:インド

インド

続いての親日国は、インドです。前述の調査における好意度の数値は、90.3%に及びます。

日本に対するインドの好感度は、歴史的に高くなっていますが、その主な理由は、インドの独立運動を日本が支持したことにあります。運動家の幾人かはイギリスの弾圧から逃れて、日本で活動を行いました。このため、インドの歴代首脳には親日家が多く、それが国民感情にも大きく影響しています。

現在でも、日本とインドは政治・軍事・文化などの面で緊密なつながりを維持しています。

8位:インドネシア

インドネシア

親日国ランキング、第8位に入ったのは、インドネシアです。日本への好意度は、92.7%となっています。

インドネシアの親日の背景にも、歴史的な要素が介在しています。第二次大戦後、インドネシアはオランダと独立をめぐって争いますが、その際旧日本軍の一部は、インドネシア側に協力しました。これにより当時のスカルノ大統領は親日化し、国民全体にもそうした空気が広まることとなりました。

また、その後も日本のテレビ番組や歌、アニメ等が人気を集めたことで、現在でも同国の日本に対する興味や関心は、かなり高くなっています。

7位:シンガポール

シンガポール

親日国の第7位は、シンガポールです。日本に対する好意度は、93.7%となっています。

今でこそこれほど高い親日度ですが、かつては違っていました。第二次大戦中は日本による占領を受けていたこともあり、1970年代まではむしろ反感の方が多く持たれていました。それが80年代に入って日本企業の進出が増え、現地の国民との交流が増えた結果、徐々に親日に傾いていったという流れがあります。

現在は若い年代層ほど親日の傾向が強く、日本の製品やサービス、親切さなどに対して大きな信頼を寄せています。

6位:香港

香港

正確には国ではありませんが、世界6位の親日国は、香港です。日本への好意度は、95.7%となっています。

日本と香港の本格的な関係の始まりは、幕末ごろにさかのぼります。第二次大戦では敵国関係になりますが、戦後は再び交流が始まり、多くの日本企業が進出していきます。ビジネスに加え、ポップカルチャーの分野でもお互い影響し合う関係で、香港映画が日本で人気になる代わりに、香港では日本のアニメ・マンガなどが人気を博しました。

香港の人にとって日本は観光地としても人気で、2017年には約200万もの人が日本を訪れています。

4位:フィリピン

フィリピン

フィリピンの日本に対する好意度は、96.7%にも及びます。これは、世界で4位という高さです。

フィリピンも第二次大戦中は日本と対立する部分が大きかったものの、戦後は日本からの賠償や援助供与を受けた結果、徐々に親日的な空気が形作られていきます。1980年代には日本は最大の援助供与国としての地位を確立し、両国の関係も安定したものとなりました。

日本文化への興味関心も高く、アニメなどの影響で日本語を学ぶ人が多いほか、日本料理店も現地で数多く営業されています。

4位:マレーシア

マレーシア

フィリピンと同じ96.7%の好意度で4位に入ったのは、マレーシアです。

マレーシアもまた、第二次大戦中は日本の占領を経験しており、それに対する反発も起きました。一方戦後は、マハティール第4代首相が日本を経済成長の模範とする「ルックイースト政策」を提唱したことをきっかけとして、日本に対するイメージが変わっていきます。この政策で多くの人材が日本の教育を受けて帰国したことで、親日的な空気が育つことになりました。

また、1997年に起こったアジア通貨危機でマレーシア経済がダメージを受けた際、日本が積極的な援助を行ったことも、日本のイメージ向上に大きく貢献しています。

3位:ベトナム

ベトナム

続いてのランキングは、98.0%の好意度で3位に入ったベトナムです。

ベトナムの日本に対する好感度の背景には、日本の援助の存在があります。2017年までの日本のベトナムに対するODA支援実績は、OECD加盟国中1位で、社会インフラの多くが日本の援助で作られているほか、医療や教育体制の拡充にも役立てられています。

また、労働目的でも日本はベトナムにとって人気で、現在日本で働く外国人労働者の中では、ベトナム人が最も多数を占めています。

1位:タイ

タイ

親日国ランキングの1位は、タイです。好意度の数値は、実に98.3%に及びます。

日本と東南アジアの国々は、第二次大戦中対立していたケースが多くなっていますが、タイはそれに当たりません。そのため、もともと反日感情が少ない上に、日本文化への興味関心も強くなっています。「ドラえもん」などのコンテンツも人気ですし、日本食も広く親しまれています。

さらに、日本の皇室とタイの王室の交流が盛んであることも、親日感情の高さに大きく影響しています。実際に、現在の上皇・上皇后は7回もタイを訪問しており、これは同一国への訪問回数としては、最多となっています。

1位:台湾

台湾

タイと同率で親日度トップとなったのは、台湾です。

台湾もかつては日本の統治を受けましたが、統治時代の近代化の恩恵や、その後の中国との複雑な関係もあり、そこまで強い反日感情は芽生えませんでした。そこへテレビなどのメディアを通じて日本文化が入ってきたことで、日本への肯定的なイメージが強まっていきます。

現在日本は、旅行先として台湾人に高い人気を誇っており、何度も再訪するケースも多くなっています。また、2011年の東日本大震災では、台湾から日本へ250億円を超える義捐金が送られましたが、これは世界1位の額にあたります。こうした部分にも、台湾の親日ぶりが表れていると言えます。

親日国とは?親日国ランキングトップ10

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