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「申告漏れ」「所得隠し」「脱税」の意味と違い

「申告漏れ」「所得隠し」「脱税」の意味と違い

「申告漏れ」「所得隠し」「脱税」の意味と違いとは

ニュースで時おり耳にする言葉に、「申告漏れ」や「所得隠し」というものがあります。これらの意味合いは何となく分かるものの、詳しい違いについてはあいまいという人も多いでしょう。また、「脱税」とどう違うのかも分かりにくいところです。

そこで今回は、「申告漏れ」「所得隠し」「脱税」の3語について、それぞれの意味や違いを解説していきたいと思います。

「申告漏れ」とは

申告漏れ

「申告漏れ」とは、正確な納税ができていない状態を指す言葉の1つです。税金の計算に間違いがあったり、税法の解釈を誤ったりして過少に申告した場合や、所得を得ていることに気付かない場合、申告すべき所得という認識がなく手続きが遅れた場合などが、「申告漏れ」に当てはまります。「本来申告すべき税金が漏れている」という意味で、この呼称が使われています。

「申告漏れ」と「脱税」などとの主な違いは、悪質性の低さにあります。「脱税」や「所得隠し」が、故意に税金をごまかそうとする行為なのに対し、「申告漏れ」は意図せずに税金を少なく申告する行為を指し、他の2つに比べて悪質性が低い点が特徴となっています。
ただし、「申告漏れ」が認められた場合には、ペナルティとして過少申告加算税や無申告加算税などが課されるようになっています。

「所得隠し」とは

所得隠し

「所得隠し」とは、簡単に言えば「収入を実際より少なく見せ、税金の支払いを免れようとする行為」という意味の言葉です。

日本の所得税制は「累進課税制度」を取っており、収入が上がるにつれて税率も上がる仕組みになっています。つまり、年収が高い人ほど多額の税金を納める必要があるわけです。「所得隠し」は、こうした所得税の支払いを少しでも低く抑えるため、自分の収入を実際より少なく見せかけることを指しています。具体的な方法としては、売上の隠蔽や架空人件費の計上などが挙げられます。

このように、「所得隠し」は故意に税金を減らそうとする点が、「申告漏れ」との違いになります。「所得隠し」が認められた場合、上記の過少申告加算税などに加え、さらに重加算税が課されるようになっています。

「脱税」とは

脱税

「脱税」とは、「違法な行為により、納税を免れる行為」という意味の言葉です。法によって定められた納税の義務を、所得や収益などの一部または全部を隠すことで逃れようとすることを言います。

「脱税」と「所得隠し」の違いは、微妙なところです。実質的な行為はほとんど変わりませんが、より悪質であると国が認めた場合には、「脱税」として検察庁に告発されるようになっています。「申告漏れ」と「所得隠し」については、通常税務調査によって発覚しますが、「脱税」は国税局査察部の強制調査によって発覚します。判決により「脱税」と認められた場合は、重加算税の賦課はもちろん、刑事罰も課されることになります。

このように、「所得隠し」と「脱税」は、検察庁への告発の有無という点で使い分けできます。