ビジネス知識
年功序列のメリットとデメリット8選

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年功序列によるメリットとデメリット
年齢や社歴に応じて昇給や昇進していく年功序列。一昔前までは多くの企業が年功序列制度によって社員を評価してきました。
しかし行政機関や一部の企業では年功序列による評価制度が残っているものの、少子化や景気が落ち込んだことにより成果主義や能力主義を導入する企業が増えてきました。
ここでは年功序列制度によるメリットとデメリットについて紹介していきます。
年功序列に対比する成果主義のメリットとデメリットについては「成果主義のメリットとデメリット13選」に記載があるので時間がある時に合わせて読んでいただければと思います。
人生設計が立てやすい
年齢や社歴に応じて自動的に給与がアップするため働く社員にとっては人生設計が立てやすいといったメリットが年功序列にはあります。
特に住宅や車など長期的な支払いとなるローンでの買い物などは将来的な収入や収入増を見越して購入する必要があるため成果主義などによる不安定な収入では購入計画が立てにくくなります。
また、出産や育児など子育ても多くの出費がかかるため年功序列の方が計画的に事を進めやすくなります。
社員同士の連帯感や結束が生まれやすい
成果主義の場合、社員個人、またはチーム同士がライバルとなるため競争原理が働きやすくなります。競争原理により社員やチームが競い合うことでメリットも生まれますがライバルとなる相手と連携などが生まれにくいといったデメリットも発生しやすくなります。
また、日本には年長者を敬う文化がありますが、成果主義では後輩が上司となったり、若手が古株を抜いて上司となることもあり摩擦や抵抗感も生まれやすくなります。
一方、年功序列は評価方法に成果が求められないことにより社員同士のライバル意識が芽生えにくく、反対に連帯感や結束が生まれやすいと言ったメリットがあります。
離職率を下げることができる
成果主義では成果を出せる社員にとっては働きやすい環境となりやすいものの、成果を出せない社員にとっては決して良い環境とは言えません。
また、一時的に成果が下がった場合も評価に連動し給与や役職が下がるため能力がありながらも社員のモチベーションを下げてしまいやすいと言ったデメリットが存在しています。
一方、年功序列では成果に影響を受けないため社員のモチベーションも下がりにくく離職率が低下しやすい傾向にあります。
長期的な視点で人材育成ができる
最近は入社して数年以内で退職する新人社員が多い傾向にあります。
一概に退職が悪いものとは決めつけられませんが、会社側にとっては採用コストはもちろん研修など人材育成にかかる費用が無駄になってしまうケースも多々あります。
上記でも記載したように年功序列では離職率が低下する傾向にあるためそういった採用や人材育成にかけた手間やコストが無駄になりにくいため、短期的な育成はもちろん、長期的な育成も可能となっていきます。
また、社員同士がライバルとなるわけではないため、先輩社員が後輩に仕事の仕方を教えても不利に働くことが少なく、先輩が後輩へ、後輩がそのまた下の後輩へと教えていく文化が形成されやすいのも年功序列のメリットの1つです。
有能な社員が流出しやすい
年功序列には多くのメリットがあるのもの有能な社員が流出しやすいと言ったデメリットも存在しています。
特に若手など有能であり、一定以上の成果を上げても年齢や社歴など能力と無関係な要因により評価を得られないこともあるため有能であるがゆえに退職と言った選択をとる社員も出てきやすいデメリットがあります。
ポストが空かなければ昇進できない
一般的に会社では役職が高くなるほど用意されているポストが少なくなります。そのため本来であれば昇進できる状況にいながらもポストが空かないと言った理由から昇進できなくなってしまうケースもあります。
主任や係長と言った比較的低いポストであれば昇進できないと言ったケースも少ない傾向にありますが、昇進すればするほどポストが少なくなるため現役職者の退職待ちや定年待ちと言った現象も起きやすくなってしまいます。
チャレンジ精神が生まれにくい
何度も記載しているように成果に関係のない年功序列では加点方式による評価よりも減点方式による評価をされやすい傾向にあります。
そのため、新しいことにチャレンジしミスや損失を出すよりも現状維持を行いミスや損失を出さないと言った選択をする社員が増加する傾向にあります。
そのためチャレンジ精神が生まれにくく、チャレンジ精神が生まれないことにより競合他社との競争や市場の動向についていけなくなってしまう可能性もでてきます。
また、ぶら下がり社員と呼ばれる与えられた仕事をこなすもののそれ以上の仕事を行うとしない、または成果を出そうとしない社員が増加しやすいのも年功序列のデメリットになります。
人件費が高騰しやすい
冒頭でも記載したように景気が良く、次々に若手が入ってくる時代には年功序列による評価制度は機能してきましたが、長期的な不況の影響もあり、特にベテラン社員の人件費が高騰し経営を圧迫しやすいことも年功序列のデメリットとなっています。
成果や能力に関係なく昇進したことで給与が高くても会社として成果があるわけではなく、解雇しように労働法などがそれを許してくれない環境があり、会社経営を難しくしていきやすいと言った特徴もあります。
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