ビジネス知識
成果主義のメリットとデメリット13選
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成果主義の会社で働く、社員を雇用するメリットとデメリット
日本の評価制度には「成果主義や能力主義、年功序列、職務主義の違い」に記載したように様々なものがあります。
その中でも年齢や社歴に関係なく成果を出した分だけ給与や賞与として自分に返ってくる成果主義。現在では多くの企業で導入されている成果主義にはその会社で働く社員にとって多くのメリットがあります。
また、メリットの多い成果主義にもやはりデメリットが存在しています。
そして働く社員側だけでなく会社側にも成果主義を導入することで得られるメリットやデメリットが存在しています。
ここでは成果主義がもたらすメリットとデメリットについて社員側はもちろん会社側の両面から紹介していきます。
年齢や社歴に関係なく評価される
これまでの年功序列といった評価制度では成果を出しても昇進することができません。そのためどんなに能力があり、成果を出しても昇進や昇給することができません。
一方、成果主義では仮に入社1年目でも成果を出せば昇進することも高い給与を手にすることもできるといったメリットがあります。
モチベーションが上がりやすい
年功序列による評価制度の場合、成果を出してもそれに見合った昇進と言った評価や昇給と言った対価を受け取ることができないため社員のモチベーションも上がりにくいと言ったデメリットがありましたが、成果主義にすることで年齢や社歴に関係なく成果を上げることで評価を得られるため社員のモチベーションも上がりやすいと言ったメリットがあります。
社員またはチーム間で競争が生まれる
成果主義にすることで社員同士、またはチーム同士がライバル関係になるためお互いが成果をかけて競い合う環境が生まれやすくなります。
競争が生まれれば市場における企業競争などと同様に、より良い成果を求め社員同士もやる気になりやすく、社員を雇う会社としても常に良い成果を得やすいといったメリットが生まれやすくなります。
年功序列よりも効果的に人件費を削減できる
年功序列では社員の有能さなどに関係なく年齢や社歴に応じて昇進させる必要がありました。そのため仮に成果を上げていない社員であっても高い給与を支払わなければならず、会社側はもちろん、成果を上げている若手社員の給与まで影響を及ぼしていることもありました。
一方、成果主義であれば、長く勤めていても成果の出せない社員には高い給与を支払う必要もなくなるだけでなく、一定以上の成果を上げている社員に対しては給与や歩合と言った形で還元することも可能となります。
社員自らスキルアップに努める
成果に見合った評価がされるようになれば、スキルの高さが評価へ直結しやすいため社員自らスキルアップに努めるようにもなりやすいと言ったメリットがあります。
また、社員としても自らのスキルアップが正当に評価されやすいため自己研鑽しやすくなります。
優秀な人材が集まりやすい
成果主義により評価を得やすい環境ができあがることでよりモチベーション高く昇進を望む社員やスキルが高く昇給を望む社員が集まりやすくなると言ったメリットも生まれます。
また、「社員またはチーム間で競争が生まれる」でも紹介したようにより優秀な社員が集まることで、以前よりいた社員も負けまいとより良い競争原理が働きやすくなります。
間接部門は評価されにくい
成果主義によって成果を計りやすい営業職や販売職には大きなメリットが生まれやすくなりますが、反対に総務や経理など成果を生み出しにくい間接部門は成果主義によって評価されにくい、またはしにくいといったデメリットが生まれます。
評価されにくくなれば、社員のモチベーションも上がりにくくなりますし、自らスキルアップに努める社員も少なくなってしまいやすくなります。
達成不可能な成果を求められることもある
会社によっては今出ている成果に対して「もっと良い成果を」と求めることもあり、一定の水準を超えると社員一人一人に対して達成不可能な過大要求を求められてしまうこともあります。
そのため会社が求める成果が過大すぎるために達成できなくなれば昇給や昇進とった基準をクリアーすることも難しくなるため社員のモチベーションも下がりやすくなってしまうといったデメリットが生じてしまう可能性があります。
社員同士が連携しにくくなる
「社員またはチーム間で競争が生まれる」でも記載したように個人やチーム同士で競い合うことで良くも悪くもライバル関係となります。
そのため、社員も個の評価を求める傾向になりやすく、成果の判断基準次第では成果に直結しない社員同士の助け合いや連携はもちろん、後輩の育成などが疎かになりやすい傾向にあります。
報酬が下がることでモチベーションが下がりやすい
成果主義には成果を出せない社員はもちろん、成果を出せなくなる状況が発生してしまった場合に社員のモチベーションが下がりやすくなってしまうと言ったデメリットもあります。
外的要因により成果が出せないこともある
成果主義は、社員やチームの頑張りに関係なく、何らかの外的要因により成果が出せない状況ができあがった場合でも評価はされなくなってしまうデメリットも存在しています。
例えば、新しいプロジェクトを会社の方針として途中で中止した場合などでも、関わっていた社員を評価することが難しくなります。
中長期的なビジネスを発展しにくくなる
中長期的な目標よりも短期的な目標の方が追いやすい傾向にあります。そのため成果主義により中長期的なビジネスに取り組みにくい社内環境ができやすいのもデメリットの1つです。
例えば、売れるかどうか判断できない新しい商品やサービスを担当するよりもすでに一定の販売実績があり成果をだすためのノウハウなどもある既存の商品やサービスを担当したいと考える社員も増えやすい環境が出来上がりやすくなります。
離職率が増加することもある
「達成不可能な成果を求められることもある」「報酬が下がることでモチベーションが下がりやすい」などにも記載したように成果が上げられない社員は離職しやすい傾向にあるのも成果主義のデメリットとなります。
離職率が高くなることは社員にとってもあまり良いことではありませんし、会社側にとっても新たな人材を募集する必要があるなどのデメリットに直結しやすくなります。
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