一般常識
「最後通牒」「最後通告」の意味と違い
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「最後通牒」「最後通告」の意味と違い
「最後通牒を突き付ける」といった表現は、待ったなしの極限の状況を表す際によく使われます。一方、この「最後通牒」とよく似た言葉で、「最後通告」というものも頻繁に目にするようになっています。どちらも同じような場面で使われる似通った言葉ですが、何か区別のポイントなどはあるのでしょうか。それぞれの詳しい意味を知ることで、何か違いが見えてくるかもしれません。
今回は、「最後通牒」と「最後通告」の意味や違いについて解説していきますので、参考にしてみてください。
「最後通牒」
「最後通牒(さいごつうちょう)」とは、外交文書の一種で、国家間の友好的な外交交渉を打ち切って最後的な要求を提示し、それが一定期限内に受け入れられない場合、実力行使をする旨述べたものになります。
「相手国に最後通牒を送る」などのように使われます。
また、「最後通牒」という言葉は、「この要求を入れなければ実力を行使するということを相手に示す最後的な知らせ」の意味でも使われます。この場合、「Aは借りた金を返さないBに対し最後通牒を突き付けた」のように使われます。
「通牒」の語は、「書面で通知すること」やその書面、また「国際法上、国家の一方的意志表示を内容とする文書」などを意味します。
「最後通牒」と「最後通告」は、基本的に同じことを意味する言葉で、特に大きな差はありません。ただ、細かい違いを上げるなら、「最後通牒」は国家間のやり取りにおいて使われることが多い点で使い分けられます。
「最後通告」
「最後通告(さいごつうこく)」の「通告」とは、「相手方に決定事項や意向などを告げ知らせること」「文書などで正式に告げ知らせること」を意味する言葉です。「最後」が付くことで、「この知らせを最後として、要求が入れられない場合具体的な措置を取る」といった意味合いになります。
「鈴木は約束を実行しない佐藤に対し、最後通告を突き付けた」「A国はB国大統領に対し、亡命を受け入れるよう最後通告を出した」のように使われます。
「最後通告」と「最後通牒」は、上記のようにほぼ同じ意味合いで使われており、特に目立った違いはないと言えます。ただ、「通牒」の語が本来外交文書を指すのに対し、「通告」は「告げ知らせること」全般を指すことから、一般的には「最後通告」の方が幅広い場面で使われています。そのため、どちらを使うか迷った場合は、「最後通告」を使うのが無難と言えます。
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