一般常識
「練習」と「稽古」の意味と違い
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「練習」と「稽古」の意味と違いとは
膨大な熟語の中には、意味がよく似ているものも多数存在します。「練習」と「稽古」という2つの言葉も、そうしたものの一種です。これらはほとんど同じ意味に見えますが、何か違いはあるのでしょうか。
今回は、「練習」と「稽古」の意味や違い、使い分けのポイントなどについて解説していきましょう。
「練習」とは
「練習」とは、「技能などの向上のために、同じことを繰り返し習うこと」という意味の言葉です。運動や学問などのレベルを向上させるため、一定の行動を反復して行うことを言います。
「ピアノの練習は毎日欠かさない」「陸上部の練習はハードだ」のように使われます。
「練習」の「練」という字は、「生糸から雑物を取り除いて良いものを選ぶ」ことを表しており、「鍛える」「みがく」などの意味を持ちます。「習」の字は、「重なり合う羽」「口」の象形から成り、「(繰り返し口にして)学ぶ」の意味を持ちます。
「稽古」との違いは、使い方の幅広さにあります。後述するように、「稽古」は特定の分野において使われる言葉ですが、「練習」はさまざまな分野で幅広く使えるようになっています。
「稽古」とは
「稽古」とは、「芸能や武術などを習うこと」という意味の言葉です。踊りや楽器演奏、武道などの技術を、繰り返し行って習得することを言います。また、芝居などで本番前に練習することも、「稽古」と呼ばれます。
「三味線の稽古に励む」「空手の稽古をつける」「台詞の稽古に余念がない」のように使われます。
「稽古」の「稽」は「考える」を意味し、「古」は「昔」を意味します。もともとは「昔のことを調べ、今やるべきことを知る」という意味の言葉で、書物を読んで学習することを指していましたが、その後芸事や武道を習うことを指すようになりました。
「練習」と基本的な意味の違いはありませんが、前述のように使われる分野が異なります。
「稽古」は主に伝統的な芸事や武道、芝居などで使われる言葉で、それ以外の分野に関しては、「練習」の語で使い分けられるようになっています。
また、「稽古」は一般的に指導者がついて行うのに対し、「練習」は1人でもできるという違いもあります。
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