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「リベート」の意味とは?使い方や例文

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「リベート」の意味とは?使い方や例文
「リベート」と聞くと、中にはよくない印象を持つ人もいるかもしれません。しかし、実際には「リベート」は、日本のビジネスシーンにおいて重要な役割を持つ行為となっています。果たして「リベート」とはどういうもので、仕事ではどのように使われているのでしょうか。
今回は、ビジネス用語としての「リベート」の意味や使い方などについて、詳しく解説していきましょう。
「リベート」の意味
「リベート」は、日本のビジネスシーンでは比較的よく使われる言葉です。ここではビジネス用語としての意味と、英語本来の意味について紹介してみましょう。
「リベート」とは
ビジネスシーンで言う「リベート」とは、「取引高などにおいて一定の条件を満たした取引先に対し、メーカーや卸売業者などが、仕入れ代金の一部を払い戻すこと」を意味します。簡単に言えば、「商品を多く仕入れてもらうなどの代わりに、売り手側が代金を安くする行為」のことです。会計用語における「割戻(わりもどし)」と同義で、「キックバック」などとも呼ばれます。
「リベート」の具体的な手法としては、年間売上高に応じた支払いや、新商品導入に応じた支払い、また、店舗内の陳列場所や面積に応じた支払いのケースもあります。「リベート」を渡すことで、売り手側は他社との競争で優位に立てるなどのメリットがあり、買い手側としても、仕入れ値が安くなる上に安定した取引ができるというメリットがあります。
日本独特の商慣行と言われることもありますが、実際には欧米でも同様の行為は行われています。ただ、海外では日本のように取引先に応じて支払率を変えることはなく、すべて一律の基準で支払われるのが通常だと言われています。
「リベート」の由来
カタカナ語の「リベート」は、英語の「rebate」という単語に由来しています。「rebate」の意味は、「(支払った額の一部の)払い戻し」というものです。例えば、「claim a tax rebate(税金の払い戻しを請求する)」のように使われます。
「リベート」の使い方・例文
上では「リベート」の意味について見ましたが、実際にはどのように使われるのでしょうか。ここでは、ビジネス用語としての「リベート」の用法について、例文を挙げて見ていきましょう。
例文:「広告業界でリベートを支払うのは、一般的な行為だ」
例文:「リベート率は、商品1個につき10%となっています」
例文:「リベートには、営業の販促費としての役割がある」
例文:「受け取ったリベートは、総仕入高から控除した方が税務上は有利になる」
例文:「事業部長は下請け企業から裏リベートを受け取っていたことが発覚したため、懲戒解雇された」
「リベート」は違法行為か
ところで、「リベート」という言葉は犯罪行為を意味すると考える人も多くなっていますが、この点についてはどうなのでしょうか。
結論から言えば、「リベート」自体は一般的に行われている商慣行であり、犯罪行為にはあたりません。ただし、悪質なものについては罪に問われる可能性があります。例えば、リベート率が不当に高かったり、支払基準が簡単すぎるといったケースです。また、例文で挙げたように、「裏リベート(正規の会計処理を伴わないリベート)」を受け取ることも、詐欺罪や背任罪に抵触します。
ちなみに、「リベート=犯罪」のイメージがあるのは、政治家や公務員についてのニュースの印象が強いためとも言われています。法律では、政治家や公務員へのリベートの支払は禁じられています。
「リベート」と「割引」などとの違い
ここまで「リベート」の意味や使い方などについて見てきましたが、最後に「割引」や「値引き」との違いについて紹介しておきましょう。
「割引」や「値引き」は、代金そのものの値段を安くする行為で、売買契約の成立と同時に行われます。それに対し「リベート」は、買い手から一旦代金の支払いを受け、その後一部を払い戻す行為となっています。
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