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一般常識

「熱中症」「日射病」「熱射病」の意味と違い

「熱中症」「日射病」「熱射病」の意味と違い

「熱中症」「日射病」「熱射病」の意味と違い

病気の種類は多種多様ですが、「熱」が原因で起きる病気も、いくつかの種類に分けられます。「熱中症」「日射病」「熱射病」の3つが代表的ですが、これらは名前はよく耳にするものの、その違いについては今ひとつわかりにくい部分が少なくありません。一体この3つの病気は、どういった点で区別されているのでしょうか。

今回は、「熱中症」「日射病」「熱射病」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分けについて知りたい方は参考にしてみてください。

「熱中症」とは

熱中症

「熱中症(ねっちゅうしょう)」とは、「高温の環境に身体が適応できないことによって起こる、さまざまな障害の総称」という意味の言葉です。運動や暑熱などから生じる体の障害全般を指し、「高温障害」とも呼ばれます。

「熱中症」は、熱が体内にこもることで発症します。人間は、皮膚からの放熱や発汗によって体温を調節しますが、外気が皮膚温以上の場合などはこの機能がうまく働かず、「熱中症」を起こしやすくなります。

「熱中症」は、症状の程度に応じて3つに分類されます。軽症の「熱けいれん」、中等症の「熱疲労」、そして重症の「熱射病」です。予防には水分補給が重要で、症状が疑われる場合は、涼しい場所に寝かせて体温を下げさせることが必要になります。

「日射病」「熱射病」との違いは、「熱による障害の総称」という点にあります。詳しい違いについては、この後解説していきましょう。

「日射病」とは

日射病

「日射病(にっしゃびょう)」とは、「頭部に強い直射日光を長く浴びたときに起きる病気」を意味する言葉です。高温障害の一病型になります。

「日射病」は、体の水分が足りなくなることで発症します。炎天下のスポーツや激しい労働によって多量の汗をかき、水分が奪われることで心臓へ戻る血液量が不足し、心臓が空打ちしてしまう状態が「日射病」です。

「日射病」になると、顔が赤く、息遣いは荒くなり、皮膚は乾いて汗が出ません。また、めまいや頭痛、吐き気などの症状も現れます。場合によっては意識不明になったり、死に至ることもあるため、重症の場合はすぐ病院へ運ぶ必要があります。

「日射病」は、「熱中症」の一種にあたる病気です。一方「熱射病」とは、「直射日光の熱」が原因で起こる点で使い分けられます。

「熱射病」とは

熱射病

「熱射病(ねっしゃびょう)」とは、「高温多湿の環境下で、体内の熱の放散が困難となるために起こる病気」を意味します。こちらも高温障害の一病型です。

「熱射病」は、高温多湿の場所で長時間働くなどした場合に発症しやすくなっています。大量の汗をかくことで体内の水分や塩分が著しく不足し、脳の体温調節機能が低下して重度の意識障害を起こした状態が、「熱射病」になります。

「熱射病」になると、意識障害を起こすと同時に体温が40℃以上に上がります。この状態でも体温調節ができないので、汗は出ていません。生命の危機に直結する極めて危険な状態で、ただちに冷却療法を行う必要があります。

「熱射病」は、前述のように「熱中症」の一種で、最も症状の重いものにあたります。一方、同じく「熱中症」の一種である「日射病」との違いは、原因が太陽の光とは限らず、冬場や室内でも起こりうる点にあります。

「熱中症」「日射病」「熱射病」の意味と違い

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