一般常識
「蔓延(まんえい)」「蔓延(まんえん)」の意味と読み方の違い
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「蔓延(まんえい)」「蔓延(まんえん)」の意味と読み方の違い
新型コロナウイルス関連の話題で、「蔓延」という文字をよく見かけるようになりました。「蔓延防止法」などの形で、新聞やネット記事等で頻繁に使われていますが、この言葉の読み方について困惑している人も少なくないでしょう。「まんえい」と読むこともあれば、「まんえん」と読むケースもありますが、一体どちらが正しいのでしょうか。
今回は、「蔓延」という言葉の意味と、「まんえい」と「まんえん」の2つの読みの違いについて解説していきますので、正しい理解の参考にしてみてください。
蔓延(まんえい)
「蔓延」とは、「草木などがのびひろがること」「伝染病や悪習などがひろがること」といった意味の言葉です。「インフルエンザウイルスが蔓延する」「チーム内に怠惰な空気が蔓延している」のように使われます。
「蔓延」を「まんえい」と読むのは、間違いです。正しい読み方は、後述するように「まんえん」になります。「蔓延」の「延」の字は、「えん」「の(びる)」「の(ばす)」「ひ(く)」などと読まれますが、「えい」という読みはありません。
「蔓延」が「まんえい」と読まれる理由は不明ですが、「まんえい」と発音すると意味が通じない可能性が強いので、くれぐれも使用しないように注意しましょう。当然、漢字変換でも別の熟語が表示され、「蔓延」の表記は出てきません。
蔓延(まんえん)
「蔓延」とは、上でも述べた通り、「草などがのびひろがること」「病気などがいっぱいにひろがること」などの意味を表す言葉です。「疫病の蔓延は、今も昔も世界に大きな影響をもたらす」「これ以上社会に薬物を蔓延させてはならない」のように使われます。
「蔓延」の正しい読み方は、前述のように「まんえん」になります。「延」の字は「えん」「の(ばす)」などと読まれ、「長くする」や「範囲がひろがる」などの意味を持ちます。「蔓延」のほかに、「延滞(えんたい)」や「順延(じゅんえん)」などといった熟語に使われます。
一方、「蔓延」にはこのほかに、「はびこ(る)」という読み方もあります。意味は「まんえん」と違いはありませんが、この場合は送り仮名の「る」が付き、「ツタが蔓延る」「病気が蔓延る」のように使われます。
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