一般常識
「教訓」「課題」の意味と違い
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「教訓」「課題」の意味と違い
「教訓」という言葉は、「教訓を得る」「教訓を生かす」などのように、日常でも比較的よく耳にするものです。教師や先輩といった目上の人や、あるいは苦境などから与えられることが多くなっていますが、そうしたものとしては、他に「課題」という言葉も当てはまります。互いに似た部分のある「教訓」と「課題」ですが、一体どの部分で使い分けられるのでしょうか。
今回は、「教訓」と「課題」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分けについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
「教訓」とは
「教訓(きょうくん)」とは、「教えさとすこと」という意味の言葉です。また、教えさとす内容や言葉などについても言います。「師の教訓のおかげで、苦難を乗り切れた」「今回の失敗からは貴重な教訓を得た」「この教訓を生かせるかどうかは、今後の彼らの取り組み方次第だ」などのように使われます。
「教訓」の「教」の字は、「老人と若者の交わり」「手でたたく」の象形から成り、「おしえる」「さとす」などを意味します。一方「訓」の字は、「言う」「川」の象形から成り、「(一定の流れをたどる川のような)正しい道へ人を教え導く」の意味を表します。
「教訓」と「課題」は、全く意味が違います。「教訓」は上記のように、「他人を教えさとす」や「教えさとす内容」を意味する言葉で、「問題」などの意味はありません。
「課題」とは
「課題(かだい)」とは、「特定の題や問題を与えること」という意味の言葉です。また、そうして与えられた問題などについても言います。「数学の課題に取り組む」「課題図書を借りに行く」などのように使われます。
「課題」はまた、「解決しなければならない問題」の意味でも使われます。この場合は、「彼は借金返済という課題を背負っている」「地球温暖化は、喫緊の課題として人類にのしかかっている」などのような使い方をされます。
「課題」の「課」の字は、「言う」「区分する」の象形から成り、「割り当てて義務を負わせる」を意味します。一方「題」の字は、本来「ひたい(額)」を意味しますが、その後「問題」の意味も持つようになりました。
「教訓」とは、上で述べたように、全く意味が違います。「教訓」が「教えさとす」を指すのに対し、「課題」は「問題を与えること」「解決すべき問題」を指しています。使い方も異なるので、場面に応じて正しく使い分けるようにしましょう。
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