一般常識
「個体」と「固体」の意味と違い
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「個体」と「固体」の意味と違いとは
日本語には同音異義語がたくさん存在しますが、その中の一種に、「個体」と「固体」があります。どちらも「こたい」と読む上に、字面も似ていて混同しやすいこの2つですが、一体どういった違いがあるのでしょうか。使い分けのポイントが気になるところです。
そこで今回は、「個体」と「固体」の意味と違いなどについて解説したいと思います。
「個体」とは
「個体」の意味は、2つあります。1つは哲学における意味合いで、「質的にそれ以上分割されない統一体で、分割されるとそのものの固有性が失われてしまう存在」というものです。「普遍」と対立するとされています。
もう1つは生物学における意味合いで、「一個の生物として生存するのに必要な機能と構造を備えている生物体」というものです。
例えば一匹の犬や猫は、いずれも「個体」に当たります。また、「群体」に対して使われる言葉です。一般的には、後者の生物学的な意味合いの方が、使われる頻度が高くなっています。
「個体」の「個」という字は、「横から見た人」と「固い」を表す象形から成っています。そこから「独立性の固い(強い)人=ひとり」を意味するようになりました。
このように、「個体」は「一個の独立した存在として成り立っているもの(生物)」を表すという点が特徴であり、後述する「固体」との違いになります。
「固体」とは
「固体」とは、気体や液体と共に物質が示す状態の1つで、一定の形と体積を持つものを言います。ある程度の固さがあるため、外から力を加えても、簡単には変形しないのが特徴です。
水を例に取ると、気体は水蒸気、液体は水を指し、固体は氷の状態のものを指します。他の物質についても、温度などの条件により、この3つの状態のいずれかに変化します。
「固体」の「固」という字は、「かたい兜」「城壁」の象形から成り、「城壁のかたい守り」を表しています。そこから「かたい」を意味する漢字として成り立ちました。
このように、「固体」は「個体」とは違い、物質の状態の1つを表しています。使い分ける際には、「個」と「固」の意味の違いを踏まえると分かりやすいでしょう。
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