経済
「景気」と「景況」の意味と違い
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「景気」と「景況」の意味と違い
「景気」という言葉は、経済関連のニュースや日常会話などでおなじみのものです。「景気動向指数」「景気が悪化する」などの使い方をされますが、一方でこれとよく似た「景況」という言葉も、たびたび耳にするようになっています。字面も意味合いも似通っているため、区別が難しい両者ですが、何か使い分けのポイントなどはあるのでしょうか。
今回は、「景気」と「景況」の意味と違いについて解説していきますので、これらの使い分けについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
「景気」とは
「景気(けいき)」の本来的な意味とは、「物事の様子」「ありさま」「気配」といったものです。また、「景色」や「眺望」、「物事の勢い、活動の具合」などの意味もあります。
一方、現在の一般的な意味は、「売買や取引などに現れる経済活動の状況」というものになります。経済活動の好不調を表現する際によく用いられます。たとえば、経済活動が好調であれば「好景気」「景気が良い」、反対に不調であれば、「不景気」「景気が悪い」といった具合です。他にも、「景気が上向く」「景気が回復する」「景気は下降気味」などのように使われます。
「景況」との違いは微妙ですが、「景気」は幅広い場面で使われる点が特徴です。経済的な意味合いに限らず、「景気よく音を鳴らす」のような使い方もされるようになっています。
「景況」とは
「景況(けいきょう)」は、「時とともに移り変わる、その場のありさま」という意味も持ちますが、一般的には「経済上の、景気の状態」を意味する言葉として使われます。「業界の景況をみる」「現在の景況についての説明を受ける」などのように使われます。
「景況」はまた、「景況感」という使い方もよくされます。「景況感」とは、「景気の状態に対する印象」を意味する言葉です。企業や消費者が、以前と比較した現在の景気の状態について抱いている印象を指し、「消費者の景況感が改善された」のように使われます。
「景気」と「景況」の違いはごくわずかで、明確な使い分けが難しい場合も多くなっています。ただ、「景況」は「景気」に比べると、使われる場面は限定されます。比較的改まった場面で使われることが多く、「景況が良い」などの使い方は通常されません。
また、「移り変わるありさま」の意味合いが含まれることから、時間経過のニュアンスが加わっている点も、「景気」との微妙な違いにあたります。
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