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一般常識

「労る(いたわる)」「労う(ねぎらう)」の意味と違い

「労る(いたわる)」「労う(ねぎらう)」の意味と違い

「労る(いたわる)」「労う(ねぎらう)」の意味と違い

同じ漢字を用いていても、別の言葉を表すというケースは、いろいろあります。「労わる(いたわる)」と「労う(ねぎらう)」の2つもまた、そうした例に含まれる言葉です。これらはどちらも「労」の字を使っており、意味合いも似通っていますが、完全に同じというわけではありません。細かい点で異なりますが、一体その違いはどこに求められるのでしょうか。

今回は、「労る(いたわる)」と「労う(ねぎらう)」の意味や違いについて解説していきますので、両者を使い分ける際の参考にしてみてくだい。

「労る(いたわる)」とは

労る

「労わる(いたわる)」とは、「弱い立場にある人などに、同情の気持ちを持って親切に接する」という意味の言葉です。「病人を労わる」「高齢者を労わる」のように使われます。また、「慰労する」の意味もあり、この場合は「試合に敗れた選手を労わる」のように使われます。さらに、「手当を加える、養生する」の意味で、「体を労わる」のように使われることもあります。

「労う」とは、「慰労する」の意味を持つ点で共通しますが、「親切にする」や「養生する」の意味でも使われる点に違いがあります。一般に「労わる」の方が、幅広い場面で使われるようになっています。また、「労う」は人に対してしか使われないのに対し、「労わる」はものに対しても使える点も、両者の違いになります。

「労う(ねぎらう)」とは

労う

「労う(ねぎらう)」とは、「苦労や骨折りに対し、感謝を表す行為をする」という意味の言葉です。「優勝パーティーを開いて選手を労う」「大きな成果を上げた部下を労う」「チームのメンバーを労って、ご飯をおごった」のように使われます。

「労う」という語の特徴は、「自分と同等か、もしくは目下の者に対してしか使われない」という点にあります。目上の人に対して使った場合は失礼にあたるので、その点は要注意です。一方、「労わる」の場合はこれと微妙に違い、主に「相対的に弱い立場にいる人」に対して使われるようになっています。

また、「労う」には「積極的・具体的な行動で表す」というニュアンスが強いのに対し、「労わる」は必ずしも目立った行動を伴うわけではない点も、両者の違いにあたります。そのほか、上記のように、「労う」は人に対してしか使えないという特徴もあります。

「労る(いたわる)」「労う(ねぎらう)」の意味と違い

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