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「色を付ける」の意味とは?使い方・例文・類義語

「色を付ける」の意味とは?使い方・例文・類義語

「色を付ける」の意味と使い方

仕事の現場などで、「色を付ける」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。一見すると、何かに色を塗ることのように聞こえますが、実際には別の意味合いであることが多くなっています。では、「色を付ける」とは、具体的に何を意味する言葉なのでしょうか。

今回は、ビジネス用語としての「色を付ける」の意味や使い方について、例文を交えて紹介していきたいと思います。

「色を付ける」の意味

「色を付ける」は慣用句

「色を付ける」をそのまま解釈すると、「色を塗る」「彩色する」といった意味合いになります。しかし、ビジネス用語として使われる場合の「色を付ける」は、慣用句であることがほとんどです。慣用句とは、複数の言葉から成る定型的な表現で、特に「足を洗う」や「猫の額」のように、表面上の意味とは異なる意味を表すものを指します。

慣用句としての「色を付ける」の意味は、「商売において、おまけを付けたり値引きしたりして、相手に対し温情を示すこと」というものです。ビジネスの取引や交渉などの場面において、相手が有利になるような条件を出すことを指します。また、「あることに際して融通を利かす」の意味も持ちます。

「色を付ける」の語源

「色を付ける」は「物事の扱いに情を加える」ことを意味していますから、この場合の「色」は、「人情、情愛」を指すことになります。この使い方に関しても古くからあり、「平家物語」や「徒然草」などの古典においても、「色=思いやりの心」としての用例があります。

ちなみに「色を付ける」の「色」は、「光の波長の違いで目に映るさまざまな感じ」や、「絵具」「表情」「愛想」などさまざまな意味を持ちますが、もともとは母方の親族の呼び名に由来していると言われています。昔は母親を「いろは」、異父兄弟のことを「いろせ」と呼んでいましたが、ここから「いろ=男女関係のこと、うつくしさ」として使われるようになり、さらに「色彩」などの意味が生まれたと考えられています。

「色を付ける」のシチュエーション

ビジネスで「色を付ける」の語を使うシチュエーションについて、もう少し詳しく見てみましょう。

「色を付ける」の意味は、上で述べたように、「取引や交渉の現場で、相手が有利になる条件を出すこと」というものです。つまり、相手に譲歩することを指しますが、これは多くの場合で、相手との関係性が安定していることが前提となります。相互間の取引が以前からあり、お互いの相場感がほぼ固まっていることで、意思の疎通がスムーズに図れる状況をもとにして成り立つものです。こうした状況において、金額などの面で譲歩することにより、その後のビジネスで相手からのさまざま便宜やサービスを期待することができます。つまり「色を付ける」ことは、相手だけでなくこちらも結果的に利益を得、相互の関係を良好に保つための方策であると言うことができます。

「色を付ける」の使い方・例文

「色を付ける」の意味について知ったところで、ここでは具体的な使い方について紹介していきましょう。

ビジネスシーンでの使い方

  • 例文:それほど言うなら、もう少し色を付けてこの金額でどうでしょう
  • 例文:ずいぶんたくさん購入してもらったので、色をつけて2割引にしておきました
  • 例文:今は忙しいから、もう少し色を付けてもらわないと仕事は受けられません
  • 例文:今回は大分無理を言ったので、報酬には色を付けておいたよ
  • 例文:納期が短いぶん、報酬には色をつけますよ

その他のシーンでの使い方

  • 例文:知人に2万円貸したら、5千円色を付けて返してくれた
  • 例文:ウェイターのサービスが良かったので、チップには少し色を付けておいた
  • 例文:迷惑をかけた分については、ちゃんと色を付けて返すから
  • 例文:あの店でテレビとテレビ台をセットで買ったら、代金に色を付けてくれた
  • 例文:金額には多少の色を付けるから、そのレコードを譲ってくれないか

「色を付ける」の類義語

「色を付ける」の意味や使い方は上記のようなものですが、ほかに似たような表現はないのでしょうか。ここでは、「色を付ける」の類義語について見てみましょう。

勉強する

「勉強する」は、通常の解釈では「学問や技芸などを学ぶこと」の意味になりますが、そのほかに「商人が商品を値引きして安く売ること」の意味もあります。これは、「勉強」の「精一杯努力する」という意味合いから派生した使い方と考えられています。具体的には、以下の例文のように使われます。

  • 例文:ソファーとテーブルをまとめて買うから、少し値段を勉強してもらえないか
  • 例文:値段については、これ以上無理というほど勉強させていただきました

出血サービス

「出血サービス」という言葉は、「出血」と「サービス」という言葉から成りますが、このうち「出血」は「損害をこうむること」「犠牲を払うこと」の意味で、「サービス」は「人のために尽くすこと」を意味しています。つまり、「損を覚悟で相手に尽くす」ことを指す言葉で、商品を大幅に値引きする際などに使われます。

  • 例文:ただいまこちらの商品につきましては、出血大サービスで3割値引きさせていただいております
  • 例文:赤字覚悟の出血サービスで、60%オフでいかがでしょう

便宜を図る

「便宜を図る」の「便宜」は、「都合のよいこと」「便利のよいこと」という意味の言葉ですが、この場合は「特別なはからい」といった意味になります。相手に対し都合のよいはからいをすることを指し、「色を付ける」と近い意味合いを持ちます。ただ、この語は贈賄などマイナスなイメージを抱かせる場合もあるので、使う際は十分注意が必要です。

  • 例文:急なお願いですので、報酬については多少の便宜を図らせていただくつもりです
  • 例文:まとめ買いしていただいた場合は、お値段について便宜を図る用意がございます

最後に

以上、「色を付ける」の意味や使い方について、いろいろと紹介してきました。
「色を付ける」は、このように「取引や交渉で相手に都合の良いような条件を出すこと」という意味の言葉です。相手と今後も付き合いを続けたい時や、別の形での利益を期待する際によく使われます。価格交渉などの場面で耳にした場合は、ほとんどこの意味合いと解釈してOKですので、くれぐれも「彩色する」の意味合いに取らないよう気を付けましょう。