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「イニシアチブ」の意味とは?使い方・例文など
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「イニシアチブ」の意味とは?使い方・例文など
「イニシアチブ」は、日常でも比較的よく耳にする言葉となっています。ビジネスシーンでもたまに聞かれますが、その詳しい意味合いについては、実はよく知らないという人も多いかもしれません。果たして「イニシアチブ」の語はどういう意味を持ち、どのような使い方をするのが正しいのでしょうか。
今回はそうした疑問について、例文を挙げつつ紹介していきたいと思います。
「イニシアチブ」の意味
「イニシアチブ」とは、英語の「initiative」をカタカナ化した言葉です。「initiative」の意味は、「手始め」「率先」「進取の気性」「独創力」「主導権」「発議権」といったものになります。例えば「She has a lot of initiative」という場合には、「彼女は独創力に富む」の意味合いになります。
一方、日本語での「イニシアチブ」は、「主導権」の意味で使われるのが主となっています。「主導権」は、「あるものごとを、他に先んじて動かし進めることができる力」を指します。「イニシアティブ」と表記されることもありますが、これも表す内容は変わりません。「イニシアチブを取る」「イニシアチブを握る」のような言い回しが多くされます。
「イニシアチブ」の語は、ビジネス用語としても使われますが、それ以外の分野での用例も多くなっています。例えばサッカーやボクシングなどのスポーツや、トランプや将棋などの遊戯でも、「主導権」「優勢」といった意味合いで使われます。また、政治の分野でもよく使われますが、こちらは前述のものと同じ意味合いのほか、「国民発案」の意味も含みます。「国民発案」とは、立法に関した提案を、国民が自発的に行える制度を指します。
詳しい使い方については、以下の項目で見てみましょう。
「イニシアチブ」の使い方と例文
「主導権」の意味での使い方
日本における「イニシアチブ」は、上記のように「主導権」の意味で使われることがほとんどとなっており、その点はビジネスシーンも例外ではありません。ビジネスにおいては、他社やライバルに先駆けて動くことが重要になりますから、さまざまなシチュエーションでこの言葉を使用できます。では、例文で詳しい使い方を見てみましょう
- 例文:わが社が業界でイニシアチブを取るには、技術力のアップが欠かせない
- 例文:残念ながらこれまでのところ、ライバル企業にイニシアチブを渡してしまっている状態だ
- 例文:価格交渉では、気後れせずにイニシアチブを取りに行け
- 例文:会議の序盤で、うまくイニシアチブを握ることができた
ビジネス以上に「イニシアチブ」がよく使われるのが、スポーツやゲームなどの競技の分野です。もともとスポーツの実況や解説でこの語がよく使われたことから、ビジネスの分野にも波及したと言われています。こちらもやはり、「主導権」の意味合いが主となっています。
- 例文:初回から得点できたことで、試合のイニシアチブが握れた
- 例文:最初のラウンドは、どちらの選手もイニシアチブを取ろうとせず、様子見の雰囲気だった
- 例文:これまでのところ、どちらの棋士も明確なイニシアチブを取れずにいる
- 例文:常にイニシアチブを取ることは、ポーカーにおいては重要な要素になる
その他の意味での使い方
日本語での「イニシアチブ」は、上記のように「主導権」の意味合いで使われるのが主ですが、場合によっては「率先」や「先導」の意味合いになる場合もあります。以下にそうした場合の例文を挙げてみましょう。
- 例文:CSRの取り組みは、広報部のイニシアチブで行うように
- 例文:議長国として、日本のイニシアチブで国際会議が進められる
また、「イニシアチブ」は「○○イニシアチブ」などとして、会議での発議内容等を示す際にもよく使われます。この場合は、以下の様な使い方になります。
- 例文:2000年のAPAPにおける「沖縄イニシアチブ」は、各方面からさまざまな批判を浴びた
- 例文:「フード・イニシアチブ」は、食の循環経済への移行により、食品ロスの削減を目指している
「イニシアチブ」の言い換え表現
「イニシアチブ」の語はある程度日本語に浸透しており、日常的な場面でも使うことができますが、もっと分かりやすい表現にしたいという場合もあるでしょう。そこでこの項目では、「イニシアチブ」と似たような意味を持つ言葉をいくつか挙げておきますので、言い換える際の参考にしてみてください。
主導権
すでに何度も述べたように、「イニシアチブ」は「主導権」の意味で使われるのが通常です。そのため、そのまま「主導権」という言葉に置き換えることができます。例文で説明すると、「交渉でイニシアチブを握る」という表現を、「交渉で主導権を握る」と言い換えるといった具合です。
主導
「主導権」と似ていますが、「主導」という言葉に置き換えることも可能です。例えば、「技術部のイニシアチブでプロジェクトを進める」という表現を、「技術部の主導でプロジェクトを進める」と言い換えるという具合です。
リーダーシップ
「リーダーシップ」は、英語で「指導」「指導力」「統率力」などを意味する「leadership」のカタカナ表現です。「イニシアチブ」とほぼ同様の意味合いを持ちますが、これより日常的な言葉としてよく使われており、言い換え表現として適しています。例えば「会議でイニシアチブを取る」を「会議でリーダーシップを取る」と言い換えることが可能です。
ただ、「イニシアチブ」が「率先して動くこと」を意味するのに対し、「リーダーシップ」は「リーダーとしての統率力を示すこと」を意味するというニュアンスの違いは、踏まえておいた方が良いでしょう。
「イニシアチブゲーム」とは
「イニシアチブ」に関連する言葉として、「イニシアチブゲーム」というものもあります。
「イニシアチブゲーム」とは、5~10人の小グループに対しある課題を出し、それをメンバー同士が協力して解決するプログラムのことです。課題を1人で解決することはできず、メンバー1人1人が各自の持ち味を発揮しつつ、全員で解決に取り組まなくてはならない点が特徴となっています。ゲームは自然環境の中で行われ、解決法には特に正解などはありません。
このゲームにより、各人の社会性や問題解決能力、リーダーシップを養うことができるとされています。
最後に
以上、「イニシアチブ」という言葉の意味や使い方などについて、例文を交えていろいろと紹介してきました。
このように、日本では「イニシアチブ」を「主導権」の意味で使うことが一般的となっています。ビジネスではそこまで頻繁に登場するわけではありませんが、率先して動くことが必要な場面では、口頭やメールなどで使われることも十分考えられます。そうした際でも混乱しないよう、主な意味合いはしっかりつかんでおいてください。
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