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ビジネス用語

「ガバナンス」「ガバメント」「コンプライアンス」の意味と違い

「ガバナンス」「ガバメント」「コンプライアンス」の意味と違い

「ガバナンス」「ガバメント」「コンプライアンス」の意味と違い

「ガバナンスの強化」「ガバナンス改善」など、「ガバナンス」という言葉は経済関連のニュース等でよく見かけるものです。ただ、経営に関する言葉であることは何となく分かっても、詳しい意味はあやふやだという人も多いでしょう。また、似たイメージのある「ガバメント」や、「コンプライアンス」との違いについても分かりにくくなっています。

そこで本記事では、「ガバナンス」「ガバメント」「コンプライアンス」の3語について、その意味や違いを詳しく解説していきたいと思います。

「ガバナンス」とは

ガバナンス

「ガバナンス」とは、主に「統治」を意味する言葉です。英語の「governance」に由来しており、他に「支配」や「管理」といった意味も持ちます。

カタカナ語としての「ガバナンス」は、多くの場合「コーポレートガバナンス」を指して使われるのが特徴です。日本語にすると「企業統治」ですが、これは「健全な経営を保つための、株主や経営陣など企業自身による管理体制」という意味合いになります。

「ガバメント」も比較的近い意味合いを持ちますが、具体的な内容は違います。「ガバメント」が後述するように、法的拘束力を持つ統治システムを指すのに対し、「ガバナンス」の場合は、グループの構成メンバーが主体的に関与して行う意思決定のシステムを指しています。

「ガバメント」とは

ガバメント

「ガバメント」とは、「国家の政府や地方自治体などの行政府、または“統治者”」を意味する言葉です。英語の「government」に由来しており、「ガバメントパーティー(与党)」「リトルガバメント(小さな政府)」などのように使われます。

「ガバメント」と「ガバナンス」は、どちらも大まかには「統治」を表す点で違いはありません。これは、もともとの語源(ラテン語の「gubernare」)が同一であるためですが、詳しい内容は、上記のように対照的な関係にあります。「ガバナンス」が上で述べたように、組織などの構成メンバーが主体的に関与する意思決定システムを指すのに対し、「ガバメント」は主に、政府などが上の立場から行う法的拘束力を持った統治システムを指しています。

「コンプライアンス」とは

コンプライアンス

日本で言う「コンプライアンス」とは、主に「法令遵守」を意味します。「法令遵守」とは、「法律や規則をきちんと守って従う」ことです。英語の「compliance」に由来するカタカナ語で、英語本来の意味は「(命令などに)応じること」「迎合性」といったものになります。「社内コンプライアンス」「コンプライアンス意識を高める」のように使われます。

「コンプライアンス」は、「ガバナンス」と同様にビジネスシーンでよく使われており、共に「社会的責任」に関する言葉という点で深い関連性を持ちます。ただ、「ガバナンス」が「企業自身の管理体制」を指すのに対し、「コンプライアンス」は「法律や社内規範を守ること」を意味する点が違います。つまり、「コンプライアンスは、ガバナンスを行う上で必要な要素」であると表現することができます。

「ガバナンス」「ガバメント」「コンプライアンス」の意味と違い

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