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一般常識

「疑義」「疑念」「疑問」「疑惑」の意味と違い

「疑義」「疑念」「疑問」「疑惑」の意味と違い

「疑義」「疑念」「疑問」「疑惑」の意味と違い

「うたがう」という意味を2字熟語で表したい時、いくつかの言葉が候補として上がってきます。「疑義」「疑念」「疑問」「疑惑」の4つも、それにあたりますが、これらは一体どの点に違いがあるのでしょうか。それぞれをどういう具合に区別すべきかは、なかなか悩ましい問題で、使い分けのポイントが知りたいところです。

今回は、「疑義」「疑念」「疑問」「疑惑」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分けが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

「疑義」とは

疑義

「疑義(ぎぎ)」とは、「意味や内容などがはっきりしないこと」「疑問に思われる事柄」という意味の言葉です。「A氏の発言についての疑義をただす」「提案内容に疑義が生じたので、再検討を要求した」「疑義を挟む余地のない立派な意見」のように使われます。

「疑義」の「疑」の字は、「うたがう」「迷う」「ためらう」などの意味を持ちます。一方「義」の字は、この場合「中身、内容」といった意味を表します。

「疑義」と「疑問」の違いはほとんどなく、両者を言い換えても成り立つ場合が多くなっています。ただ、「疑義」は「疑問」よりも堅い言い回しで、公的な場でよく使われる点が特徴です。そのため、使用頻度は「疑問」に比べ、それほど多くありません。

「疑念」とは

疑念

「疑念(ぎねん)」とは、「うたがう心」「疑い」といった意味の言葉です。ある事柄について、うたがわしく思う心を言います。「このプランの成功率ついては疑念が持たれるところだ」「わたしは彼の作品に対し、以前から盗作ではないかという疑念を抱いていた」「彼女はわたしを恨んでいるのではないかという疑念が拭えない」などのように使われます。

「疑念」の「念」の字は、この場合「おもい」「考え」「気持ち」などの意味になります。

「疑念」はこのように、「うたがう心」を意味しており、「内容などがはっきりしない」を意味する「疑義」「疑問」とは明確に違います。類似の言葉としては、「疑心」が挙げられます。「疑惑」とはかなり近い意味ですが、「疑念」の場合は疑う事柄について特に限定しない点が特徴となっています。

「疑問」とは

疑問

「疑問(ぎもん)」とは、「うたがい問うこと」という意味の言葉です。「宇宙についての疑問を発する」などのように使われます。

「疑問」はまた、「正しいかどうか、疑わしいこと」「正しいかどうか疑わしい事柄」の意味も持ちます。この場合は、「このデータの信ぴょう性には疑問が持たれている」「従来の説に疑問を抱く」「この絵がゴッホの真作かどうかは、かなり疑問だ」などのような使い方をされます。

「疑問」の「問」の字は、「たずねる」「問いただす」「調べる」などの意味を持ちます。

「疑問」と「疑義」は、上で述べたようにかなり近い言葉で、ほとんど意味の違いはないと言えます。ただ、「疑義」が比較的公的な場に適するのに対し、「疑問」は広い一般性を持つ点で使い分けることもできます。

「疑惑」とは

疑惑

「疑惑(ぎわく)」とは、「本当であるかどうか疑うこと」という意味の言葉です。何かおかしいと感じたり、不正があるのではなどという疑いを持つことを言います。また、そうした気持ちも指します。「身に覚えのない疑惑を持たれている」「あの政治家には汚職の疑惑がある」「彼が盗みを働いたのではないかという疑惑が浮上した」などのように使われます。

「疑惑」の「惑」は、「まどう」を意味する漢字ですが、この場合は「うたがう」の意味になります。

「疑義」や「疑問」とは意味合いに共通する部分もありますが、「疑惑」はさらに、「信用できない」という強い意味を含むのが特徴です。一方、「疑念」との違いはより微妙ですが、「疑惑」の場合は「不正や違反などへの疑い」を指すことが多い点で区別できます。

「疑義」「疑念」「疑問」「疑惑」の意味と違い

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