社会人のためのビジネス情報マガジン

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • RSS

インターネット

「DX」と「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」の意味と違い

「DX」と「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」の意味と違い

「DX」と「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」の意味と違い

ITの活用がビジネスにおいて不可欠となっている現在ですが、それに関連して、「DX」という言葉を聞く機会が増えました。「デジタルトランスフォーメーション」とも呼ばれ、官民を挙げて推進されていますが、正直いまだに意味がよくわからないという人も少なくないと思います。また、意味合いのよく似た「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」との違いについても、多くの人が首をひねっているところでしょう。

本記事では、「DX」「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」の3つの言葉の意味や違いについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

「DX」とは

「DX」とは、ごく簡単に言えば、「ITの浸透により、人々の生活がより良く変革されること」という意味の言葉です。2004年に、スウェーデンのエリック・ストルターマン教授が提唱した概念になります。

「DX」は略称で、正式には「Digital Transformation」と書かれます。なぜ「X」が使われているかと言うと、「Transformation」の頭の「Trans(超える)」が「Cross」と同義であり、「Cross」は「交差」の意味も持つことから「X」で代用されることが多いため、「Transformation」も「X-formation」と書かれるようになったというのが経緯です。「DT」と略すのは間違いになるので、注意が必要です。

定義にはいくつかの種類がありますが、経済産業省が2018年に発表したガイドラインによると、「企業がビジネス環境の厳しい変化に対応し、デジタル技術を活用して製品やサービスなどと共に業務や組織なども変革し、競争上の優位を獲得すること」であるとしています。このように経済産業省が「DX」の推進を提言したことで、日本での「DX」の注目度が上がることになりました。

「デジタイゼーション」とは

「デジタイゼーション」とは

「デジタイゼーション」とは、簡単に言えば「デジタル化」を意味する言葉です。英語では、「Digitization」と書かれます。ビジネスシーンにおいては、デジタル技術を用いたプロセスの変換により、業務の効率化やコストの削減、また付加価値の向上などを目指す際によく使われます。例えば放送業務において、システムをアナログからデジタルへ変換することで周波数帯の効率的な使用が可能となり、電波資源の有効活用が実現できるといった具合です。

「デジタイゼーション」は一見「DX」と似ていますが、「DX」の主眼が「ITの浸透で社会を豊かにすること」にあるのに対し、「デジタイゼーション」は単なる「業務のデジタル化」を指す点が違います。

「デジタライゼーション」とは

「デジタライゼーション」とは

「デジタライゼーション」とは、「デジタル技術を用いてビジネスモデルを変革することで、新たな事業価値や顧客体験を創出する」といった意味を表す言葉です。英語の綴りは、「Digitalization」になります。

「デジタライゼーション」の具体的な例としては、「カーシェアリング」が挙げられます。従来のビジネスモデルでは、自動車の個人所有を前提とした販売が主流でしたが、近年はIoTなどの技術を背景として、複数のユーザーと自動車の利用を共有し合うサービスが広がりつつあります。

「デジタライゼーション」と「デジタイゼーション」の違いは微妙ですが、「デジタライゼーション」の方がより俯瞰的な概念であると言えます。順番としては、まず「デジタイゼーション」による業務の効率化があり、それがビジネスモデルを変革する「デジタライゼーション」へつながっていきます。さらにその先にあるのが、社会を豊かにさせる「DX」であると考えると、3つの概念の関係がわかりやすいでしょう。

「DX」と「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」の意味と違い

この記事が気に入ったら いいね!しよう

最新の情報をお届けします