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一般常識

「出所」「出処」の意味と違い

「出所」「出処」の意味と違い

「出所」「出処」の意味と違い

「出所の怪しい話」「資金の出所」などのように、「出所」という言葉は比較的目にする機会の多いものです。一方、これとほとんど同じような意味合いで、「出処」という表記が使われるケースも多くなっています。一見完全に同じ使い方ができそうな2つの言葉ですが、実際には微妙な違いがあり、使い分けできるケースも存在します。では、具体的にどういった点が異なるのでしょうか。

今回は、「出所」と「出処」の意味や違いについて解説していきますので、両者の使い分けについて知りたい方は参考にしてみてください。

「出所」とは

出所

「出所」とは、「物事が出てきたもとの所」という意味の言葉です。読み方には「しゅっしょ」と「でどころ(でどこ)」の2種類があり、「出所の知れない情報が流れている」「噂の出所を突き止める」のように使われます。

また「出所」には、「出生地」「刑期を終えて刑務所を出ること」「事務所などの○○所と呼ばれる場所に出勤すること」の意味もあり、この場合の読み方は「しゅっしょ」のみになります。一方「でどころ(でどこ)」とのみ読む場合もあり、こちらは「登場すべき場所・場面」や「出口」の意味になります。

「出所」と「出処」の意味の違いは少なく、どちらも使えるケースが多くなっています。ただ、「事務所などに出勤すること」と「刑期を終えて刑務所を出ること」の意味は、「出所」にしかありません。

「出処」とは

出処

「出処」の意味や読み方も、複数あります。

「しゅっしょ」「でどころ(でどこ)」の2つの読み方を持つのは、「物事の出てきたところ」を意味する場合です。「資金の出処を洗う」「いくら安くても、出処不明の宝石には手は出せない」のように使われます。

一方、「しゅっしょ」とのみ読む場合は、「官に仕えることと民間にいること」の意味になり、「出処進退」のように使われます。またこの他に、「出生地」の意味も持ちます。これに対し「でどころ」とのみ読む場合は、「現れるべき場所・場面」と「出口」の意味を表し、それぞれ「主演俳優が出処を間違えた」「幹線道路への出処を探す」のように使われます。

前述のように、「出所」とはあまり意味の違いはありませんが、明確に使い分けられる部分もあります。「出処」の場合、「“所”の付く場所に出勤すること」と「刑務所を出ること」の意味がない代わりに、「官に仕えることと民間にいること」の意味を持つ点が特徴です。
ですので、「仮釈放で出処する」や「出所進退」の使い方はされないことになります。

「出所」「出処」の意味と違い

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