社会人のためのビジネス情報マガジン

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • RSS

ビジネス知識

「CEO」「社長」「代表取締役」の意味と違い

「CEO」「社長」「代表取締役」の意味と違い

「CEO」「社長」「代表取締役」の意味と違い

会社の肩書にはさまざまな種類がありますが、その中で経営トップに対してよく使われるのが、「CEO」「社長」「代表取締役」の3つです。これらはあちこちで耳にするものの、それぞれの違いについて細かく指摘できる人は、それほど多くはないでしょう。果たしてこの3つの肩書は、どのような点で区別されるのでしょうか。

今回は、「CEO」「社長」「代表取締役」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分け方が知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「CEO」

CEO

「CEO」とは、「chief executive officer」の略称です。アメリカ発祥の言葉で、日本語で言うと、「最高経営責任者」といった意味になります。アメリカの法人において理事会の指揮の下、法人のすべての業務執行を統括する役員の名称になります。経営面での責任者として、事業方針の決定などの長期的な経営事項に携わる役割を負います。

「CEO」と「社長」は同じように捉えられることもありますが、厳密に言えば違います。「CEO」とは、本来アメリカの法律で決められた法人内の肩書を指す言葉で、定義や役割がはっきり規定されています。対する「社長」は日本独特の呼称であり、後述するように、定義や役割はそれほど明確ではありません。

「社長」

社長

「社長」とは、「会社の業務執行の最高責任者」を意味する言葉です。株式会社においては、取締役の一員で、さらに法律上の代表権を持つ代表取締役であることが多くなっています。そのため、通常社内では強大な権力を有します。

「社長」と「CEO」は、どちらも「業務執行の最高責任者」という点で共通しますが、細かい定義は違います。「CEO」は、上記のようにもともとアメリカの法律で定められた役職名ですが、「社長」は日本で使われる呼称で、しかも法律による定義はありません。したがって、職責や役割は会社ごとに異なり、名前も「総裁」や「頭取」など別のものになる場合もあります。なお、日本における「CEO」の呼称には、「社長」と同様に法的な裏付けはありません。やはり、会社内部のみの肩書にあたります。

「代表取締役」

代表取締役

「代表取締役」とは、「株式会社を対外的に代表し、かつ業務の執行にあたる取締役」を意味する言葉です。取締役は、業務の執行についての意思決定を行う取締役会の構成員ですが、「代表取締役」はこの中から選出されます。一方、取締役会を設置しない会社の場合は、各取締役が会社を代表することとなります。会社の代表として単独で対外的に契約を結んだり、裁判にのぞむなどの権限があります。常に1名だけというイメージがありますが、実際は人数の規定はなく、複数人になる場合もあります。

「代表取締役」は、このように会社法で規定された役職である点で、「社長」とは違います。本来の役割も異なるので、いつも両方を兼ねるとは限らず、別々に置かれるケースも少なくありません。

「CEO」「社長」「代表取締役」の意味と違い

この記事が気に入ったら いいね!しよう

最新の情報をお届けします