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「カテゴリーキラー」の意味とは?6社の企業例とメリット・デメリット

「カテゴリーキラー」の意味とは?6社の企業例とメリット・デメリット

「カテゴリーキラー」の意味とは?6社の企業例とメリット・デメリット

「カテゴリーキラー」という言葉は、主にマーケティングの分野で使われるものです。しかし、社会人になってまだ日が浅い人などは、意味がよく分からなかったり、使い方に迷うということもあるでしょう。

そこで今回は、「カテゴリーキラー」の意味や使い方などについて、例文を挙げて詳しく解説していきたいと思います。

「カテゴリーキラー」の意味

「カテゴリーキラー」とは

「カテゴリーキラー」とは、英語の「Category killer」という熟語をカタカナにしたものです。「Category」は「範疇」や「部門」「区分」などを意味する単語ですが、この場合は「商品分野」の意味になります。
「killer」は、「殺し屋」「殺す者」「決定的な打撃」という意味の単語です。直訳すると、「商品分野の殺し屋」といった具合ですが、実際の意味合いは「ある特定の商品分野に的をしぼり、豊富な品揃えと低価格での販売を行う大型量販店」というものになります。

特定の「商品分野」に限定し、それを集中的に安く売ることにより、他企業に「決定的な打撃」を与えるという意味で、この名が付いています。実際に「カテゴリーキラー」の出現により、さまざまな分野の商品を扱う百貨店や、大幅な値下げをしにくい小規模小売店などは、営業的にかなりのダメージを被ることが多くなっています。最悪の場合、経営的に成り立たなくなり、撤退を余儀なくされることもあります。

「カテゴリーキラー」の具体例

「カテゴリーキラー」の大まかな意味は上記のようなものですが、具体例を上げた方がよりイメージしやすいでしょう。以下に「カテゴリーキラー」の代表的な企業を挙げてみました。

ヤマダ電機

家電:ヤマダ電機

ヤマダ電機は、日本最大手の家電量販チェーンとして、売上高1兆円を越える巨大企業となっています。最大の特徴はその安さで、他店より少しでも高い商品があれば安くするという戦略で有名です。こうした低価格路線に加え、郊外に出店してコストを抑えるなど、「カテゴリーキラー」の典型と言うことができます。

青山商事

紳士服:青山商事

青山商事は、紳士服の製造と、その販売チェーンである「洋服の青山」を展開しています。全国47都道府県に店舗を展開する、業界最大手の企業です。こちらも紳士服に的を絞って豊富な商品をそろえ、さらに郊外に出店することでコストを抑えるという経営手法により、業績を拡大してきています。

トイザらス

子供用玩具:トイザらス

トイザらスは、アメリカ発祥の玩具量販店です。広い店舗に豊富な品揃えで「玩具のスーパーマーケット」という概念を確立し、さらに価格破壊の実現で業績を伸ばしました。1990年代には日本にも進出しますが、米国本社はネット通販の台頭などの影響もあり、2018年に事業を清算、すべての店舗を閉鎖しています。

オフィス・デポ

オフィス文具:オフィス・デポ

オフィス・デポは、アメリカに本社を置く文具・オフィス関連商品のディスカウントストアチェーンです。60ヵ国以上に販売網を有する、業界世界最大手企業となっています。日本には実店舗はありませんが、オフィス・デポ・ジャパンがオフィス・デポの屋号で、オフィス関連用品全般の通信販売を行っています。

ニトリ

家具:ニトリ

ニトリは、インテリア小売業の大手として、日本全国で家具などの販売を行っています。やはり低価格で大量の商品を販売するスタイルですが、独自ブランド中心の展開という特徴も持っています。そのため、ブランディングの点でも高い優位性を確保しています。

ファーストリテイリング(ユニクロ)

衣料品:ファーストリテイリング(ユニクロ)

ファーストリテイリングは、主に衣料品会社を傘下に持つ持株会社です。もっとも有名なのがユニクロですが、こちらも「カテゴリーキラー」の代表例として名前が挙がりやすいブランドとなっています。現在は郊外型店舗だけでなく、ビルテナントやショッピングセンターなどへの出店も進めていますが、低価格路線と大量販売という基本は変わっていません。

「カテゴリーキラー」の使い方・例文

「カテゴリーキラー」の意味や代表例について見たところで、具体的な使い方についても見ておきましょう。「カテゴリーキラー」は、マーケティング用語として、以下の例文のように使われます。

  • 例文:「駅の近くにカテゴリーキラーが出店したせいで、周辺の電器店は苦境に陥っている」
  • 例文:「郊外にカテゴリーキラーの出店が相次いだせいで、地元の商店街は閑散としている」
  • 例文:「単に薄利多売のカテゴリーキラー戦略では、この先通用しない」

「カテゴリーキラー」実現のポイント

ここまで「カテゴリーキラー」の概要や使い方について学んできましたが、このビジネスモデルを実現するためのポイントについても知りたいところです。ここでは、そうしたポイントをいくつか紹介してみましょう。

ランニングコストを極力抑える

ランニングコストを極力抑える

「カテゴリーキラー」は、「特定分野の商品を大量に仕入れ、安く売る」ビジネスモデルです。つまり、基本的に薄利多売であることを意味しますが、これは言い換えると、「低付加価値戦略」ということになります。特別な付加価値を付けない代わりに、とにかく安い値段で商品を売りさばくわけです。しかし、この戦略の場合、商品を完売するくらいでないと、利益を出すことができません。在庫を残すことは、経営的にかなりのリスクとなります。

さらに、首尾よく売りさばけたとしても、利益を残すにはコストをできるだけ抑える必要もあります。特にランニングコストについては、極限まで削減することが求められます。

郊外出店

郊外出店

「カテゴリーキラー」の店の多くは、郊外に出店されます。これには、やはりコストが関係しています。
「カテゴリーキラー」のような大量仕入れ・大量販売のビジネスモデルでは、必然的に大規模な店舗面積が必要になります。しかし、これだと都心部では高額なランニングコストが発生するため、多くの場合採算が合いません。そのため、コストの安い郊外への出店が増えるわけです。

多店舗展開

多店舗展開

もう1つの「カテゴリーキラー」実現のポイントが、「多店舗での展開」です。

安値での販売を特徴とする「カテゴリーキラー」戦略では、1店舗単位の売上はわずかにとどまります。そのため、このビジネスモデルを成立させるには、多店舗の展開が必須となってきます。日本全国、あるいは世界に次々と店舗を出すことで、利益を積み上げていく方式です。

「カテゴリーキラー」のメリット・デメリット

ユニクロやニトリなど、有名企業が多く取り入れている「カテゴリーキラー」戦略ですが、大きなメリットがある一方で、デメリットとなる部分もあります。この項目では、その両方について見ていきましょう。

メリット① ブランディングしやすい

ブランディングしやすい

ブランディングの実現は、企業活動において重要なポイントです。どうやって自社のイメージを確立し、幅広い認知を得るかは、多くの企業が頭を悩ませるところでしょう。この点について、「カテゴリーキラー」は、比較的メリットの多い戦略となっています。例えば「ニトリ」という名前を聞いただけで、誰もが容易に家具のイメージを思い浮かべることができます。

このように、商品分野の特定と大量・安価な販売という戦略は、人々に強烈なブランドイメージを定着させやすくなっています。

メリット② 国内外への展開が容易

国内外への展開が容易

「カテゴリーキラー」のメリットとして、「国内外問わず出店しやすい」ということも挙げられます。この戦略では、従業員にはホスピタリティよりも、作業量の多さが求められます。そのため、社員教育にかかる時間が比較的少なくすみ、出店の手間も省けるわけです。

デメリット① 高価格帯への切り替えがしにくい

高価格帯への切り替えがしにくい

商品を大量に安く売る「カテゴリーキラー」では、大衆的なイメージが浸透しがちです。これはブランディングにおいてはメリットでもありますが、その反面、高価格帯の商品へ切り替えにくいというデメリットがあります。

デメリット② 他カテゴリーへの転換がしにくい

他カテゴリーへの転換がしにくい

「カテゴリーキラー」は特定分野に集中したビジネスという特徴があるため、他カテゴリーへの転換が難しいというデメリットもあります。新たなカテゴリーへの進出を図るならば、別会社を作るなどした方がよいでしょう。

デメリット③ 出店し続ける必要がある

出店し続ける必要がある

上でも述べたように、このビジネスモデルでは次々に新店舗を作らないと、利益が上がらない仕組みとなっています。しかし、地域ごとにランニングコストを抑え、最安値を維持しつつ出店していくのは、なかなか容易なことではありません。

最後に

以上、「カテゴリーキラー」の意味や使い方について、例文を交えて紹介してきました。

「カテゴリーキラー」型のビジネスモデルは、今やさまざまな分野で取り入れられており、ユニクロやニトリといった企業はその代表格となっています。ビジネス用語としても頻出するものなので、意味をしっかり踏まえて使うようにしましょう。