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一般常識

「圧巻」「圧倒」の意味と違い

「圧巻」「圧倒」の意味と違い

「圧巻」「圧倒」の意味と違い

「圧巻のパフォーマンスだった」「あのシーンには圧倒された」のように、「圧巻」「圧倒」の2語は、日常生活でもよく耳にします。字面も意味合いも似ていることから、ほとんど同じ内容を指すと思われがちな両者ですが、実際にはある点で異なっています。
ではその違いとは、具体的にどの辺にあるのでしょうか。

今回は、「圧巻」「圧倒」の意味や違いについて詳しく解説していきますので、これらの使い分け方が知りたいという人は、参考にしてみてくだい。

「圧巻」とは

圧巻

「圧巻(あっかん)」とは、「全体の中で最もすぐれた部分」という意味の言葉です。一般的には「A選手は、5回裏の守備で圧巻のパフォーマンスを見せた」のような使われ方をしますが、この場合は「A選手は5回の裏の守備で、試合中最もすぐれた働きを見せた」といった意味を表します。他には「あの女優の演技は圧巻だった」「このシーンの迫力は圧巻というほかない」のように使われます。

言葉の由来は、昔の中国で行われていた「科挙」という試験にあります。そこでは最も優れた答案(巻)が他の答案の一番上に置かれたことから、やがて「書物の中で最もすぐれた部分」を指して使われるようになり、そこから現在のような意味で使われるようになりました。

「圧倒」との違いは、「ある1つのものの中ですぐれた部分を指す」点にあります。

「圧倒」とは

圧倒

「圧倒(あっとう)」とは、「際立ってすぐれた力を持っていること」という意味の言葉です。また、その力で相手を押さえつけることについても言います。「彼女の知識は他を圧倒していた」「彼のテクニックは、すでにライバルたちを圧倒している」のように使われます。さらに、「力を見せつけて他を恐れさせること」という意味もあり、この場合は「あの剣幕には圧倒されたよ」のように使われます。

「圧巻」とは、「すぐれている」という意味合いを持つ点では共通していますが、微妙な違いがあります。「圧巻」が前述のように、「ある1つのものの中で際立った部分」を指すのに対し、「圧倒」は「周囲のものと比べて特にすぐれていること」を指すようになっています。つまり、「圧巻」の語は他に比較対象がなくても成り立ちますが、「圧倒」は外部に比較対象があって始めて成り立つ表現であると言えます。

「圧巻」「圧倒」の意味と違い

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