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一般常識

「ずくめ」「づくし」の意味と違い

「ずくめ」「づくし」の意味と違い

「ずくめ」「づくし」の意味と違い

「ずくめ」と「づくし」は、「異例ずくめ」や「初めてづくし」などのように使われる言葉です。どちらも意味合いが似ている上に、語感も近いことから、使い分けに迷うという人も多いでしょう。実際にこの2つは、同じようなシチュエーションで使われており、厳密な区別が付けづらくなっています。しかし、そこには微妙な違いが無いわけではありません。

今回は、「ずくめ」と「づくし」の使い分け方が知りたいという人のために、これらの意味や違いについて解説していきましょう。

「ずくめ」とは

ずくめ

「ずくめ」とは接尾語の一種で、名詞およびそれに準ずる語句に付き、「そればかりである」という意味を表す言葉です。たとえば「黒ずくめの服装」という場合は、「黒一色の服を着ている」という意味になり、「何から何までいいことずくめだ」という場合は、「その人にとって喜ばしいことしかない」という意味になります。このほかに、「異例ずくめ」や「初めてずくめ」などのように使われます。漢字表記は「尽くめ」で、下二段動詞「すくむ」の連用形に由来するとされています。

「づくし」との違いは、「それ以外の状態がそこには見られない」ことを表す部分にあります。これに対し「づくし」の場合は、後述するように、「同類のものをなるべく多く列挙している」点が特徴となっています。

「づくし」とは

づくし

「づくし」とは、接尾語の一種で、名詞に付くことで「その類のものを全て並べ上げる」という意味を表す言葉です。「国づくし」のように使われますが、これは江戸時代~明治初期にかけて習字の手本などとして使われていたもので、日本の諸国の名がすべて列挙されてつづられていました。漢字表記は「尽くし」で、動詞「つくす」の連用形に由来しています。

「ずくめ」との違いにあたる特徴は、上記のように「同類のものを可能な限り列挙する」という点になります。ですので、「黒ずくめ」という場合は「黒いものしかない」という意味合いになりますが、「黒づくし」という場合は、「黒いものばかりが集まっている」という意味合いになります。

実際の用例としては、「異例」や「初めて」については「ずくめ」「づくし」の両方が使えますが、色については「ずくめ」が、料理の分野では「づくし」が、一般によく使われる傾向があります。

「ずくめ」「づくし」の意味と違い

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