社会人のためのビジネス情報マガジン

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • RSS

一般常識

「俗世」「世俗」「浮世」の意味と違い

「俗世」「世俗」「浮世」の意味と違い

「俗世」「世俗」「浮世」の意味と違い

「俗世」「世俗」「浮世」の3語は、いずれも「世の中」といった意味合いを持つ言葉です。それぞれ小説などの文章や、会話などでも触れる機会があるでしょうが、どういった点で区別されるのかについて詳しく説明できる人は、それほど多くないでしょう。実際に、これら3つの言葉の違いは非常に微妙ですが、使い分けができないわけではありません。

今回は、「俗世」「世俗」「浮世」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分け方を知りたいという人は、ぜひ参考にしてみてください。

「俗世」

俗世

「俗世」とは、「世の中」や「世間」といった意味の言葉です。一般の人々が通常の暮らしをしているこの世の中について言います。
「俗」の字は「ありふれた」「世間普通の」を表し、「世」の字は「人間が社会生活を営んでいる場所」を表します。読み方は、「ぞくせ」または「ぞくせい」になります。「
たまには俗世を離れて、マチュピチュのような秘境を旅してみたい」「いっそ仏門に入ろうかと思ったが、やはり俗世への未練は捨てがたい」「彼は俗世で望める限りの富と名声を手に入れた」のように使われます。
「俗」の字に「いやしい」の意味が含まれることから、一般にはややネガティブなニュアンスで使われることが多くなっています。

「世俗」との違いは、基本的にはありません。どちらも「世間」の意味を持つ点で共通します。ただ、「俗世」には「風俗・習慣」などの意味はない点で使い分けることもできます。

「世俗」

世俗

「世俗」とは、「この世の中」や「俗世間」を意味する言葉です。また、「世間普通の人」についても言います。「世俗の者から見れば、彼女のような実直な生き方は、単にしんどいだけに映るかもしれない」のように使われます。こちらもまた、一般にあまりポジティブな意味合いでは使われません。読み方は、「せぞく」になります。
また、「世俗」には「世の中の風俗・習慣」「世の習わし」といった意味もあります。この場合は、「彼は昔は高潔な男だったが、今ではただの世俗に染まった凡人だ」のように使われます。

「俗世」との違いは、上で述べたように基本的にはありませんが、「世俗」はどちらかと言うと2番目の意味合いの方でよく使われるという特徴があります。たとえば、「世俗の垢にまみれる」などの言い回しがよくされます。

「浮世」

浮世

「浮世(うきよ)」とは、もとは「憂き世」から来た言葉で「辛いことの多い世の中」を意味しており、「浮世をはかなむ」のような使い方をされます。また、「この世の中」「現実生活」という意味もあり、この場合は「浮世の荒波にもまれる」のように使われます。このほかに、漢語の「浮世(ふせい)」を「うきよ」と解して、「はかない世の中」の意味を含める場合や、「浮世絵」など他の語の上に付く形で、「当世風の」「好色・風流」などの意味を表す場合もあります。

このように、「浮世」も「俗世」「世俗」と同様「世の中」という意味を持ちますが、「つらさ」や「苦しさ」といったニュアンスが強い点に違いがあります。また、「今風」や「享楽的」などのニュアンスを持つ点も、「俗世」などと異なる特徴です。

「俗世」「世俗」「浮世」の意味と違い

この記事が気に入ったら いいね!しよう

最新の情報をお届けします