社会人のためのビジネス情報マガジン

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • RSS

一般常識

「茹でる」「湯がく」「煮る」の意味と違い

「茹でる」「湯がく」「煮る」の意味と違い

「茹でる」「湯がく」「煮る」の意味と違い

料理では、場面に応じてさまざまな用語が使われます。「茹でる」「湯がく」「煮る」もそうしたものの一種ですが、この3つはいずれも「食材を熱湯に浸ける」という点で共通しており、今ひとつ区別が難しい部分があります。特にあまり料理に詳しくない人にとっては、違いが分かりにくいところでしょう。果たしてこの3語は、どのように使い分けられるのでしょうか。

今回は、「茹でる」「湯がく」「煮る」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分けについて知りたい方は参考にしてみてください。

「茹でる」とは

茹でる

「茹でる」とは、「物を熱湯に入れて煮る」という意味の言葉です。料理においては、食材を火にかけた湯に浸けて、しばらく置いておくことを指します。読み方は「ゆでる」ですが、「うでる」と読むこともあります。「たまごを茹でる」「枝豆を茹でる」「茹でたカリフラワー」などのように使われます。

「茹でる」の「茹」の字は、「草冠+如」で「植物をしなやかにする」を表し、「湯で煮られて、食べ物が柔らかくなる」「暑さのためにゆだったような感じになる」などの意味を持ちます。

「湯がく」との違いは、湯に通す目的や時間にあります。「茹でる」の場合は食材の芯まで柔らかくなるように、ある程度時間をかけて加熱する点が特徴です。一方「煮る」とは、茹だった食材のみを食し、湯は口にしない点で使い分けられます。

「湯がく」とは

湯がく

「湯がく」とは、「食材(主に野菜)を熱湯にくぐらせる」という意味の言葉です。灰汁抜きなど料理の下ごしらえのために、食べ物を熱した水に浸けることについて言います。「湯掻く」とも書かれます。「ほうれん草を湯がく」「たけのこを湯がく」「湯がいたそうめん」などのように使われます。

「茹でる」とは、上記のように湯に浸ける目的や時間で区別されます。「茹でる」が、食材を中まで柔らかくさせるためにじっくり湯に浸けるのとは違い、「湯がく」はしんなりさせたり灰汁を抜くため、比較的短めに加熱する点が特徴です。長時間加熱する場合でも、灰汁抜きが目的であれば、「湯がく」と表現されることがあります。

なお、肉や魚を下ごしらえで湯に浸ける場合は、「湯がく」とは言いません。その場合は、「湯通しする」などと言われます。

「煮る」とは

煮る

「煮る」とは、「水などの中に食べ物を入れ、火にかけて熱を通す」という意味の言葉です。「豆を煮る」「カレーを煮る」「弱火で長時間煮たビーフシチュー」などのように使われます。この調理法による料理には、食材をとろけるまで加熱する「煮込み」や、薄味の汁に浸けこんで味をしみこませる「煮びたし」などの種類があります。

「煮る」の「煮」という字は、「集めて積んだ柴で火をたく」「燃え立つ炎」の象形から成り、「にる(水などの中に食べ物を入れ、火にかけて熱を通す」の意味を表します。

「煮る」と「茹でる」は、どちらも食材をある程度しっかり熱湯に浸けこむ点で違いはありません。しかし、「茹でる」が加熱した食材のみ料理として扱うのに対し、「煮る」では食材はもちろん、漬けこんでいた湯(だし汁、煮汁)も一緒に食する点で区別できます。

「茹でる」「湯がく」「煮る」の意味と違い

この記事が気に入ったら いいね!しよう

最新の情報をお届けします