一般常識
「容量」「用量」「要量」「要領」の意味と違い

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容量・用量・要量・要領の意味と違い
同音異義語の多い日本語において、「ようりょう」と読む言葉もたくさんあります。例えば「薬の分量」を表す際にも「ようりょう」が使われますが、この場合は「用量」が正しいのでしょうか、それとも「容量」なのでしょうか。考えるとわからなくなるという人も多いでしょう。そこで今回は、「容量」「用量」「要量」「要領」の意味と違いについて詳しく解説していきます。
容量とは
「容量」とは、「容器が取り入れることのできる最大の分量」という意味の言葉です。ある器物の中に入れられる分量の最大値を言い、「容積」という言葉に置き換えることもできます。「容量いっぱいまで水を注ぐ」「容量にはまだ余裕がある」のように使われます。
「容量」の「容」は「いれる」「中身」などを指し、「量」は「ものの大きさや体積、容積」などを指しています。
「容量」は、上のような意味合いから広がって、「熱容量」や「電気容量」といった使い方もされます。これは、一定条件のもとで物体が含むことができる物理量といった意味合いの使い方です。
「容量」にはもう1つ、「データを入れられる量」という意味の使い方もあります。例えば1TB(テラバイト)のハードディスクがある時、その容量は1テラバイトになります。
「用量」との違いについては、以下で見ていきましょう。
用量とは
「用量」とは、「用いるべき分量」という意味の言葉です。特に薬に対して使われる言葉で、一回の投与量や、一日の投与量を示す際に使われます。「薬の使用は、用法用量を守ることが大事だ」「1ヵ月の用量分の薬を出しておく」のように使われます。
「用」の字は「甬鐘(ようしょう)」という鐘を表しており、これは柄を持ってつかうことから、「とりあげる」や「もちいる」を意味するようになりました。
このように、「用量」と「容量」は、読み方は同じでも意味や使い方は違います。「用量」には、「容器の分量」などの意味はありません。
要量とは
「要量」という言葉は、正式なものではありません。まれに「要領」や「容量」の意味で使われることはありますが、間違いとなっています。これらの言葉に、「要量」という別の表記が使われることはありません。ですので、「要量が悪い性格だ」や「HDDの要量をオーバーしている」などの使い方をしても、意味が通らない可能性があります。
ちなみに、「要量」という言葉はないものの、「(栄養)所要量」という言葉は正式に存在します。「(栄養)所要量」とは、特定の集団について摂取することが推奨される、栄養素の量といった意味の言葉です。また、工場での生産管理手法の1つとして、「資材所要量計画」などと使われる場合もあります。
要領とは
「要領」とは、「ものごとのもっとも大事な点」という意味の言葉です。話などで一番肝心な部分を指しています。「質問の要領が分からない」「要領を得ない話し方だ」のように使われます。
「要領」のもう1つの意味は、「ものごとをうまく処理する方法や手段」というものです。こちらは「コツ」という言葉に置き換えることもできます。「要領よく立ち回る」「操作の要領をつかんだ」のように使われます。
読み方は「ようりょう」ですが、「ようれい」と読む場合もあります。「要」は「人体の中央(こし)に両手をあてた」象形から成り、最も大事な部分=かなめを意味しています。
一方「領」は、「人の頭部」などの象形から成り、「大事なところ」「要点」などの意味を持つようになっています。
このように、「要領」は「大事な点」や「コツ」を意味する言葉で、「容量」や「用量」などとは意味合いがまったく違います。
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