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一般常識

「野外」「屋外」「戸外」の意味と違い

「野外」「屋外」「戸外」の意味と違い

「野外」「屋外」「戸外」の意味と違い

空間的な意味での「外(そと)」を熟語で表す場合、いくつかの候補が思い浮かびます。「野外」「屋外」「戸外」はその一種ですが、いずれも同じような意味合いに感じられ、どこに違いがあるかを説明するのは容易ではありません。果たしてこの3つの言葉には、何か明確な区別のポイントなどはあるのでしょうか。あるとすればどの点か知りたいという方も多いでしょう。

そこで今回は、「野外」「屋外」「戸外」の意味や違いについて詳しく解説していきたいと思います。

「野外」とは

野外

「野外」とは、「野原」や「郊外」を意味する言葉です。また、「家の外」といった意味もあります。読み方は、「やがい」になります。「野外に出かけた際はゴミを持ち帰るのがマナーだ」「夏休みには野外活動の機会が増える」「野外教育に熱心に取り組む学校」などのように使われます。

「野外」の「野」の字は、「広くてのびやかな場所」を表し、そこから「郊外」などを意味するようになりました。

「野外」と「屋外」の違いは、場所の性質にあります。「野外」の場合は、野原や郊外などのひろびろとした場所を指すことが多いのが特徴です。これに対し「屋外」の語では、場所がひらけているかどうかは問われません。「野外」と「戸外」の違いも、基本的に同じ点にあります。

「屋外」とは

屋外

「屋外」とは、「建物の外」や「家の外」という意味の言葉です。読み方は「おくがい」が正解で、「やがい」と読むのは間違いにあたります。「こんな天気の良い日は屋外で過ごしたくなる」「屋内競技も良いが、どちらかというとサッカーなどの屋外競技が好きだ」「休日に屋外イベントに出かける」などのように使われます。

「屋外」の「屋」という字は、「屋根」「いたる」の象形から成り、「人が住むための建物」「すみか」「覆い」などの意味を持ちます。

「屋外」と「野外」の違いは、前述のように「場所がひらけているかどうか」という点にあります。通常ひろびろとした場所を指す「野外」に対し、「屋外」は近くに建物がある場合も多くなっています。一方、「屋外」と「戸外」は、後述するように基準となる建物の性質で使い分けることができます。

「戸外」とは

戸外

「戸外」とは、「家の外」を意味する言葉です。読み方は、「こがい」になります。「戸外でこんなにのんびり過ごすのは久しぶりだ」「用がない限り戸外にはあまり出ない」「夜中に大きな音が聞こえて、思わず戸外に飛び出した」などのように使われます。

「戸外」の「戸」は象形文字で、「片開きの“と”」表しています。そこから「家・部屋の出入り口」のほか、「家」「1つの家族」や「家を数える語」などの意味も持つようになりました。

「戸外」と「野外」は意味が非常に近い言葉で、多くの場合で互いを言い換えることができます。ただ、細かい違いによる区別も可能です。「屋外」の「屋」は建物全般に対し使えるのに対し、「戸」の字は「家」に対してしか使いません。つまり、学校や会社の外を指す際は、「戸外」の語は使えないということになります。

「野外」「屋外」「戸外」の意味と違い

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