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一般常識

承認・承諾・承知・了承・了解・許可・容認・認可・受諾・是認・認証の違い

承認・承諾・承知・了承・了解・許可・容認・認可・受諾・是認・認証の違い

「承認」「承諾」「承知」「了承」「了解」「許可」「容認」「認可」「受諾」「是認」「認証」の違い

「何かを認める」といった意味の言葉には、さまざまなものがあります。「承認」や「承諾」「了承」といったものがそれですが、それらの違いを一つ一つ説明できるという人は、そう多くないでしょう。
しかし、正しく言葉を使う上では、やはり一通りの意味や違いについて把握しておきたいところです。

そこで今回は、「承認」「承諾」「承知」「了承」「了解」「許可」「容認」「認可」「受諾」「是認」「認証」の11の言葉について、その意味や違いを詳しく解説していきます。

承認とは

「承認」の主な意味は3つあります。1つは、「そのことが正当あるいは事実であると認めること」、2つ目は、「聞き入れること、認め許すこと」、そして3つ目は、「国家や政府等の国際上の地位を認めること」というものです。このうち一般的に用いられるのは、最初の2つの意味でしょう。
「承認」の「承」の字は、「受け入れる」や「従う」といった意味を持ち、「認」の字は「みとめる」という意味を持ちます。

「承認」の意味合いで大事なのは、「それが正しいこととして受け入れる」という点です。「ことの正否に対する判断」が問題となっている点にポイントがあり、この点は、後述する「承諾」との大きな違いとなっています。

承諾とは

「承諾」の主な意味合いは2つです。1つは、「他人の要求や依頼を、もっともと思って引き受けること」、そしてもう1つは、法律用語としての「申し込みの意思に応じて、契約を成立させる意思表示」という意味合いです。一般的には、前者の意味で多く使われています。
「承諾」の「承」は前述の通り「受け入れる」という意味ですが、「諾」は「(要求を)引き受ける、同意する」といった意味を持ちます。

このような意味合いを見ても、「承認」との違いが今一つ分かりにくいところですが、前述のように「ことの正否」に関する部分に大きなポイントがあります。「承諾」は「承認」とは違い、「その要求が正当かどうか」は問われません。単に「相手の要望を聞き入れる」という行為だけを言う言葉となっています。

承知とは

「承知」の意味には、3つの種類があります。1つは「事情などを知ること、または知っていること」、1つは「依頼や要求などを聞き入れること」、そしてもう1つは、「相手の事情などを汲んで許すこと」といったものです。いずれもよく使われる意味合いですが、比較的使う頻度が多いのは、前の2つの意味でしょう。それぞれ「承知しています」、「承知しました」などのように使います。

「承知」の意味合いでポイントとなるのは、「知る、理解する」という部分です。ある事情や要求などに対し、内容を理解した(している)旨を相手に伝える際に使われます。会話などのやり取りの中でよく使われる言葉で、この点は「承認」や「承諾」との大きな違いとなっています。

了承とは

「了承」の意味は、「事情を理解して納得すること」などといったものです。「了承」の「了」は、「理解する」「もっともだと思う」などの意味があります。「諒承」「領承」などという表記をする場合もあります。「了承する」「了承を得る」などのように使われます。

「了承」には「納得して受け入れる」というニュアンスが強くなっており、基本的には、目上の者が目下の者に対して使う言葉です。そのため、例えば部下が上司に対し、「了承しました」などのように使うことはありません。「ご了承ください」などのように、相手の理解や承認を得たい場合に使われる言葉となっています。この点は、目下の者が使うことの多い「承知」との、主な違いとなっています。

了解とは

「了解」とは、「ものごとの内容・事情を理解して認めること」といった意味の言葉です。「了解」の「解」は、この場合「わかる、さとる」などの意味があります。「了解する」「了解を得る」などのように使います。

「了解」は一般的に、何かを依頼されたり、要求された時の返事として使われることが多いという特徴があります。「その鞄を取ってもらえる?」「了解」などという具合です。基本的に立場が同等か、あるいは下の者に対して使われる言葉で、上司などに使うのは本来は間違いとなっています。ビジネスシーンなどで「了解しました」と使う場合もありますが、「承知いたしました」の方が適切でしょう。

許可とは

「許可」の意味は、「願いを許し、認めること」というものです。また法律的な意味合いとしては、「通常は法令で禁止されている行為について、行政機関がある特定の場合にのみ解除し、適法に行えるようにすること」といったものとなります。

「許可」のニュアンスに含まれるのは、「通常は認められないことについて、それを特別に許す」ということです。つまり、まず何らかの「禁じられた行為」があり、それをある条件のもとに解除されることが、「許可」の本質になります。そのため、「許可」を出すのはそうした権限を持つ個人や団体に限られます。この「禁止」のニュアンスは、以下で述べる「容認」との主な違いとなっています。

容認とは

「容認」は、「あることをよいとして認めること」という意味の言葉です。「容認」の「容」は、「ゆるす」「聞き入れる」といった意味があります。「容認する」「容認しがたい」などのように使います。

「容認」の対象となるのは、道徳的、または法律的に本来認められないことです。この点は「許可」と似ていますが、「許可」が「禁止されていること」を前提とするのに対し、「容認」の場合はそうとは限りません。禁止されないまでも、あまり好ましくないものも含むという点に違いがあります。

また、「容認」には「納得はしないが、仕方なく認める」といった、消極的でやや距離を置いたニュアンスが含まれます。この点についても、積極的に関与して断定的な判断を下す「許可」との違いに挙げられます。

認可とは

「認可」は、一般的には「あることがらを認め、許すこと」といった意味合いの言葉です。法律的に使われる際の意味合いとしては、「第三者の行為に対し行政機関が同意を与えることで、その行為を法律上有効なものにすること」といったものになります。

「認可」は「許可」との違いで混乱しやすい言葉ですが、法律的には両者は明確に区別することができます。「許可」の場合、前述のように「禁止事項に対し特別に許す」という意味合いを含みますが、「認可」の場合は「禁止」や「特別に許す」といった意味合いを含みません。行政機関は、あくまで「それでよい」と同意するだけです。したがって、「認可」を受けずにある行為をすることは可能ですが、その代わり法律的な効力は発生しないようになっています。

受諾とは

「受諾」は、「相手からの提案や申し出などを受け入れること」といった意味の言葉です。「ポツダム宣言受諾」「要求を受諾する」などのように使います。「諾」は前述のように、「受け入れる」「同意する」といった意味合いを持ちます。

「受諾」は一見、「承諾」と同じ意味の言葉のようですが、こまかい部分に違いがあります。「受諾」のポイントとなるのは、受け入れるのが公的な要求や提案であるといった点です。用例として挙げた「ポツダム宣言」などのように、国などの公的な機関からの要求等に対し、それを受け入れる旨を表す際に使われます。一方「承諾」には、こうした公的なニュアンスは含まれません。

是認とは

「是認」とは、「よいと認めること」「そうであると認めること」といった意味の言葉です。「是認」の「是」は、「これである」「事実にあっている」などの意味があります。「発言内容について是認する」「容易に是認すべきでない」などのように使います。

「承認」との違いで言うと、「承認」には「聞き入れる」というニュアンスが含まれますが、「是認」にはそうしたニュアンスは含まれません。「よいか悪いか」「そうであるかないか」の判断が、「是認」の軸となっています。同様に「容認」との違いについても、「是認」には「許す」「消極的に認める」などのニュアンスはありません。あくまで、「よしあしについての判断」を表明するための言葉となっています。

認証とは

「認証」の意味はいくつかありますが、一般的には「ネットワークシステムなどの利用の際に求められる本人確認」といったものがなじみ深いでしょう。一方、もう1つの意味合いとして、「ある行為や文書の成立・記載が正当な手続きによって行われたかどうかを、公的な機関が確認したり証明すること」というものもあります。こちらは法律用語として使われる場合の意味になります。

「認証」と「認可」の違いは、こうした法律的な用語としてみると明らかです。「認可」は前述のように、「ある人や団体の行為を補充して、その法律上の効力を有効にする行為」を指します。それに対し「認証」は、「文書の成立等が正当な手続きで行われたかどうかの確認・証明」ですから、意味合いはまったく異なっています。