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一般常識

「感染る」「伝染る」の意味と違い

「感染る」「伝染る」の意味と違い

「感染る」「伝染る」の意味と違い

「病気が“うつる”」の「うつる」を漢字で表す際に、「感染る」と「伝染る」という表記がたまに使われます。この2つの表記には、何か意味やニュアンスなどの点で違いなどはあるのでしょうか。それぞれの詳しい意味や、どういった場合に使われるのかなどについても知りたいところです。

今回は、「感染る」と「伝染る」の意味や違いについて詳しく解説していきますので、これらの使い分け方などが知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「感染る」

感染る

「感染る」とは、「病気が他に及ぶ」という意味の言葉です。病原体が体内に侵入し、病気がうつることを言います。「風邪が感染る」や「水虫が感染る」のように使われます。また、「他のものの風習に染まること」「他人の考えなどの影響をうけて、それに染まること」の意味もあり、この場合は「親の癖が子供に感染る」「Aの過激な思想が大勢に感染った」のように使われます。

「感染る」と書いて「うつる」と読むのは、正式なものではありません。「病気などの影響が他に及ぶ」の意味の「うつる」は、本来は「移る」と書くのが正しく、「感染」の表記を使うのは、いわゆる当て字になります。ですので、新聞などでは「感染る」の表記は間違いとして使われず、通常は「うつる」とひらがなで表記されます。

「伝染る」

伝染る

「伝染る」とは、「病原体が他の生物体に入り、増殖して病気になること」という意味の言葉です。「はしかが伝染る」「インフルエンザが伝染る」のように使われます。また、「物事の状態・傾向などが他に移って同じような状態が起こること」の意味もあり、この場合は「あくびが伝染る」「悪習が伝染る」のように使われます。

「伝染」を「うつ(る)」と読むのも、本来は間違いです。「感染る」と同じく当て字で、前述のような意味の「うつる」は、こちらも「移る」と書くのが正解になります。ですので、新聞などでは、やはり「伝染る」の表記は使われません。

このように、「伝染る」と「感染る」の意味に特に違いはありません。細かい使い分けも通常はされていませんが、「伝染」と「感染」の違いで言えば、「感染」は病原体が体に入ることで、「伝染」は「感染」による病気が他にうつることを指します。また、病気以外の意味では、「伝染」は主に悪いものがうつることを指すのに対し、「感染」はうつるものの性質を問わずに使われる点で区別することもできます。

「感染る」「伝染る」の意味と違い

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