ビジネス用語
「アップセル」「ダウンセル」「クロスセル」「パッケージセル」の意味の違いとは
スポンサーリンク
「アップセル」「ダウンセル」「クロスセル」「パッケージセル」の意味の違いとは
ビジネス用語として、「アップセル」や「クロスセル」という言葉を耳にする機会もあるでしょう。これらは商品販売に際して使われるマーケティング手法のことですが、こまかい意味についてはあまり知らないという人も多いかもしれません。そこで今回は、「アップセル」「ダウンセル」「クロスセル」「パッケージセル」の意味と違いなどについて解説していきます。
アップセルとは
「アップセル」とは、簡単に言うと、「顧客により高い商品を買ってもらう」という意味のビジネス用語です。顧客が希望した商品よりも、グレードも価格も高い商品を勧めて販売することにより、客単価や売上を上げようとする手法を言います。
例えば顧客が1万円の服を買おうとしている時に、店員がより高品質な1万5千円の服を勧め、買ってもらうことが「アップセル」にあたります。英語にすると「up-sell」となります。「アップセリング」などとも呼ばれます。
「アップセル」は購買意欲の高い顧客に対しては、かなり有効な手法です。その一方で、顧客のニーズに合わないものを勧めると不信感を抱かせる可能性もあるため、常に顧客側の思考に合わせることが重要になります。
「ダウンセル」などとの違いについては、以下で見ていきましょう。
ダウンセルとは
「ダウンセル」の意味は、顧客によりグレードの低い商品を提案するというものです。顧客が、予算の都合やクオリティが高すぎるなどの理由で商品の購入を見送ろうとする時、当初考えていたものより低いグレードの商品を紹介し、購買につなげようとするマーケティング手法を言います。上位の商品を勧める「アップセル」と違い、機会損失を防ぐのが目的になります。英語では、「down-sell」となります。
「ダウンセル」は、一見消極的に見えますが、場合によっては非常に有効な手法です。売り上げがゼロになるリスクを回避でき、かつ値引きによる損失も防ぐことができます。
クロスセルとは
「クロスセル」とは、「ある商品に関連した商品を顧客へ勧めること」という意味の言葉です。顧客がある商品を買おうとしている時、それに関連する商品の追加購入を勧めるというマーケティング手法になります。英語では、「cross-sell」となります。
「クロスセル」の代表的な例としては、ハンバーガーショップで一緒にポテトを勧めるというものがあります。ハンバーガー単体に加えて、ポテトを購入してもらうことにより、客単価を上げることができます。また、ネットショップの「商品購入後のおすすめ」を紹介したメルマガなども、「クロスセル」に含まれます。
「クロスセル」は「アップセル」と間違いやすくなっていますが、「アップセル」は「より高いものを買ってもらう」ことを言い、「クロスセル」は「追加で買ってもらう」ことを言うという違いがあります。
パッケージセルとは
「パッケージセル」とは、「メインの商品と関連商品をまとめて買ってもらうこと」という意味の言葉です。顧客が希望する商品と相性の良い商品や、関連した商品などをセットで販売するマーケティング手法を言います。英語では、「package-sell」となります。
「パッケージセル」の例としては、スーツ量販店における「新社会人セット」などがあります。これはスーツのほかに、ネクタイやシャツなどをまとめて販売するというものです。セット購入による割引で、顧客にお得感を与えるのが狙いになります。
「クロスセル」との違いは、「追加購入を勧める」のではなく、「ひとまとめにして売る」という点にあります。
この記事が気に入ったら いいね!しよう