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「トレードオフ」の意味とは?使い方や例文

「トレードオフ」の意味とは?使い方や例文

「トレードオフ」の意味とは?使い方や例文

ビジネス用語として使われるカタカナ言葉の中に、「トレードオフ」というものがあります。「AとBはトレードオフだから」のように使われますが、正直何を指しているのかわからないという人も多いでしょう。

そこで今回は、そうした人のために、「トレードオフ」の意味や使い方などについて解説していきたいと思います。

「トレードオフ」の意味

「トレードオフ」とは

「トレードオフ」とは、「両立しえない関係性」という意味の言葉です。ある2つのことがらがある時、一方を取ると、別の一方を失わなくてはならないような場合を言います。もっとわかりやすい言葉にすれば、「あちらを立てればこちらが立たず」といった状態のことです。

こうした関係性は日常でも頻繁に見られるもので、もっとも身近な例では、「時間の使い方」が挙げられます。日常生活で時間は限られたものですが、その中で何をするかという選択肢は数多くあります。遊びと勉強を同時に行うことはできませんから、どちらか一方を選ばなくてはなりません。このように、何かを選ぶ代わりに何かが犠牲になるという関係が、「トレードオフ」と呼ばれるものになります。

ビジネスシーンでの「トレードオフ」

ビジネスシーンにおける「トレードオフ」は、商品開発やマーケティングなどの分野でよく使われる用語になります。たとえば、高品質の商品を開発しようとすると低価格の実現が難しくなるといったことや、製品の在庫を減らすとコストは削減できる代わりに、販売機会を逃しやすくなるといったことが、「トレードオフ」の関係にあたります。

「トレードオフ」の由来

カタカナ言葉の「トレードオフ」は、英語の「trade-off」という表現に由来しています。「trade-off」の意味は、「交換」などといったものですが、特に「より有利なものを得るために、別の何かを差し出す取引」を指します。例えば「make a trade-off decision」という場合には、「妥協する」といった意味合いになります。

「トレードオフ」の使い方・例文

「トレードオフ」の意味について知ったところで、実際の使われ方についても見てみましょう。ビジネス用語としての「トレードオフ」は、以下の例文のように使われます。

例文:「経済成長と環境保全は、一般的に見てトレードオフの関係にある」

例文:「高品質と低価格はトレードオフだから、適正な品質を見極めなくてはならない」

例文:「商品づくりにあたっては、消費者の視点に立ってトレードオフすることが必要だ」

ちなみに「トレードオフする」とは、「製品においてある品質をあきらめ、別の品質を重視する」という意味を指します。

ビジネスシーン以外における「トレードオフ」

「トレードオフ」という言葉は、ビジネスシーン以外の分野でも使われています。ここでは、そうしたいくつかの分野における「トレードオフ」の意味合いや使い方について見ていきましょう。

経済学における「トレードオフ」

経済学において「トレードオフ」は、「希少性」と呼ばれる概念が引き起こす現象の1つにあたります。「希少性」とは、「欲望される量と比較して利用できる量が少ない状態」のことです。例えばダイヤモンドの需要が無限であるのに対し、現実の埋蔵量は有限であるという状態が、これにあたります。こうした制限された状況下で、あることを選択すれば別のあることが犠牲になるという関係が、「トレードオフ」になります。

経済学で言う「トレードオフ」の代表例として、失業率と物価の関係が挙げられます。具体的には、「失業率の低下を目指すと物価の上昇圧力が強まり、物価を安定させようとすると失業率が高まってしまう」というジレンマです。ほかにも、「経済発展と環境保全」の関係も、「トレードオフ」にあたると言えます。

生態学における「トレードオフ」

「トレードオフ」は生態学でも使われますが、この場合は「ある制約のもとで1つの性質を改善した場合、それが別の性質に不利を引き起こしてしまう関係」の意味になります。具体的な例では、植物の地上部と地下部の比率がこれにあたります。地上部の比率が高くなれば、光合成の量を増やすことができますが、相対的に地下部の比率は減るので、栄養や水の吸収量は少なくならざるをえません。植物は置かれた状況に応じて、このバランスを最適化しようとする性質があります。

「トレードオフ」と「機会費用」

ビジネスシーンで「トレードオフ」とセットで用いられることが多い言葉に、「機会費用」というものがあります。こちらの意味についても紹介しておきましょう。

「機会費用」とは、「ある選択をすることで失われた、得られていたはずの利益」を指します。例えば、日曜日を丸1日遊んですごした場合、同じ日をアルバイトに使っていたとすると、その分の収入を失ったと考えることができます。この場合、「日曜日の過ごし方(遊びとアルバイト)」が「トレードオフ」の関係にあたり、「遊ぶ」という選択をすることで失われた利益(バイト代)が、「機会費用」にあたります。

このように、「機会費用」は「トレードオフ」におけるコストを測る指標として使われる用語となっています。

最後に

以上のように、「トレードオフ」は「あるものと別のものが並び立たない状態」を意味しています。さまざまな場面に使える言葉なので、例文のような使い方を覚えておくと便利でしょう。また、「機会費用」の語も同時に覚えておくと、ビジネスシーンでは重宝です。