一般常識
「盗賊」と「義賊」の意味の違い
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「盗賊」と「義賊」の意味の違い
「盗賊」は、歴史上の逸話や時代劇などの物語に登場するだけでなく、現代でも世界各地で出没しており、いまだに人々にとっての脅威となっています。一方、これとよく似た言葉に「義賊」というものがありますが、こちらのイメージは、「盗賊」とは大分異なっています。では、一体「盗賊」と「義賊」は、具体的にどのような点に違いがあるのでしょうか。細かく説明しようとすると、意外に難しいことに気付くでしょう。
今回は、「盗賊」と「義賊」の意味や違いについて、詳しく解説していきたいと思います。
「盗賊」とは
「盗賊(とうぞく)」とは、「他人の金銭や財物を奪い取る賊」という意味の言葉です。「賊」は、「そこなう」や「ぬすむ」の意味を持ちますが、この場合は「社会の秩序を乱す者」といった意味になります。
「盗賊」は、「盗人(ぬすっと)」や「泥棒」と同じ意味の言葉ですが、その中でも盗みを常習的な仕事とし、さらに暴力的な手段を取る者を指して使われることが多くなっています。「盗賊」はその主な根拠地により、「海賊」、や「山賊」、「野盗(やとう)」などと呼んで分けることもできます。
「義賊」とは、「盗みを働く」という点では同じですが、盗んだ金品を民衆に分け与えたりはしない点で区別できます。そのため「盗賊」は、「義賊」とは違い、民衆から恐れられることの方が多くなっています。
「義賊」とは
「義賊(ぎぞく)」とは、「貧者を救うために盗みを行う盗賊」を意味する言葉です。多くの場合、あくどい金持ちから金品を盗み、その盗んだものを、貧しい人々に分け与える者を言います。「義」の字は、「正しい道」や「公共のために尽くす気持ち」といった意味を示しています。
「義賊」は盗みを働くことから、権力者側にとっては犯罪者として取り締まる対象となりますが、民衆からは「不正を正してくれる人」と見られ、絶大な支持を受けるようになっています。代表的な「義賊」としては、中世イングランドの伝説的人物である「ロビン・フッド」が挙げられます。
このように、「義賊」は「盗賊」の一種と言うことができますが、「金品を貧しい人々に分け与えること」を目的としている点が、単なる「盗賊」との大きな違いになります。
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